[映画評] vol.1 キャスリン・ビグロー監督「デトロイト」2018年1/26公開

 私の本業は音楽関係の文筆業ですが、以前某誌で映画評の連載をやっていた関係もあり、時たま映画の試写状をいただきます。以前は多忙、というか生来の出不精もあって、なかなかうかがえなかったんですが、今年からは心を入れ替え、できるだけマメに足を運ぼうと決意。どうせ見たなら感想も残しておこうと思い、フェイスブックに書いていたんですが、noteにも掲載することにしました。試写会で見たもの、あるいは映画館でお金を払って見たもの、両方が混在することになるかと思いますが、原則としてDVDやレンタル等で見た旧作ではなく、公開中もしくはこれから公開される新作に限定したいと思います。仕事で書くわけではないので、文章の長さも形式もバラバラ、ほとんど推敲もない一筆書きのような内容になるかと思いますが、みなさんの映画鑑賞の参考にでもしてもらえば幸いです。またこれから公開される映画の場合、なるべく公開日に合わせて評を掲載するほうが親切だとは思うのですが、見た直後のホットな状態で書いた方がいいと思い、かなり先の公開の作品も掲載することになると思うのでご了承を。

 さて、第一回はキャスリン・ビグロー監督の「デトロイト」試写

http://www.longride.jp/detroit/

 1967年に起きた空前のデトロイト暴動と、その渦中に起こった白人警官による黒人達への不当尋問・拷問・暴力・殺人事件(アルジュ・モーテル殺人事件)を徹底的にリアルで乾いたドキュメンタリータッチで描く。すべて実話だそうだが、終始凄まじい緊張感と緩みのない展開に、142分の上映時間の間、身じろぎもせず画面に釘付けだった。50年も前の話だが、少しも過去の出来事になっていない。半世紀たった今もアメリカの人種差別状況がまったく変わっていないことに戦慄する。重くハードで凄惨な描写の連続だが、最後まで目を離せない。トランプ以降の転換期だからこそ、今見るべき映画と言い切れる。必見。1/26公開。

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