ノン・ダイアトニック・コードでのアドリブ

Q.「アドリブは、コードをなぞるように弾く」と言われますが、ノン・ダイアトニック・コードのときも、そのように弾けば良いのでしょうか?

A.答えはイエスです。

アドリブには、たくさんのアプローチがありますが、曲の中にノン・ダイアトニック・コードが出てきた場合にもっとも王道のアプローチがコードをなぞるように弾くことです。

ダイアトニック・コードとは

ダイアトニック・コードとは、ダイアトニック・スケールを基に作られるコードです。

例えば、みんなが知っている「ドレミファソラシド」は別名「長音階(メジャー・スケール=Major Scale)」といいます。

ドレミファソラシドはイタリア語で英語ではCDEFGABと表記します。

臨時記号のつかないメジャー・スケールをCメジャー・スケールといいます。

コードについて

乱暴な言い方をすると「コードとは3つ以上の違う高さの音の重なり」のことです。

「Cコード」を見て見ましょう。「Cコード」は「ドミソ」を同時に鳴らしています。

Cコードの構成音を見てみると、ドの次のレ、ミの次のファは飛ばされています。

Cコード

もし、同じルールで「レ」からコードを作ったらどうなるでしょうか。

レの次のミを飛ばして、ファ。次のソを飛ばしてラを重ねると・・Dmになります。

このように「ドレミファソラシ」すべてでコードを作ったものがダイアトニック・コードになります。

ダイアトニック・コードに番号をつけよう

ダイアトニック・コードができたら、ドを1番目として7個のコードができました。Cメジャースケール・ダイアトニック・コードの完成です。

Cダイアトニック

7個のコードにローマ数字で番号をつけるとCコードはⅠ、DmコードはⅡmと表記できます。

いわゆるジャズのⅡ-Ⅴ-Ⅰというのはダイアトニック・コードの順番を表しているのです。

ALL OF MEから学ぶ

ここまで勉強すると、曲の中にノン・ダイアトニック・コードがあるときはどのように弾くかが見えてきます。

ジャズのスタンダードであるALL OF MEを見てみましょう。

画像3

臨時記号がないのでCメジャー・スケールが使えることが分かります。

しかし、E7というCメジャースケール・ダイアトニック・コードに含まれないコードが含まれています。

生徒さんの質問で「アドリブは、コードをなぞるように弾く」とありましたが、なぞるようにとは、E7のコードをなぞるようにと捉えることができます。

E7コードの構成音はミ、#ソ、シ、レですのでE7コード上ではこの4つの音を使ってアドリブをすることができます。