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irodoriのおと 009:           デザインショップoh 村上博さん

「irodoriのおと」は、irodori編集長の小野寺彰子が、
インタビュアーとして気になる人に話を聞いたり、
一人でまったりとお喋りするポッドキャスト

今回のゲストは、デザインショップ oh(オー)の店主・村上博さん。
村上さんがデザインしたゴブレットマグについてお話を伺った。


村上さんのこだわりが詰まったoh オリジナル
ゴブレットコーヒーカップ(左)/マグ(右)
デザインショップ「oh」で購入可能

珈琲を1日に何杯も飲むという村上さんは、こだわりも尋常ではない。
わざわざ自分好みに豆をローストしてもらうほどだ。

村上さん好みの豆にローストしてもらったそう
その名も、ohのローストで「オースト」

元々グラフィックデザイナーとしてインテリアショップvanillaで
仕事をしていた村上さん。
プロダクトデザインは全くしたことがなかったという。
世の中に溢れる様々なコーヒーカップやマグ。
ビンテージは良いけれど、そう簡単には手に入らない。
珈琲にこだわるならば、入れるマグだってこだわりたい。
だったらもう自分好みのマグを作ってしまおう!
それがゴブレット制作のスタートだった。

ゴブレットの性質上、焼き上げる際に失敗する可能性が高いため
協力してくれる窯元はなかなか見つからなかった。
そんな中、全国の窯元へアプローチしてたった1箇所だけ
「面白いじゃないか。やってみよう!」と手を挙げてくれた。
とにかく感謝しかないと村上さんは話す。
ゴブレットは、飲み口や胴体部分などが対となる2つのデザインになっていて
マグとカップと呼び方を変えている。
カップのほうには、飲み終わった後にほっこりする仕掛けがある。

飲み終わると珈琲豆が現れる
可愛らしい仕掛け

美術関係者から声を掛けられて映画やテレビ番組のシーンで
登場したこともあるゴブレット。
コンセプトは「アイドリングビューティ」
アイドリング=準備万端の状態のこと。
使っていない時にいかに美しく待っていてくれるか。
飲み物を入れるという本来の用途以外にも、
美しさを演出してくれるアイテムとしての価値がある。
花を飾ったりオブジェとしてスタッキングしたり
この美しいフォルムデザインは唯一無二の存在感だ。

無造作に置かれたマグやカップ
・・・美しい
まさにアイドリング・ビューティー

美しい曲線と口当たりの良いスプーンは新潟県燕市のもの
村上さんが惚れ込んだものが揃うECサイト「oh」

人は素敵なものに出会って心を動かされる瞬間、「おぉ」と声が出る。
ちょっとした喜びを日常にするお手伝いが出来たら。。。
それがデザインショップ「oh」の名前の由来。

高価なモノでなくて良いと、ファストプロダクツが溢れ
これでいいや。という感覚で選べる時代。
しかし「これがいい。」でモノを選ぶ。
それはつまり愛だ。
使い続けることで味わいも変化し、さらに愛おしくなる。

そんな「愛あるモノとの向き合い方」は
生きていく上で、実はとても大切なのかもしれない。

村上さんは「遺せる逸品」としての物選びも大切にしている。
40代も後半になり、残りの人生をどう生きていくか。
そして子供達に何を遺せるのか。。。
同じ世代の私も共感する部分が沢山あった。

「好き」という気持ちが人を突き動かしていく。
それを目の当たりにしたインタビューだった。

デザインショップohで取り扱う品々について語る村上さん
日常がまさに「irodori豊かに」なるものばかり
ゴブレットと小野寺
村上さんに撮られているとは気づかず・・・
撮影協力:Comme moi(郡山市)
感謝!



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