minus(-)@リキッドルームが凄すぎた

いやもう、凄かった。会場を揺るがす凄まじい重低音。もたれていた壁がブルブルと震え、後頭部をマッサージのように揺らし、視界がぶれ、テーブルからコップが落ちる。リキッドルームはもともと音のいいハコとして知られるが、そのポテンシャルを限界まで生かし切った強烈そのものの音響アートで、執念にも似た音のテクスチャーへのこだわりには参りましたとひれ伏すしかない。そして音響的に凄いだけでなく、とてもエモーショナルで美しい音楽。冒頭2曲のダーク・アンビエント・ダブステップから、一気にアゲアゲの怒濤のEDMパートへと突入する。ツイン生ドラムのもたらす暴風雨のようなリズムの音圧感に圧倒される。この会場ではロックだけでなくダンス・ミュージックも数限りなく聴いてきたけど、こんな凄いのは初めて聴いた。いや体感した。

ゲストの平沢進が参加しての後半部はさらに加速。minus(-)の重低音EDMに平沢さんのオリエンタルな旋律のギターがミックスされるレアな展開。平沢さんが生ドラムをバックにプレイしたのは20年ぶりらしい。そして驚きはアンコールで、ここで平沢さんが初めてヴォーカルをとり、なんとソフト・バレエの名曲「Texture」(作曲・藤井麻輝)を演奏。なるほどこの曲のオリエンタルな和風テイストは、もともと平沢進を意識していたのかと目からウロコが落ちまくり。もしかしたらこの曲を歌ってもらうために、この日平沢さんを呼んだのかもしれない。25年越しの藤井麻輝の執念が実現!

SOFT BALLET / Texture
https://www.youtube.com/watch?v=QPiAnHgUAh0
このライヴでサポートギターを弾いてる石塚ベラさんも会場にいらしていて、終演後飲んでお話できたのも感慨深かったです。いろいろ刺激的な一夜だった。

セットリスト
https://www.instagram.com/p/BCFokBEEk_k/

(追記)
藤井麻輝本人からこんなツイートが。平沢進さんの影響は全くない、と言っています。
https://twitter.com/makifujii/status/702097452455718912

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