[募集]「音小屋」夏期講座で音楽ライター講座の講師をやります。受講生募集中です。

鹿野 淳による音楽ジャーナリスト養成学校「音小屋」、2年ぶりに夏期講習を開講します。

 来たる8月22日から、雑誌『MUSICA』の鹿野淳さんが主宰する音楽ジャーナリスト養成学校「音小屋」の、夏期講座「音楽ジャーナリズム、一から十まで」で、講師を勤めることになりました。各2時間、全6回の集中講義です。場所は東京・下北沢。

♪「音楽ジャーナリズム、一から十まで」
 講師:小野島 大(音楽ジャーナリスト)
音楽ジャーナリスト、音楽ライターになるためのノウハウに特化した講座です。
~開催日程~(全6回) 8月22日(火)/8月29日(火)/9月5日(火)/9月12日(火)/9月19日(火)/9月26日(火)
※時間は全日程、20時~22時。各授業約2時間。

 この講座、2013年から講師を務めていまして、今回が通算5期目となります(うち1期は9月〜3月の長期講座)。昨年がお休みだったので、2年ぶりの登壇となります。過去の受講生の中には、『MUSICA』編集部員を始め、各メディア等で編集、ライターとして活躍している方も何人かいらっしゃいます。

 希望者は上記リンク先の要項を読み、ぜひふるってお申し込みください。応募締め切りは2017年7月14日(金)24時まで。希望者が定員(12名)を上回った場合は、講師と音小屋で選考のうえ、入学者を決めさせていただきます。選考の際は、お書きいただいたエントリーシートが唯一の判断基準となります。なぜ受講したいのか、入学したら何をやりたいのか。明確に書いてください。積極的に自分をアピールする姿勢は、どんな場合でも大事です。せっかく応募してくださった方を落とすのは忍びないですが、ご容赦ください。志のある方の応募をお待ちしております。

[追記]
「進路のミカタ」という高校生向けの進路ガイドみたいなサイトから取材を受けました。職業としての音楽評論家について、その実態や仕事内容、どうすればなれるか、などについて語っています。音小屋講座「音楽ライター講座」に申し込もうか迷っている人も参考にしてください。

【シゴトを知ろう】音楽評論家 編
https://mikata.shingaku.mynavi.jp/article/35554/
【シゴトを知ろう】音楽評論家 ~番外編~
https://mikata.shingaku.mynavi.jp/article/35556/


 最後に、2013年に初めてこの講座を受け持つことになった時に書いた作文を貼り付けておきます。4年前のことなので少し状況は変わっていますが、基本は同じです。


 音楽評論家の小野島大です。「評論家」でも「ライター」でも「ジャーナリスト」でもなんでもいいんですが、要は「音楽についての文章を書く」ことを職業にしています。いつも寄稿させてもらっている『MUSICA』発行人の鹿野さんから声をかけていただき、8月から2ヶ月間、合計6回だけと短い間ですが、「音小屋」の講習を手伝わせていただくことになりました。私がフリーランスの音楽文筆業として培ってきた経験や知識、ノウハウなどを、みなさんと共有できればと思っています。

 私は96年から2009年の間、都内のカルチャー・スクールで「音楽ライター養成講座」というカリキュラムの講師を務めていました。その講座が始まった時、レコード産業は売り上げのピークを迎えていました。しかしそれから長い年月がたち、状況は一変しました。CDの売り上げ激減が囁かれ、音楽ライターの主戦場であったはずの音楽専門誌の数は全盛期の数分の一以下に減っています。音楽業界も出版業界も青息吐息の中、職業としての音楽ライターを目指す人にとっては、厳しい状況と言えるでしょう。

 しかし「音楽ライター的なもの」への需要がなくなったわけではありません。ネット上にありとあらゆる音楽・情報が溢れかえっていて誰でも等しくアクセスできる現在だからこそ、その道案内役としての「リコメンド」の重要性がさらに高まっているのです。

 そして自分が音楽を聴いて心を揺さぶられた、その感動を誰かと共有したいと望む気持ちは、音楽ファンとして自然なことでしょう。気の合う友だちと、好きな音楽について時がたつのも忘れ語り合った経験は、誰でもあるのではないでしょうか。そしてその感情を的確に文章化し、然るべき場所に発表できれば、どこかにいる見も知らぬ人たちと、気持ちを通じ合わせることもできるのです。本来言語化できないはずの音楽を文章にする醍醐味とは、それです。
 音楽ファンとしての感動を、その源泉を言葉に表したいという気持ちと、それを職業とすること。両者を一致させるのは容易なことではありませんが、不可能ではありません。そして以前と違って、(たとえすぐにそれがマネタイズに結びつかないとしても)自分の文章を広く世間一般に知らしめるための方法はいくつもあります。そのために何をすればいいのか。一緒に考えていきましょう。

よろしければサポートをしていただければ、今後の励みになります。よろしくお願いします。