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本を買うとき、わたしはサンドウィッチマンになる。

お笑いに詳しくないが、サンドウィッチマンさんが好きだ。とくにツッコミを担当する伊達さんが、”ある魔法”について語っている姿が好きだ。

この魔法とは、あらゆる食べ物がカロリーゼロになってしまうことだ。

ドーナツは穴が開いているから、カステラは潰すと小さくなるから、カロリーは熱に弱いから、という理由で高カロリーの代表とされるものが、次々とゼロカロリーになっていく。

もちろん全員、本当にゼロカロリーとは思っていない。ふっくらとしている体型である伊達さんなりの、食べ過ぎちゃう言い訳なのだ。

わたしにも、同じように言い訳をしてしまうシチュエーションがあった。

友人とあそんで、今日はお金をつかいすぎたと思っていたとしても、その帰り道になんの躊躇もなく本を買ってしまう。それも1冊ではない。

そしてレジでカードを取り出すとき、はっとする。そうだ、今日は使い過ぎたんだった、と。

わたしのなかでは、本は実質ゼロ円だ。

自分の知識がひろがるから、感情が豊かになるから、noteのネタになるかもしれないから。本はそういう理由を身にまとい、ゼロ円のようなフリをしてわたしの手元にやってくる。

そういうわけで書店に行くと、ほとんどサンドウィッチマンさん(の伊達さん)になってしまうのだ。

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