[日々鑑賞した映画の感想を書く]「20世紀ノスタルジア」(1997年 原將人監督)(2021/9/2記)

 広末涼子のデビュー作だけど、旬のアイドル映画をあの原將人が手がけたということで、一部ではちょっとした話題になった。原將人と言えば自主映画の世界では伝説と言っていい存在で、その初商業映画がこれだったから。どうして原が広末の映画を手がけることになったか事情は知らないが、実際の作品を見ても、往年の自主映画みたいな素人っぽい手作り感覚満載(映画技術的に素人っぽいという意味ではなく、そのマインドがアマチュア的、という意味)。原自身が手がけた音楽とか、広末の相手役の男の子の棒演技がまた、素人っぽさに拍車を駆ける。大林宣彦の影響もかなりありそう。メイキングで広末が「どんな映画?」と訊かれ「ウーン……」と言葉に詰まってしまうように、頭でっかちで観念的な作品という感は免れないが、そうしたものすべてが当時16才のヒロスエの圧倒的な輝きですべてプラスに転化してしまうという作品。見たのは公開時以来だったけど、感想は変わりませんでした。ヒロスエはもちろんめちゃくちゃ可愛いが、まだ若い余貴美子が美しい。(2021/9/2記)

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