『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』 オンリー・ハーツ
アカデミー賞をはじめ各国映画祭で絶賛された大ヒット作『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』や、全編iphoneで撮影し世界を驚愕させた『タンジェリン』で知られる気鋭ショーン・ベイカー監督作品。
本作はインディペンデント・スピリット・アワード/ロバート・アルトマン賞ほか多数受賞
●ストーリー
女優志願のジェーンの目下の仕事はポルノ女優。チワワのスターレット、同業のメリッサとその恋人と暮らしている。ある日、独り暮らしの老婦人セイディーのガレージセールで買ったポットから1万ドルの札束が出てきた。お金を返しに行くが、ポットを返却に来たと誤解されて門前払い。だが、そのまま着服するのも気がとがめる。ジェーンは偶然を装って彼女に近づき、買い物の送迎をしたり、ビンゴゲームにつきあったり。最初は親切の押し売りに戸惑うセイディーも次第に心を開きはじめる。そしてついに、セイディーの夢だったパリ旅行に誘い出すことに成功。ところが、クロークのブーツに隠しておいた大金が残らず消えていた…。
監督・編集: ショーン・ベイカー
脚本: ショーン・ベイカー、クリス・ベルゴーク 編集: ショーン・ベイカー
出演: ドリー・ヘミングウェイ ベセドカ・ジョンソン ステラ・マイーフ ジェームズ・ランソン カレン・カラグリアン
2012年/アメリカ/103分
なんでこんな邦題なんだ、ってその通り。無名の監督俳優ドンパチなしのドラマをDVDなどで出す場合は批判承知であざとく。字幕もない状態で決めるから細かいニュアンスぶっとばし、チワワ、ポルノ、秘密、みたいな営業的フックを捻り出す。ちなみに原題スターレット。が、日本でのリリースありがとう、タイトルも気に入ってる、僕のチワワもいるし。なんてメールが監督から突然来るからわからんもんです。今や大物になったベイカー監督の誠実さ優しさが伝わる傑作です。(奥田真平)
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