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マッチングアプリ日記④

 前回は番外編的な話を書いたので、本来の話題に戻そうと思う。

 実は先日、マッチングアプリを晴れて卒業した。私は時々、謎の省エネモードを発揮する。就活の時がそうだった。2社エントリー、1社選考辞退で今働いている法人に受かっている。どうやらこのマッチングアプリもその「スーパーウルトラ省エネモード」の対象になったようだ。我ながら凄いなと思う。卒業の件についてはまた別の機会に。

 さて省エネ、というからには、そして、マッチングと名を冠するアプリならば、使用していたその期間何人の男に会ったのかは記していかねばならぬだろう。(マッチング数は初回の「マッチングアプリ日記①」をご覧いただきたい。)
 アプリ使用期間2カ月。会おうとしていた人数2人。1人はインスタ交換して日付を決めた後、音沙汰がなくなった。意味が分からない。もう1人は予定が合わず、再度日付をすり合わせる前に私がアプリを卒業した。
 実際に会った人、3人。初めて会った人は29歳同業。場所、びっくりドンキー。私はその日休みだったため、相手の仕事が終わるタイミングを見計らって、待ち合わせ場所に移動した。
 同業ということもあり、職業あるあるでそこそこ会話は弾んでいたと思う。が、しかしつまらん。普通につまらん。ご飯代出してもらって悪いけれど、休みの日に内情を知らない他社の話など、相槌を打つのさえも苦しいということが1時間でよくわかった。多分相手も同じ。この日、アプリの人と初めて会うことは、これを勧めてきた件の先輩に報告していたので、状況を問うLINEに「平和に解散したけど次は無いと思う」という正直な返答をした記憶がある。一応何の音沙汰なくいるのは失礼だと思ったのでお礼と社交辞令は送った。返信は無かった。

 問題なのは残る2人のうちの1人である。同い年、同業。場所、ショッピングモール内のサイゼリア。ちなみにこの日、どうしても髪を染めたくて、元々の待ち合わせ時間をずらしたい旨を前日に打診したら、仕事が立て込んでいたようで快諾してくれた。
 この男とはこの日以外にももう1回会っている。サイゼの日は割り勘で700円支払ったのだが、LINEでやりとりしている時は普通だったのに、実際に話すと「僕は~ですね」になるのだ。割と頑張って打ち返したり投げ返したりしても基本文型がこれでは、日本語教員免許持ち年間読書量100冊超の私も流石に頑張れず、「700円の価値なかったな」などと思ってはいけないだろうことを思っていた。
 まあでも、なんやかんやでそれなりにアピールはしてくれているので、2回目も会うことにした。2回目は小樽水族館に行ったのだが、まずその前後のLINEの雲行きが怪しい。他の男には会ったのか、とか、良い人はいたのかとか。怖。いたとしても教えないよ……。デート中のやりとりもそうだ。ちょいちょい元カノの話題は出すのに、「異性と遠出したことがない」と言ってみたり、基本文型のおかげでそんなにお互いのことは知らないのに「お酒好きな女性なら親とか親戚に呑みに連れていかれる」と話したり……。前者の話が事実なら、元カノ可哀そうすぎないか。ちょっと同情した。後者に関しては確かに私はお酒が好きだし、その話もしたけれど生憎絶対に楽しいといわかっている場以外のお酒ほど不味いものはないと思っている。そういう場合は丁重にお断りしたい。
 この男とは3回目の約束が(半ば強引に取り付けられていたので)あったが、アプリ卒業と同時にLINEもインスタもブロックした。ちょっとせいせいした。


知識をつけたり心を豊かにするために使います。家族に美味しいもの買って帰省するためにも使います。