【弓道教歌】遠矢前(1)

今回は遠矢前になります。
遠矢前と遠的って違いがあるんでしょうか?
メートル法ではないので60m競技とは等しくないとして、どこからが”遠い”と表現するのか。
それとも堂射のような通し矢を目的とするのか、射流しなのか、謎の解き明かしを試みつつ見ていきます。


1018 竹林

足踏みや 妻肩上肩 重ねつゝ
     かゝらず退かぬ くる身反橋

(歌意)
遠矢を射るには、足踏、肩、腰骨の三重を曲尺に重ねて、掛らず退かず、くる身にして反橋の身を作れ、との意味である。妻肩は腰骨のこと。上肩は左右の肩。くる身は足間狭く一所に揃え、勝手の脇腹を引立てるようにして物見をしめ、詰め胴を陸(ロク)に定めること。反橋は引分けの時、反った橋の如く、妻手を少し高くニジ形に引納めること。
※註、遠矢前の説明については、教歌1183を参照。

(感想)
ここでの遠矢前は三十間先くらいに的をかけることだそうです。
足踏み、腰骨、左右の肩で三重十文字を作る。
足踏みを狭くする。胴は的に突っ込まず、退くこともしない。
ここまではいいかと思います。
妻手を高くニジ、、、虹のように引き納めると解釈すれば、引き分けでの軌道は直線ではなくて、反り橋や虹のような軌道を描くと予想できます。

勝手の脇腹〜略〜定める、の部分が分かりません。
この歌からの射型が全く想像できません。ヘルプミー!


1019 日置流射学

一二町 射のぶる胴の 手前こそ
    身をふせかくる 真の胴なれ

(歌意)
一町から二町と射遣(イヤ)る胴造の法は、少し胴を伏せるのが真の胴である。遠矢の胴造りを説明したものである。

(感想)
ここでの町って単位のことですね、きっと。
1町=60間。メートル法換算で約109mとありました。
2町=120間。約218mですね。
この距離を狙うのに胴を伏せるだと!?というのが正直な感想です。
どちらかというと反らせると思ってましたが、伏せる!?つまり、猫背気味??もう謎しかありません。
ヘルプミー(2回目)


1020 道雪

大矢束 何程つよき いてなりと
    ものをしらずば 矢をばとばさじ

(歌意)
普通は十三束以上も引く大兵(だいひょう)で、いくら力の強い射手でも、遠矢前の手の内、懸、離の法を知らなければ矢を遠くに飛ばすことはできない、との意。

(感想)
束も単位ですね。Wikiにヘルプを求めました。
 指1本を1伏 4伏で1束
 1束=2寸5分
 12束=3尺(平均的な矢の長さ)らしいので、
 13束=約99cmになりました。
ガタイも大きくて、身長もあって、腕も長いような人でも、
遠矢の技術がないと上手に飛ばせないよ、ということでしょう。

これを現代で例えるならば、弱い弓で遠的をやっても技術があれば的に届くよ、強い弓で届いていない人は技術を見直しましょう、ということに通ずる気がします。


以上、遠矢前についての1回目でした。
皆さんの感じたことを是非コメントしていってください。
ほんと、解説、、というよりいろんな人の解釈を知りたいです。

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