【雑談】弓具とインボイス制度

弓右衛門のnoteは意外と金融ネタというか、お金に関するネタが多いと思いませんか?
経済や金融の専門家ということでは全くありません。
政府の行う政策は確実に弓道業界に影響を及ぼします。
そのことを知っておいて損はないと思います。そして、購入を決めるかどうかは貴方次第です。

インボイス制度とは?

一言でいうと、増税政策です。

さすがに簡単にしすぎました。
年収1000万以下の免罪事業者を対象に税金を支払え、ということです。
これまで年収1000万円以下の場合には納税が免除されておりました。
制度の詳細は調べてください。

課税所得ではなく年収というのもポイントですね。
年収とは事業でかかった収入全てです。
収入から経費を差し引いた分が課税所得です。
税金は課税所得に対して10%かかります。

ある事業者の場合
年収 800万
経費 400万
雑費 100万
所得 300万

これまで→所得300万
これから→所得270万 (税金30万)

10%とはいえ、インパクトは大きいと思いませんか?
これが弓道業界にも影響が出てくるのです。

なぜ影響が出てくる?

弓具店は制度の対象外になるでしょう。学校販売、一般販売で年収は1000万を超えてると思います。
しかし、仕入れ値は確実にあがります。

ここ数年の物価の高騰で弓具の値段はあがっています。それ以上の上がり幅が待っています。
理由を解説します。

弓1張りを作るには沢山の材料を使います。
弓具メーカーでは木材、塗料の2種類を使うとしましょう。

メーカーA:木材を加工する機械を作る
メーカーB:機械をメンテナンスする道具、替え刃を作る
メーカーC:機械を販売する

メーカーD:塗料を入れる容器
メーカーE:塗料を作るための原材料
メーカーF:塗料を販売する

材料を入手するための工程を細分化していけば、多くの事業者が関わっています。
末端の事業者が納税をする場合、これまで確保できていた利益と同様の利益を生み出すためには、販売価格に反映させる必要があります。

さきほどの
年収800万円(所得300万円)の事業者が同じ利益を生み出すには、

年収830万円ー経費400万円ー雑費100万円ー税金30万円=所得300万円

となります。
この場合は、30万円が販売価格に乗っています。

1つ1つは微々たる金額(10円とかかもしれません)ですが、積み重なっていけば、1000円単位になっていきます。

弓具の営業努力、お店の販売努力によってユーザーへの影響を吸収してくれる一面もあります。しかし、影響は避けられません。販売価格は必ず上がります。
ここ1,2年が勝負の年になると予想しています。

弓・矢・ユガケなどの高額商品の1割はかなりの金額です。
揃えられるものは揃えておくのか、必要なタイミングで購入するのか、選択はお任せします。

自身の年収が上がれば問題ないって?
そんな簡単にあがれば苦労しません。。。

以上、弓具販促記事でした。

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