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雑文1

 君の頭のペグを回したらふぐの白子のようなものが溢れ出てきたので全てを隣人におすそ分けした。手元には一欠片も残らないけどおそらくこれが世界の縮図、他人を慮ることを押し付けられた死にたい僕ら、首を吊りたいのに諸般の事情で遠慮せざるを得ない人々が半額セールに並んでいるお手軽な機会だから、全国大会に出たい、僕にはなんの才能もないからどうしょうもないけど全国大会に出たい、才能というものを持ってケーキバイキングに突撃したい。ショーケースに並んだ冷たいショートケーキみたいに皆にこぞって切り分けられ殺され消費される、そんなものになりたかった。幸せになりたい。不幸になりたくない。楽になりたい。死にたくない(はず)

 全てを諦めなくてはいけない図式が完成してしまって、幸せな人しか主張が出来なくなっていき空気にニガヨモギが滞留する今日このごろ、晴れたので僕は外にピクニックシートを広げて空でも見ようかと思った。他人の不幸は調子の悪い飲み会の時に飲むビールみたいで気持ち悪いと同時にたしかに脳が使い物にならなくなって馬鹿みたいにネジが取れて幸せになる気がするけど数時間後には戻るのだ、誰か自分のために死んでくれと思うけど足元に寄るのは毛足の汚いうさぎだけ、僕が本当に欲しいものは畳に乗ってどこかに飛んでいく、いつもそうだ、何も与えられないから仕方なくガラクタと飴の入っていたはず思い出せない思い出せない思い当たらない、の袋を握りしめて靴を揃えて飛んでくれる人を探している

べっ

 過小評価をしているらしいのだが自分には一切心当たりがなくて、空っぽの箱を受け取りすぎてクローゼットはすでに潰れている、こうして文字を打っているのも辛い、泡立てた洗顔料を少しづつ洗い落としていくような感じ、あれが死の雰囲気なのだろうか
 君が寒いねと言っていた気がする、昔は僕の隣にいたはずだが確証がないそもそもこの世界を仮想現実でないと証明する手立てはないのだから『君が寒いねって僕に声をかけた』なんて情報はそもそも存在しないのではないか、と豆腐のような思考しか浮かばない、小説にすらならないものを抱えて生きている、ぶちまければ『くらい』とか『気持ち悪い』とか言われるのだがそもそも世界の本質は悪意、世界を救うのはくだらないしょうもない、チョコレートブラウニーみたいな愛だけど、だから、なのか、そうかもしれないけどくだらない映画で涙を流した、体がチョコレートブラウニーで出来ているので瘡蓋をほじ繰り返して悦に入っている

ぬべ

ぬ、べ、という文字がすき他意はない、

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