3/21ライブ感想

【まえがき】
花曇りの空の下、参戦してきました。
春の風に森の木々がざわめくように、一人一人から一つの集合体になって曲に聞き惚れ、体を揺らし、心を震わせた夜でした。
あの場に参加できた嘘みたいな奇跡に心からのありがとうを、この場で述べてから感想を書かせてください。

本来なら言葉をきちんとまとめていくのでしょうが、照明が落ちて藍坊主が登場した瞬間セトリを覚えるキャパすらなくなりました。
気がついたら全力で目の前の音楽や動きにのみ反応する状態でした…。
だから、この文章も、私がいかに興奮したかを記すだけになっています。
常体、敬体もバラバラになっています。

【感想】
かさぶた、ダンス
この曲から始まって正直驚いた。ミニアルバムの初めが「群青」だから、そこからのスタートだと思っていた。
けれど、鳴らされるギターの音、hozzyさんの一言目の「い」から、ライブだー!!!!っていう興奮が一気に駆け巡って、口をぽかんと開けて聴き入るしかなかった。
目に入る光がいつもの倍くらい眩しくて、照明がキラキラしていた。
終わりの余韻の音からの「僕たちは」と、キーボードの音。二曲が一曲に思えてしまうくらい綺麗につながっていた。
目の前で大好きな藍坊主が歌っている、演奏している。同じ空間で彼らの音楽の波に飲まれた。

オレンジテトラポット
藍坊主初心者の私は、はっきり言ってこの曲までライブの空気に馴染めていなかった。知らない人に囲まれて目の前には藍坊主、聴こえるのは大好きな曲。普通じゃありえないことに囲まれすぎて、とにかく目の前の現実をなんとか飲み込むしかなかった。
でも、一瞬で橙色になったステージと、この曲のキーボードの音を聞いて、ギターとドラムとベースの音を聞いて、歌声を聞いて、周りの熱気に包まれて、周りの人は知らない人じゃなくて同じ藍坊主が大好きな人たちで、そんな人たちと一緒に藍坊主の今この瞬間を過ごせていることに気がつけた。
ライブってすごい。
「橙橙色」、CDでも叫ぶように聴こえたけれど、hozzyさんがどんな表情で歌っているのかを知れた。叫んでいた。
もっと曲が好きになった瞬間でした。

ユウイチさんかっこよすぎる。
あれだけ全力で音を奏でて、全身で音楽を表現して、全力で叫んでぶつけてくる姿をみたら、全身全霊で受け止めて全力で気持ちを返すしかないと思う。
みていると勝手に体が動いてしまう。

桜の足あと
オノマトペが好きな曲。特に「のんのん」。
そういえば転がるビー玉はユウイチさんの指先にあった。ころころ転がっていく様子を、指をくるくる回すことで表現してくれて、「カンカン」が「カンッ、カン、カンカンカン……」くらいに広がった。
「だんだん光が」の前、キーボードから弦の音メインになる切り替えのところが好きで、全員の姿をじっと見つめてしまった。タイミング合わせて勢いよくかき鳴らし、叩く姿がかっこいい。
春!!!

ウサギとカメ
短編映画に衝撃を受けたために、あの映画のイメージがめちゃくちゃ強い。
好き。かなり見づらい位置にいたのに、なんでか頑張ってモーリーさんの方ずっと見てた。真っ直ぐな目が素敵だった。ベースの響きが好きだった。
ベースがあって、ドラムがあって、ギターがあって、その音の上でもう一本ギターが動いて、声が動く、その音全てがすきなんだと思う。

MC、ウズラ
春の歌、と言われたから「春風!?」と思ったけれどまさかの「ウズラ」で嬉しくなった。
大好きな曲のひとつ。MVでダンスをしている子どもたちが「届けたいのです」のところで両手を高く上げている姿が印象に残っていて、片手だけだけれどついライブで真似してしまった。
聴いていてめちゃくちゃ楽しい曲。
ピッピは絶対可愛い。小さい嘴、羽、足でパタパタ。手を差し出したら、ちょこちょこ近寄ってくるだろうなぁ。
そんなイメージがあって、左右に揺れたりぴょんぴょん跳ねたり、沢山の人が一緒に動いているのが楽しかった曲。

同窓会の手紙→水に似た感情
最高だった。
ここだけははっきり順番を覚えていた。
同窓会の手紙の、ジャーン、と6拍くらい伸ばして、動くギターがすき。
伸ばしている時に声やドラムが聴こえるのがいい。
以前「口笛みたい」と書いた音、ライブで見たらキーボードでした。いろんな音を出していて面白い。
CDでも大好きな、「捨てた」のゾクゾク感、ライブだと倍増。キーン、と入ってくる音もちょっと長めで、その分次の音がたのしみになった。
後奏からそのまま水に似た感情に入るギターの音。瞳孔開いた感じがした。
ずっと聴こえるドラム、シンバルの音の広がりもかっこいい。
10年前の曲なのに、っていうのがすごい。
そうとは思えないくらいぞくぞくする繋がりが見えた。
MCでhozzyさんがおはなししてくれたけれど、たしかにCDの曲を重ねて聞いても、ライブの時のぞくぞく感はなかった。
(10年前の曲だけど、それが繋がる。そんなアルバムが木造の瞬間。でも、CDで聴くと10年前と今とじゃ音質も違うからちょっと、ね。…といったことをお話ししてくれました。)
今の藍坊主が演奏することで10年前が今と重なるというか、なんというか。

トマト
かすれた声、ポロンポロンと鳴くギター、
ベースの音がたまらん。
ベースが結構目立っていたことに初めて気がついた。低く落ち着く音。あったかい音。
ベースとギターの違いがライブなら目で見てわかる。聞き分けは苦手だけれど、トマトだけはできるようになったはず。
心音みたいに落ち着く音色。
「すっかり風呂場が〜」から始まるドラムのタタタタン、の繰り返し
スネアだっけ?聴こえる度に思い出と切なさが刻まれていくような。
ギターの爪弾く高い音に心の柔らかいところをひっかかれるような切なくて苦しい感覚になるのだけれど、ドラムの音は心に溜まった水を揺らされるようなそんな感じ。

…なんと表現したら良いのか。
あの時はずっと、拓郎さんのドラムを見つめてしまった。
後ろから三人をしっかりみて、丁寧に叩いている姿が素敵でした。
ドラムなしには感じられない感覚がありましたよ、拓郎さん!!

スプーン
“当たり前”に“ありがとう”の歌。
歌を聴いて、この歌がどこまでも優しいと知れた。
あったかくて優しくて、いろんな愛の形があって、包み込んでくれる。夕日を見たときのように懐かしさがこみ上げてきて、優しい歌声に身を任せたときの気持ちよさ。

テールランプは、CDで聴いた時と一番印象が違った曲。心に刺さった。

MC
拓郎さんMC。
かなり静かになった後のMCで、(曲とMCの間も)今くらい元気にしていていいんですよ、と。言われて笑いました。静かだとハードルが上がるらしいです。
このツアーは調子がいいとお話ししていました。
面白かったです。

群青
MCで激しい曲になりますと言われていた通り、激しく始まった曲。
歌に入る前の音がたまらなく好き。高揚した気分で「真空パックされたベーコン色した空」の表現に気持ちがさらに昂ぶる。
シンバルを叩かれるたび目の前が色にあふれていくよう。花火みたい。
テンション上がりすぎてひたすら手を振り上げていた。

ハローグッバイ
ほぼ叫ぶように歌っていたのが印象に残っています。
今も歌詞が耳に残っているくらい。コーラスもすごかった。
ライブでかっこよすぎる。キーボード、高い音で鳴っているから硬質に、涼やかに聴こえると思ったらただひたすら熱かった。
全力で走り抜けた気分。

ホタル
破茶滅茶にノッた曲。確実に高揚成分的なものが分泌されていた。
言葉が、音楽が心を揺さぶる曲だった。
「なんで大人になっちまったんだろう」
みんなで歌ったこの歌詞が、声が、今も残っている。
hozzyさんに預けられて、しっかり受け取って響いた歌声
最近忙しすぎて苦しくて、自由や楽しさを忘れていた。
音楽を聴いている時、そして木造の瞬間に触れている時は安らげたけれど、それ以外の日々では花の咲いているのにも気づけなかった。
考えが凝り固まってしまって、自分で自分の可能性を殺していた。
一緒に「ホタル」を歌って、あの瞬間の曲をみんなでつくらせてもらって、現状の見えてなかったところに気づいて涙が出そうになった。
さらに好きになった曲の一つ。

MC
インスタ映えするライブの話。
「楽しみー!」って叫んでいた人に続いて「私もー!!」って叫びたくなった。

嘘みたいな奇跡を
気持ちが乗せられている、がつんと聴き手に衝撃を与えるような歌い方をしていて、あの場で聴いていて胸が苦しくなった。
「藍坊主のhozzyさん」というより、あのPVの男の人が歌っているような感覚。
切ないなんて言葉じゃ足りない、苦しくて息ができないくらい強い気持ち。

ブラッドオレンジ
この曲でおしまい、寂しいし悲しいけれど、夕焼けのオレンジの中演奏している姿が大好きで胸が熱くなった。
「君と見るこの景色を僕は忘れない」なんでか、この日の景色を忘れたくない私の気持ちが重なってしまって、泣きそうになっていたけれど。そのあとの「列んでるランドセル〜」のところ、ユウイチさんが動きで表現していて、それが面白くてちょっと笑ってしまった。
ギターソロの最期の音と演奏の仕方が大好きです。

アンコール 星のすみか&鞄の中、心の中
なかなか揃わない「藍坊主」コール。笑いながら、一緒になって声を出していたらいつのまにか上手と下手の掛け合いになっていた。面白い。
出てきてくれないのかな…?と思うくらいアンコールの声が続いて、出てきたメンバーはライブTシャツを着ていた。hozzyさんがニートと思われていた話がめちゃくちゃ面白かった。すごい偶然も重なっていたし。
星のすみか
声が出なくなるくらい全力で歌っていたhozzyさんの情熱に感動。
キーボード大好き。このライブを通して、ベースのかっこよさにも少しは気づけたように思う。
鞄の中、心の中も好きな曲。「何度も何度も」が繰り返されるたび気持ちが曲に寄り添っていく。コーラスも大好き。ライブの動きが好き。

アンコール② 魔法以上が宿っていく
戻ってきたユウイチさんの「俺ピック投げちまったよ」で思わず笑ってしまった。一枚だけあって良かった!
マイクこっちに向けてくれたのも嬉しかった。慌ててマイクの向き変えて、「声声!」みたいに煽ってくれた。
歌う前、hozzyさんがマイクの高さを直していたこと。全員が大忙しで出てきてくれたこと。にこにこしながら話してくれたこと。
hozzyさんの、「この歌がなかったら、俺はちょっと、やばかったかもしれない…。」という言葉。
全部が全部嬉しいことの積み重ねで、淡い色の花びらが何枚も重なってふわふわした花になるみたいに、幾重にもなった幸福と感動がふわふわした気分にしてくれたライブだった。

ツイッターで熊谷の映像を見てから、ライブで聴きたいと思っていた曲。画面の向こうのあの場所には、魔法以上が宿っているようにおもえたから。
梅田にも魔法以上が宿った夜だったのではないかな。

MC
どこのMCか忘れてしまったけれど、モーリーさんが「藍坊主」Tシャツ着ているのをいじられていたうえに「昔ライブTシャツ着てたhozzyさんに「着ない方がいい」と話をしていた」と暴露されていたのが。
hozzyさんはマネージャーさんに言われて着ていたらしく、板挟みになってたのかと話していたのが面白かったです。

Tシャツの話をたくさんしてくださって、灰色のセメントTは「burn」Tシャツ。拓郎さんのオススメ。
黒い方をみて、「洒落てんな〜」と思ったそうで、洒落っ気を出すよりばーんとでっかく!の方がいい!と意見が割れたという話。
意見が割れたから二つ出したらしいです。

【さいごに】
本当に苦しい時、たまたま誘ってもらって出会った藍坊主。
酸いも甘いも噛み続け、それでも前を向ける彼らの歌は私にとって支えとなりました。
悩んでぶつかって、時々は振り向いて、それでも前に進みつづける藍坊主を見て、大人だって苦しみながら進んでいるんだと、それでいいんだと心に明かりを灯してもらいました。
私にとって、彼らの曲はそんな存在です。
そしてそんな藍坊主が出した最高のミニアルバム、そのライブに参加できて本当に嬉しかったし、楽しかった。
これからも大好きです。

3/27訂正 barnじゃなくてburn!!!

#木を隠すなら森の中
#藍坊主

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