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気まぐれエッセイ

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時に幸せを、喜びを、 時に苦しさを、寂しさを、 その日その時ありのまま、気まぐれなエッセイたち。
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#幸せ

不幸から逃れてはらしくないではないか。

行こうともそこには空腹がある。 行こうともそこには満腹がある。 帰ろうともそこには争いがある。 帰ろうともそこには平穏がある。 どこかしこに別れがある。 どこかしこに出会いがある。   私の中に不幸がある。 私の中に幸せがある。   逃れられぬのだ。 だからこそ己が人生よ。   不幸であり続けなければらしくない。 幸せであり続けなければらしくない。

人は皆、悲劇のヒロインだ。

人ってさ、 幸せな人生とか、充実した人生とか、 送りたいと思うじゃない。   でも、 「確実に幸せな人生を送れる真理を教えて、 実践できるようにしてあげようか?」 って言われても、   多分人は、 「いえ、自分で見つけます」って言う。 それか、真理を知っても、迷い続けると思う。 てか、迷い続ける道を無意識に選ぶと思う。             幸せの真理が見つかるということは、 同じ生活で、同じ教育で、同じ性格で、 みんなが生きるということ。   だってそれが、正解なんだもの

ふかふかのお布団が、あなたの人生だ。

幸せな時間の只中は、 幸せな人生なんだよ。       おいしいおいしい、ほかほかのご飯。 寒くて疲れた夜の、ぽっかぽかのお風呂、ふかふかのお布団。   美容室のちょっとしたマッサージ。 歩く時のいつもの、音楽。 落ち着いた喫茶店で、ホットコーヒーと小説。 いつものあのお店で、大好きなお酒。   家を出た時、眩しいくらいの秋の朝日。 歩くたび身体を通り抜ける、すがすがしい空気。 ふと香る、落ち葉の甘い香り。 日差しと風と戯れて、笑っている木々。   一人、静かな夜の空気、見上