[ドラマ評] 「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」(2023)

  海外で亡くなった人の遺体を母国の家族の元に届ける人たち(国際霊柩搬送業者というらしい)を描いたアマゾンオリジナル・ドラマ。原作(小説ではなくノンフィクション)があるようだが未読。

 主演は米倉涼子。主人公のキャラや振る舞いは、これまで米倉が演じてきた役柄(外科医大門未知子とか)そのままで、冒頭の部分を見てまたか!と思ったものの、第一話だけでも、と思い観たら非常に面白い良質なドラマでした。お話の設定上、当然死を真正面から扱うことになるし、海外ロケはふんだんにあるし、損傷した遺体の映像もどんどん出てくる。今の民放地上波のドラマでは絶対無理なお話で、しっかりお金をかけ、社会的なテーマも扱っている。日本制作のドラマだから、最終的にはやたら感動を迫るようなお涙頂戴モノになっているのは少々鼻白むものの、脚本がしっかりしているので鑑賞に耐えうるものになっている。特に第3話(「社葬vs食堂おかめ」)なんて抜群によく書けていた。日本で亡くなった外国人の搬送も国際遺体搬送業者の仕事なので、第4話では外国人技能実習生の問題を扱っている。踏み込みは浅かったけど、その志はいい。脚本は古沢良太(「どうする家康」)と、香坂隆史(「外科医大門未知子」)が手分けして書いている。いろんな意味で日本制作らしいドラマなので、今後海外でどう受け入れられるか興味深い。

 シーズン2に続くことを前提とした終わり方は好きじゃないが、全6回という本数も手頃。米倉の演技はいろいろ大げさすぎてあまりにザ・米倉涼子なので馴染めない人はいると思うが(私はわりと好き)、気にならなければお勧めです。なんでも最初は別の大物俳優がキャスティングされていたらしい。ドラマを見てしまうと主人公は米倉以外に考えられないが、誰がキャスティングされてたのか興味深い(天海祐希とか?)。準主役の松本穂香は今まで特に意識したことはなかったが、いい俳優ですね。


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