【フリー台本】台詞がない間の演技レッスン[1人用]
会話劇部の研究実験や演劇の講師などをしたときに作成した脚本です。
レッスンなどにご自由にお使いください。
〈有料部分について〉
基本的に、台本のテキスト自体は [全文無料]で公開しております。
講師の方向けに、台本ごとの指導目的や効果的な指導方法について、有料部分で公開しています。(生徒さんがうっかり見ちゃわないように)
よろしければご参考になさって下さい。
※上演に使用される場合はご一報いただくか、記事の一番下の方にあるnoteの支援機能「サポートをする」で適宜投げ銭をしていただけましたら喜びます。
【テキスト】
登場人物 : 真中薫(まなかかおる)、休職中
※《》内は相手のセリフ。こう言われていると想定してやってみて下さい。
平日の昼間。13時頃。
薫の家、ダイニングキッチン。
ダイニングテーブルと椅子、冷蔵庫、狭いシンクがある。
薫がやってきて、シンクに向かう。
キッチンの洗いかごで逆さに乾かしてあるコップを取り、蛇口から水をいっぱいに入れる。
一口飲んで、ぼんやり思案顔。
薫 ……。
コップをテーブルに置いて、冷蔵庫に貼ったチラシ(B4一枚ものの求人チラシ)を取り、真剣に見ながら椅子に腰掛ける。
薫 ……。
チラシの隅々までを見て、裏返してまたくまなく見る。時折水を口に運びながら、チラシから目は逸らさない。
薫 ……。
裏側の下半分に書かれた求人に目をとめ、しばらく逡巡する。
悩んだ末、尻ポケットから携帯を取り出し、チラシを見ながら番号を打ち込む。
薫 ……(意を決して電話を掛ける)
コール音が3回鳴り、相手が出たようだ。
薫 《お電話ありがとうございます、株式会社〇〇でございます》…!あっ、あの、わたくし、御社の、求人の募集を見まして、《ありがとうございます。ご覧になったのはアイデムのチラシでしょうか?》はい、《それでは、準社員の応募ということでよろしいでしょうか?》はい《それでは、履歴書を持って当社まで来て頂けますか?》…あっ!…はい。ありがとうございます!……《それでは、お名前をお願いいたします》あ、ま、真中、と申します。…《下のお名前もお願いいたします》あ、真中、薫、です。《真中薫さまですね》はい。《それでは、本日この後のご来社は可能でしょうか》…はい《では夕方の四時に当社の一階受付までお越しください》…はい…(話しながらペンを探し、冷蔵庫の脇にさしてあったマッキーを持ってきてチラシに書く)《当社への道順は…》はい…はい…はい、わかりました。では今からお邪魔します。はい。よろしくお願いします!(相手の様子を聞き、切る)
薫、携帯とペンを置き、テーブルにおいたままチラシに書いたメモをもう一度確認。
小さく頷いて、ダイニングのドアを開け、準備をするために出て行く。
【講師用メモ】
台詞を言うことばかりに一生懸命になってしまう役者向け。
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