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【KANKYO DIVISION】モタロ・イン・ザ・オフィス・ザ・デイ・ライト#1

「おい赤鬼みてェだな?」

「ってことは退治だよな?ワカル?モタロ」

「アーでもこっちのが金棒になっちまうなァ!!!イヤーーーッ!!!」

 凶悪なニンジャは、金棒めいた鉄の塊を打ち付けた!!!ナムサン、凶悪ニンジャ集団に赤鬼に見間違えられた不幸で善良なサラリマンの顔は無残にもネギトロめいて――否!金棒は寸前で止められていた。サラリマンの掌によって!!!

「エッ?ナンデ?」

 なんたるニンジャ丹力と瞬発力か!!!そう......この赤鬼は紛れもなくニンジャなのだ!!!

「ドーモ。ヘルラッパーです」

 サラリマン――赤鬼はアイサツを繰り出した。

「ド......ドーモ、ヘルラッパー=サン。デッドボールです」

「スローイングです」

「フォールアウトです」

 三人のニンジャは動揺しながらもアイサツを返す。

「ハァ......休日出勤になっちまったってのにさぁ......勘弁してくださいよォ」

 赤鬼は呑気な口調で呟いた。だがその目は、恐るべきニンジャソウルを灯していた。対峙する3人のニンジャはサンシタではない。だが、赤鬼の持つニンジャアトモスフィアには並のニンジャをも畏怖させる何かがあった。

「ア...アイエ......」

 そしてその一瞬の隙は、赤鬼がこの侵入者達を片づける為には十分であった。

「今日は全員出払ってるので」

 赤鬼は既にワン・インチ距離だ。

「エッ掴......」

「お帰り下さい。イヤーーーッ!!!!!!」

窓へニンジャ投擲!!! 

「グ...グワーーーッ!?!?!?」

「なッ、スローイング=サン!?」

「お帰り下さい。イヤーーーッ!!!」

窓へニンジャ投擲!!!

「グ...グワーーーッ!?!?!?」

「なッ、フォールアウト=サン!?」

「お帰り下さい。イヤーーーッ!!!」

窓へニンジャ投擲!!!

「グ...グワーーーッ!?!?!?」

赤鬼の恐るべき腕力によって投擲されたニンジャたちは互いに空中衝突!!!

「「「グワーーーッ!?!?!?」」」

そして垂直落下!!!

「「「ア、アバーーーッ!?!?!?サヨナラ!!!」」」

爆発四散!!!ナムアミダブツ!!!


「ハーッ、よりによって寝坊してよォ」

赤鬼はうんざりとして言った。

「慌てて来てみたら日曜でよォ。なんでかニンジャが来ててよォ。今日に限って誰もいねェし。なんだって俺が絡まれるんだよ。なぁオイ?」

 オフィスには誰も居ない。ただ、赤鬼と、転がった金棒と、割れた窓ガラスがあるのみであった。

「自主出勤、休日手当も出ねぇ......勘弁してくれよなァ......」 

【モタロ・イン・ザ・オフィス・ザ・デイ・ライト】終わり

「エート、イズミ=サン、これは?」

「小説ですよ。ニンジャの」

「ニンジャの」

男は......赤鬼は返答を繰り返した。

「知りません?時代はニンジャですよ」

「ニンジャですか」

「あとカラテです!」

「カラテ」

赤鬼は繰り返した。

「カラテ、ニンジャ。そしてモタロです。これは興奮する真の小説です!」

青鬼は興奮して言った。

「赤鬼ですけども、ニンジャじゃないですよ」

「知ってますよ!でもこの小説ではニンジャです。ニンジャで赤鬼!クールですね。ただもう少しプロットが詰めれると思うので、まだまだクールになりますよ」

 赤鬼は何か言おうとしたが、取り止めて答えた。

「楽しみにしてます」

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