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藪 恵壹という男

割引あり

今回は、藪 恵壹(やぶ けいいち)さんを取り上げていきます。

三重県に生まれ、野球を始めた藪でしたが高校時代は特に
注目されることもなく、ほかの受験生同様、浪人を経験、
一般受験で東京経済大学(とうきょうけいざいだいがく)に進学します。

大学時代も目立った活躍はなかったため、
ドラフトにかかることなく、朝日生命保険(あさひせいめいほけん)に入社すると
野球部でプレーを続けながら同時に、
保険の営業マンとしても勤務していたのでした。

営業成績はトップクラスだったそうですが、
ようやく野球の方でも、メキメキと頭角を現し始め、
身長183センチ、体重77キロという恵まれた体型から
投げ込むキレのある速球で勝負する投手として
阪神タイガースにドラフト1位で入団します。

エースナンバー18を与えられると、姓名判断で
本名の恵一(けいいち)から、登録名を「恵市」(けいいち)に変更、
東京経済大学出身の初のプロ野球選手になったのでした。

社会人上がりの即戦力として、
新人ながら一軍の先発ローテーションに定着、
チームトップの9勝を挙げると、ファン投票1位で
オールスターゲームにも出場を果たし、
その年の新人王にも輝きました。

阪神の日本人投手としては初めて
巨人戦初登板 初完封勝利をマークし、
翌年は登録名を「藪 恵壹」(やぶ けいいち)に変更すると、
リーグ6位の防御率を記録、あっという間に
チームのエースとなっていきます。

1996年は、プロ入り初の開幕投手に抜擢され
自身初の2桁勝利、11勝を挙げ、チームに貢献、

翌年もチームトップタイの10勝、
その翌年もシーズン自己最多タイの11勝と
3年連続で2桁勝利をマークしたのでした。

2002年、春季キャンプ前に、浪速の春団治(なにわのはるだんじ)こと
川藤 幸三(かわとう こうぞう)から自分のつけていた背番号を
勧められたことから、エースナンバーから
投手としては珍しい1ケタの背番号4に変更すると

2003年、8勝3敗という成績で、チームの18年振りの
優勝に大いに貢献したのでした。

翌シーズン直前の2004年3月29日、
日本でMLB開幕戦を控える
名門ヤンキースと阪神が練習試合をする機会が
訪れます。

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