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気まぐれエッセイ

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時に幸せを、喜びを、 時に苦しさを、寂しさを、 その日その時ありのまま、気まぐれなエッセイたち。
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#若手社会人

大地の上で暮らす生き物

生まれた時から大地の上で暮らす生き物がいる。 その生き物たちは、我が物顔で前ばかり見ているものだから、 「こっちの世界はどんななんだろう」 とモグラみたいに顔を出した僕たちを、 平気で踏み潰してゆく。 踏み潰したことに気付いたとしても、 「そんなとこに顔出してるのが悪いんでしょ」 と言わんばかりの表情だ。 その生き物たちは 大地の下にも世界があることを知らない。 僕たちが大地に生かされていることを知らない。 生きているのが当たり前で 自分が世界の中心で

無数の分かれ道の真ん中に座り込んで

私が旅に出るきっかけを下さった ニート研究家の方が立ち上げたアパレルブランドのロンTが到着しました\(^^)/   さっそくお家で着ています。 しっくりくる。           幸せに違いないと大学に進学し、 自己分析・企業分析をして就職し、   気付けばマンションの最上階に立っていたあの日。   「うわっ、マジか!高っ!怖っ!」 と思ってしぶしぶお家に引き返したあの瞬間から、 今までと違った道を歩き始めたように思います。           大半の人が安心して生きていけ

クソみたいな夜に溺れる。

ローソンで夜、 腹一杯なのに酒と麺類買うと バカみたいに気持ちが後ろ向きだったあの日を思い出す。             ジムの隣にあるから、 駅から徒歩2分だから、 職場までドアドアで30分だから、   広さもいらない、 ユニットバスだろーがどーでもいい、   ただ仕事と筋トレのためだけに選んだあの家。             とにかく毎日病んだ。 その度連絡できる友達を探しては、虚しくなった。   後ろ向きでドロドロしたクソみたいな気持ちを ただただ味わうためだけに雑な飯

今、その環境で認めてもらえないあなたは、ダメな子なのだろうか。

農業初心者の私が、 高千穂の自然農の農家さんでお手伝いをしていて 面白いなーと思った学びがある。             ヤマモモは、酸性の土壌に弱いらしい。   肥料や他に植えられている植物とかの影響で、 土壌が酸性に傾いてると、苗が枯れてしまう。 めちゃくちゃ綺麗に、酸性に弱いヤマモモだけ枯れてしまう。             ヤマモモちゃんはその世界しか知らないから 「自分だけ枯れちゃってダメだなぁ」 とか思うのだろうか。   果たしてそれは真実だろうか?   ヤマモモ

諦めろ

私たちは、 歴史の長い長い河の中で流されているだけの存在なのだと自覚する。   自分が抱いた使命感ややりたいことは、 今の時代背景が作り出した産物。   時代が過ぎれば 「令和の民衆はこんな出来事から、このような思想を持つようになった」 と解説されるだろう。   流されているだけ。微力。ちっぽけ。   何者かになれると思うから、 何者かになれない自分を卑下し 輝くあの人に嫉妬する。   自分は他の誰とも変わらないのだと、 地に生える雑草、転がる石ころと変わらないのだと、 自覚