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この記事では、本やSNSなどで頻繁に取り上げられる「抵抗線」と「支持線」に焦点を当て、それらがなぜ注目されるのかをわかりやすく解説します。※線と記載していますが、チャートでは帯のイメージで考えてください。


抵抗線ができるまでの過程

最初の反応

例えば、多くの人がQQQを392〜394ドルで購入した後、その株価が385ドルに下がったとします。最初に多くの人は、株価が反転し、394ドルを超えて利益が出るまで保持しようと考えます。しかし、株価がさらに下がると、多くの人は単に元の購入価格に戻るだけで満足し、その水準で売却しようと考え始めます。

売り圧力の増加

株価が再び上昇し、購入価格に近づくと、売りたいと考える人が増えます。その結果、392〜394ドルの範囲での売買が活発になり、この価格帯での供給(売り)が増加します。

抵抗線の形成

この増加した供給(売り)の影響で、株価がこの価格帯を超えるのが難しくなり、392〜394ドルの範囲が抵抗線として機能するようになります。

抵抗線は市場の心理と供給・需要よって形成されます。投資家の期待、恐れ、利益確定の意欲などが集まり、特定の価格帯で株価の上昇を抑制する要因となります。

支持線ができるまでの過程

売り圧力の減少

392〜394ドルの価格帯は当初、抵抗線として機能します。しかし、この抵抗線付近で多くの取引が行われると、上昇を期待する投資家たちが集まり、結果として売り圧力が減少する傾向があります。高値付近での出来高減少は良い兆候です。

支持線の形成

抵抗線を突破すると買い意欲が高まり、ブル取引に適したポイントに変わります。また、この価格帯は支持線として機能するようになります。

支持線に変化する理由として以下の点が考えられます。

再購入の可能性:元々上昇を期待して保有していたが、諦めて売却した人が再び株価が上昇すると見込めば再度購入する可能性。

新たな買い手の参入: 買い逃した人、既に保有している人が、価格が安くなれば買いの機会と捉え、購入する可能性。
 
ショートポジションの利益確定: 価格が上昇した際にショート(空売り)をした人が、下落した際に利益確定をする可能性がある。

他にも様々な要素がありますが、支持線も市場の心理と供給・需要よって形成され、この価格帯は買いやすい価格として意識されます。

支持線の下は危険区域

以前は抵抗されていた価格帯が売り圧力の減少によって突破されたにもかかわらず、株価が再びその価格帯に戻るという状況は、この価格帯で上昇を期待して株を保有していた人達の含み益が消失したり、損失が拡大したりすることに直面します。その結果、悲観的な見方をする人達(売り圧力)が増加する可能性が高まります。
支持線での反発上昇が確認できなければ、危険区域から逃げることを考えてください。※逆指値の設定をお勧めします。

抵抗線と支持線を活用しよう

抵抗線と支持線の間の市場状況は、投資家の方向性が不確定な状態を反映しています。株価が抵抗線に近づくと必ずしも下落するとは限らず、同様に、支持線に近づいたとしても必ずしも上昇するわけではありません。
株価の動きを見極める基本的な方法としては、実際の値動きを最も重要な指標と考えるべきです。価格が下がっている株にはその理由があり、そのような状況でのブル取引には高いリスク、すなわちギャンブル的要素が伴うと考えられます。

ブル取引における活用方法

ベア取引は難しい手法になるため、ブル取引での例を記載していきます。

売り抜けのチェック
機関投資家による売り抜けが発生していないかを注意深く確認してください。出来高が少ない下落が好ましい兆候です。

反発の確認
株価の反発をしっかりと確認することが必要で、ここで出来高の増加が見られると、上昇に期待している人が多いことを表し好ましい兆候です。

支持線付近での購入
支持線で正確に購入することは難しいですが、その水準での買い支えの兆候が見られた時の取引はリスクが小さくなります。しっかりと反発を確認しましょう。

ポジションの管理
抵抗線と支持線の間では市場がまだ不確定であるため、大きなポジションを取ることはリスクが伴います。
もし購入を検討する場合は、リスクを管理するために、ポジションを分割して購入する(例:全体の1/3など)戦略を考慮してください。残りのポジションについては、抵抗線を突破した際の買い意欲が高まるような状況で追加することをお勧めします。

分割購入の例

まとめ

この戦略は、市場の不確実性を考慮しつつ、株価の動きに基づいた慎重な取引を目指しています。機関投資家の動向、出来高の変化、そして市場の心理状態を理解することを通じて、適切な時に行動を起こすか、または静観するかの判断を正確に行うことが、利益に繋がると考えられます。リスクが低いポイントでの売買に焦点を当てましょう。

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