キーキャップの素材と形状について
こんにちは。
キーボード、楽しんでますか?おのでらです。
今回はキーボードの見た目、打鍵音に深く関わってくる、キーキャップについて書きます。
キーキャップの形状の種類と特性、見分け方についてのリクエストがあったのでできるだけわかりやすく書けたらなと思います。
(ニッチな内容なので興味のあるだけの記事が気がする…)
気になるところだけをピックアップできるよう目次も置いておきます…ご参考までに。
(※ロープロファイルのキーキャップの解説はしていません。)
キーキャップって何?
キーボードの文字が印字してあるこれ↓
キーボードからこれを外したことある人は少ないと思います。一般の人からしたら外す必要ないので。
(キーボードの掃除以外)
ですが、自作キーボード界隈の方々は親の仇のように外して着けて外しては着けてます(大嘘)。
なぜ着け外しをするのか。
一番は見た目がガラッと変わるからですね。
本当に気に入ってます。
この印字にルーン文字が入ってるのたまらねえっす。
まあこんな感じで見た目を変えるためにキーキャップを新調する方、たくさんいます。
(最近はゲーマーたちにもそれが浸透してて嬉しいです…)
次に打鍵音がかなり変わります。
キーキャップには素材、形状、印字の方法がみんな違うんですよね。
その影響で音が高くなったり、低くなったりするので理想のキーキャップを追い求める方もいます。
最後に使いやすさです。
人によってキーキャップの形状、触り心地に差があります。
それは、今までのキーボード人生の影響が大きいのかなと思います。
ノートパソコンしか使ってこなかった方々は、タイピングする際は滑らせるように打鍵する方が多いでしょうし、メカニカルキーボードを買ってる人はそれに慣れてしまって他のキーキャップが使えない!なんて人もいるでしょう。
そんなキーキャップについての記事となってます。
最後まで読んでいただき、自分に合ったキーキャップを見つけていただければと思います。
キーキャップの素材について
キーキャップの素材で打鍵音がかなり変わってきます。
「素材なんてどうでもいいよw見た目派だ!」って人もいるでしょう。
うるさい!
ABS
市販のキーボードにはよく使われてるABS樹脂。
安価で加工がしやすいものとなっていますが、耐久性が低く長時間の摩耗でテカテカしちゃいます。
打鍵音は高め。
他のキーキャップより軽いので「カチャカチャ」
や「カタカタ」みたいな音になりがち。
(高品質のABSもありますが、それはまた次回の記事に…)
PBT
成形にコストがかかるためABSと比べて高めなキーキャップが多い。と言われていたのですが最近は安価な中華性PBTキーキャップが増えてきて気軽に変える値段になりました。
(さすが中国…)
耐久性もABSより高く、テカりもほぼないです。
触り心地はサラサラ系がほとんど。
打鍵音も「コトコト」「ポコポコ」になりやすいですね。
POM
質感はABSで打鍵音はPBTっぽい?みたいなやつ。
あまり流通というか種類が少ないので持ってる人少ないのですが素材の密度が高く、水や汗、熱にも強い高耐久のキーキャップです。
(正直いってこのキーキャップ持ってないのでこれ以上なにも言えることはない…)
結局どれがいい?
ぶっちゃけどれでもいいっす。
はい。
最近は中国勢が安価で高品質なのを作りすぎてて怖い。
素材に囚われずにお好きなのを。と思いますが
コトコト系→PBT
カタカタ系→ABS
で、いいのではないでしょうか。
(POMは知らん…)
ちなみに「キーキャップを買ったはいいけど素材書いてないよ〜(涙目)」って人は水にキーキャップぶち込んで浮いたらABS、沈んだらPBTで見分けられます。多分。
キーキャップの印字方法について
二重成形(ダブルショット)
みなさん聞き馴染みがある…はず!
2種類の樹脂を使って文字を表現しており、文字が消えないのが特徴。素晴らしいね。
二重なのでキーキャップが分厚くなりがち。
打鍵音も基本的には「コトコト」系。
ゲーミングキーボードとかの文字が透過するキーキャップなんかも実はダブルショットです。
昇華印刷(ダイサブ)
特殊なインクを使って、キーキャップに熱と圧力で浸透させる、いわゆる熱昇華。
絶対とは言えないが、摩耗しても半永久的に消えない印字方法です。
レーザー刻印
レーザーでキーキャップの表面を焼いて印字する方法で、自由度が高い。
他にも色々あるがメインはこの3つでしょう。
結局どれがいい?
最近自作キーボード人口が増えており、デバイス系Youtuberの言われるがままにダブルショットを追い求める方もいる。
個人の自由なので、口出しはしたくないがやはり
自分で悩んで決めて欲しいというのが個人的な感想です。
???「うるせえ!俺の勝手にさせろ!」
すいません…
耐久性やら打鍵音やらを加味するとやはりダブルショットになるんですかね…はい…
キーキャップの厚さについて
打鍵音にもっとも深く関わってくるであろうキーキャップの厚さ。
結論から言うと…
厚ければ厚いほど「コトコト」
薄ければ薄いほど「カチャカチャ」
になります。
「じゃあ分厚いキーキャップの方がええやん」
ってなりがちですが、キーキャップが薄いとキースイッチの音そのものが出るのでカスタムキーボード界隈では薄いものが良いとされてることもあります。
分厚いキーキャップはどのスイッチでも「コトコト」になってしまいがちなので注意が必要ですね。
そんでもって判別方法なんですが、欲しいキーキャップの商品ページに厚さが書いてあればそれを参考にしていただければと思います。
1.5mmがだいたいの基準ですのでそれよりも厚かったらコトコト系になるんだなと感じていただけたらと思います。
え?厚さが書いてない?
うーん、どんまい。
キーキャップの形状について
まずは用語から
スカルプチャード→打ちやすさを考慮した結果、キーボードの列によって高さが異なること。
(例:SA,MIX1.0,OEM,CHERRY)
一般的なキーボードがこのタイプなので慣れてる人は多い。
列によって打鍵音が変わってしまうのが難点。
ノンスカルプチャード(フラットプロファイル)→スカルプチャードの逆
(例:XDA,DSA)
高さが揃ってるので滑らせてタイピングする人はおすすめ?
列によって打鍵音が変わらないのがメリット。
シリンドリカル→キーキャップの上面が横にした円柱に削り取られた感じの形状のこと。
簡単にいうと上下は窪んでて左右は窪んでない。
スフェリカル→キーキャップの上面が球にへこまされたような形状のこと。
簡単に言うと上下左右窪んでます。
R1~R4→スカルプチャードのキーキャップの列に対応した高さを表す言葉。
基本的にはR4が一番高いファンクションキーや数字キーを指し、R1がShiftやスペースバーの列の一番低い列を指すが、R1が一番高くR4が一番低いという特殊なプロファイルもある。
これを決めるのは形状を開発した人間が決めるので統一されてないのはしゃーなし。
キーキャップの形状(プロファイル)の名前
Cherry Profile
なんかよく聞くやつ。Cherry社製のキーボードに使われている形状。
カスタムキーボード界隈ではスタンダード。
OEM Profile
市販のメカニカルキーボードに装着されているキーキャップの多くはこれらしい。厳密な企画がないのかメーカーによって高さが異なるとか。
Cherryより背が高いのが特徴。
SA Profile
めっちゃ背が高いキーキャップ。背が高いので音がコトコト系になるため、打鍵音が低くなりがち。
XDA Profile
すべて高さが一緒なキーキャップ。高さに打鍵音が左右されないところや、特殊な配列にも対応してるのがメリット。
DSA Profile
XDAより低めなキーキャップ
他にもいろいろ種類がありますがご自分のお好きな形状探してみてはいかがでしょうか。
結局どれがいい?
形状を気にしてない人はとりあえずCherryとOEM選んでおけばいいと思います。
自分の好きな形状がわからないって人は前回も紹介した遊舎工房さんに足を運んでいただければスタッフが親切に触らせてくれます(多分)。
見分け方
見分け方は測ってみないとわかんないですね…
他のキーキャップとかと比較してみたりとかいいのではないでしょうか。
自分も無刻印のキーキャップ外してもう一度付け直そうとしたときは迷いました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。自分の好みにあったキーキャップを見つける参考資料になれれば幸いです。
それにしてもキーキャップの世界も奥が深くておもしろいなと記事を書いてて思いました。
私はもっぱらCherry ProfileでABSのキーキャップ信者になってしまったため、今後それしか買わない予定なのですがみなさんはどうなんでしょうかね。
感想コメントお待ちしております。
長くなりましたが、ありがとうございました。
参考資料