【コラム】竹弓のセカンドオピニオン★

セカンドオピニオンとは

決断をするために、当事者以外の専門的な知識を持った第三者に求める「意見」、または「意見を求める行為」のことである。

誰に聞くか、、

皆さん、竹弓のことを誰に聞いていますか?
先生ですか?友人ですか?お店の人ですか?弓師ですか?

どんな人に聞いてもいいですが、それだけを信じていませんか??

セカンドオピニオンという言葉を紹介しました。当事者以外の第3者に意見を求めることですね。

弓右衛門の体験

竹弓の素人だった頃です。
竹弓の形がおかしくなってしまったことがあります。
ある人は「この弦通りは直せないから、打ち直したほうがいい」と言いました。
ある人は「この弦通りは直してもらったことがあるから、弓師を紹介してあげるよ」と言いました。
これがきっかけとなって、いろんな人の話を聞こうと思っていきました。

自身の知ってる知識以上のことを話すことはできませんし、アドバイスをすることもできません。
その時に持ってる知識で出せる答えが最良だと信じています。
この出来事も両者の経験の差から出てきたものだと思うので、責めることでは全くありません。

セカンドオピニオンの例

よくあるセカンドオピニオン

ある竹弓を見てもらうとしましょう。
自分ではなかなか良い形をしていると思っていても、
「弦通りが入木すぎるかも」
「捻れがちょっとあるね」
「もうちょっと胴が入ってるほうがいい」
など自分の評価とは違うことがあります。

これは好みの問題が大きいです。
適度な入木が好みな人、入木が強いほうが好みな人、胴の穏やかなほうが好みな人、など無意識のうちに自分の型に当てはめることがあります。

逆に言うと、自分の型に囚われずに、個体ごとの個性に注目して、良い点と悪い点を指摘できると良いでしょう。

最悪なセカンドオピニオン

自分の中の理想しか認めない評価は最悪です。それを悪い方向に評価する場合はデメリットしかありません。

悪い評価を聞いた場合にどう感じますか?
「下成りが立ちすぎて上にしか飛ばない。こんな弓だと上押しが強くなるから射が崩れる。」
「入木が強すぎる。こんなんじゃ真っ直ぐ飛ばない。」
自分の使ってる弓に対して悪いことしか言わない人のオピニオンは役に立ちません。
初心者ほど自分の道具に対する信用度が下がってしまい、外れた原因を道具に求める可能性も出てきます。
意見をきく人を選ぶのも大事です。
意見を言う側も言葉は選ばないといけません。

一番面白いセカンドオピニオン

弓師の工房に持っていくのが一番面白い意見が聞けます。
オブラートに包むということを知りませんから、忌憚なき意見を聞くことができます。
ここでオブラートに包まれてしまうと射手のためにならないと思うので、弓右衛門は大歓迎です。

同じ竹弓を別々の弓師に見せてください。
極端な癖がついた弓は似たような意見が出るでしょうが、自分でいいな〜って思ってる弓は違う意見がでることがあります。

工房で作られた竹弓を別の弓師に見せてみてください。
弓師が自分で手掛けたものですから、おかしな形になっていない限りは上場の出来と表現するでしょう。
その出来栄えの弓を別の弓師に見てもらうと、真逆の評価を貰うことがあります。
これは設計思想の違いからくるもので、どっちが正しいというものでは無い気がします。

しかし、射手からすると大問題です。
好評されたほうを信じるのか、酷評をもらったほうを信じるのか。
道具への信用は射技に影響を及ぼします。
これは射手本人が知識をアップデートしていき、それを使い続けるのか、他に浮気するのか、を選択するしかないでしょうね。

以上、竹弓のセカンドオピニオンでした。
弓右衛門のnoteもセカンドオピニオンにかけてもいいですし、
先生の教えに対するセカンドオピニオンにしてもいいです。
こういう議論が竹弓を深く知るきっけけになると思います!!

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