クハラカズユキ トークショー@ROCK CAFE LOFT ご報告
昨日はゲストにキューちゃんことクハラカズユキさんを迎えてのトークショーでした。
発売即完売で満員のお客様、ご来場いただきありがとうございました。前回の奥野真哉さんを超える4時間超の長丁場、でも結局ミッシェルガンエレファント解散までで終わってしまい、ザ・バースデイまでたどり着けないまま話が終わるというドタバタ司会でしたが、へえと驚くようなレア話がたくさん聞けて、個人的には非常に楽しい会でありました。みなさんも楽しんでいただけたなら、やった甲斐があります。キューちゃんは勘がいいというか流れを読むというか、ちょっと仄めかすだけでこっちが話して欲しい話題を敏感に察知して的確に話してくれる。ご本人は謙遜してましたが、さすがの話者ぶりでした。彼の「いい奴」ぶりも滲み出てましたね。
配信もなくその場のトークオンリーということで他では聞けない話も一杯ありましたが、私が興味深かったのはキューちゃんが持参してくれたミッシェル時代の未発表音源(カセット)です。ミッシェルは活動開始(1990年)からデビュー(1996年)まで下積みの長いバンドだったけど、その間の彼らを知るには良い機会でした。
面白かったのは1991年のライブ。メンバーはチバ、ウエノ、クハラと、当時のギタリストのシガです。曲調は当時全盛だったビートパンクそのもの。ヴォーカルはすでにチバユウスケらしさがあるけど、全体としてはThe Pogo(小笠原良太の)みたいで、後のミッシェルらしさはあまりない。そのころはライヴも全然客が入ってなかったらしい。こう言ったら角が立つかもしれませんが、確かにこのままじゃ芽が出るのは無理だったろうな、と思わせる。その頃の曲で後までレパートリーに残った曲はひとつもないらしいです。
ところがその2〜3年後の演奏では、リズムの感じや曲調がガラリと変わり、言ってみればパブロック風になっていました。直線的に突っ走る91年当時と比べ、シャッフルするリズムはまさに我々の知るミッシェルの原型という感じで、その少し前に出会ったというドクター・フィールグッドの影響は大きかったようです。その後の重要レパートリーも登場しています。でもどこかのんびりした感じもあって、時代に爪痕を残すにはまだあと少し足りない。そして、1994年のアベフトシの加入で最後のピースが埋まり、我々の知るあのミッシェルが誕生したのでした。
こういう未発表音源はまだありそうですが、どこかでまとめて限定ボックスとかで出してくれないもんかね。キューちゃんのトークイベントもいずれパート2ができればいいと思います。ありがとうございました。
よろしければサポートをしていただければ、今後の励みになります。よろしくお願いします。