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私には弱くて繊細な部分があります。 だからすぐに、頭の中に「死にたい」という言葉が浮ぶことが多かったです。 1年と少し前のある時、 高いところから飛び降りて死のうとしました。 その時、「怖い」と思う自分がいました。 ハッと気付いたのです。 この一歩を踏み出せば死ねるのに、 俺は死ななかった。 いつでも踏み出せる一歩を、 俺はこの25年間踏み出してこなかった。 何度も「死にたい」と考えたけれど、 結局俺は、「死にたくない」んだ。 その時から考え方が少しずつ変わってゆき
取り返しがつかない 引き返せない 生まれてしまったことには。 君が非道い希死念慮を興そうと 生まれてしまったことには そんな想いは軽々しく扱われてしまうものだ。 それほどまでに生命力は君を支配して離さない。 大してマシな人生でもないのに 最後、薄っぺらい皮一枚に干からびるまでずっと 君の身体から全てを搾り尽くすだろう。 君の事情など知ったこっちゃないのだから困ったものだ。 君が服も擦り切れ、泥まみれ汚物まみれ
VUCAの時代と言われる。 ビジネスの世界において、変化が激しく、 正解が分からなくなってきたというよくある話だ。 「正解の分からない時代の中で、 どう生き残っていきますか?」 就活生も、ビジネスマンも、 耳タコ通り越して、 耳に魚の目ができるレベルの問いじゃあないだろうか。 苦労して、 VUCAの時代に適応して、 スキルも知識も人脈も積み重ねて、 なんとか、食っていけるだけのお金が当面作れそうだ。 そんな疲弊した身体と精神に立ちはだかる
夜、静まりかえった道を、もくもくと歩き続けるのが好きだ。 沿道の木々や土は、香り豊かなことに気づく。 光は、どこかに進んでいるのだということに気づく。 夜の靄が身体を包み込み、虫の音と共に身体の芯に染み渡ってくる。 どこからかやってきた蜘蛛の巣が腕に絡み、ぞわぞわっとする。 車の音や、ふと目に入った木々に、ゾッと恐怖が沸き起こる。 遠くに望めるビルやホテルの明かりに、私は確かにこの町の一部なのだということを実感する。 歩くこ