川勝平太静岡県知事を中国に絡めて非難する右派に対して感じる違和感
6月の静岡県知事選で4選を果たした川勝平太氏に対する右派系Twitterユーザーの物言いに疑問を感じます。
彼らは川勝氏がリニア中央新幹線の工事を巡ってJR東海と真っ向から対立していることを理由に、まるで国の敵とでも言うかの如く川勝氏を罵っているのです。
しかし、自分は川勝氏が間違ったことをしているとは到底思えません。
そもそも川勝氏は無意味にリニア工事に反対しているわけではなく、大井川の水問題という重要な理由があります。
普段は北海道の土地や水源が中国人に買われただけで「侵略行為だ」と大騒ぎしているような右派層が、大井川の水問題では「水源などどうでもいいから工事を進めろ」という論調なのはどうにも納得がいきません。
もちろん相手が外国人ではなく国内企業であり、交通インフラ整備という重要事項である等の違いはありますが、仮に工事で水源に影響が出れば被害を受けるのは同じ国に暮らす日本人ですし、外国人が得をすることもありません。
何より、彼らは事あるごとに
「日本の政治家が日本と日本人の利益を第一に考えるのは当然」
と主張してきたはずです。
ならば、
「県知事が県と県民の利益を第一に考えるのも当然」
とは考えないのでしょうか。
県知事を選ぶのは県民です。
そして、川勝氏は民主的かつ正当な選挙によって静岡県民に選ばれた政治家です。
県民の代表たる県知事が国や大企業の言いなりにならず、県民の利益と生活を第一に考えて動くのは当然で、むしろ全ての知事がそうあるべきです。
国や大企業の決定には素直に従え。
お上に楯突くな。
公共事業を妨害する者は売国奴だ。
市民の生活なんてどうでもいい。
無理やり工事を進めてしまえ。
そんな主張こそ、彼らが蛇蝎の如く嫌う中国的な強権主義に近いのではないかと思ってしまいます。
「日本は中国とは違う」と言うならば、リニア工事の問題でも慎重派の声に耳を傾け、自由と民主主義を重んじる国家としてあるべき姿を示すべきではないでしょうか。
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