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陰ヨガで本当に幸せになる

初めてヨガ教室なるものに行ってからかれこれ30年近くなります。

その間いわゆるハタヨガ、

ポーズとって3から5呼吸ブルブルしながらキープするスタイル

それから流行りのヴィニヤーサ、フローとも呼ばれる

ポーズからポーズへと流れるように動く

「詩的ヨガ」とでも言うようなスタイル

などなどでプラクティスを重ねてきました。

 

でもここんとこ陰ヨガしかしたくない!

 

陰ヨガはポーズに入ったら5分くらい動きません。

側から見たらまるで地上に落ちたナマケモノのような状態でしかないヨガ。

でもこれがめちゃくちゃ良い。

 

もうひとつナマケモノスタイルのヨガがあります。

Restorative(レストラティヴ)と呼ばれるもので

ブロックやボルスターや毛布のプロップスを使って

ポーズに入ったら5分以上動かないスタイルですが

これは陰ヨガとは違います。

このレストラティヴもめちゃくちゃ良いんですけど。

 

この2つのスタイルの違いは

レストラティヴは身体のどの部分にも一切負担をかけません。

筋肉にも靱帯にも骨にも内臓にも。

プロップスで支えて完全に弛緩した状態を作って

完璧なリラクゼーションを目指すもの。

でも陰ヨガはそうではなくて筋肉を使わない状態を作ってから

身体の奥深い場所、骨や靱帯、腱、筋膜そして内臓に痛気持ちいい負担をかけて

その負担を楽しみ(苦しみ?)ながらキープするスタイル。

 

現代人は日常生活で同じ不自然な姿勢を一日中取りがち

その同じ姿勢から解放されて身体を癒す為の睡眠時間も短くなりがち。

頭ばかりを使って身体の悲鳴に気が付かないし

身体がとうとう我慢できなくなって不調や病気になったら

病院に行って薬や手術で悲鳴を抑え込むだけ。

健康と言えばメディアのイメージに描かれた

筋肉や細い身体を目指して身体の外側ばかりを鍛え上げようとする。

 

陰ヨガはそんな身体の深い部分の悲鳴に耳を傾けて

その場所から外に解き放ってくれる。

 

そして陰ヨガが解き放ってくれるのは凝りや老廃物だけではなく

ストレスや感情や記憶も、なのです。

 

陰ヨガの基礎になっている東洋医学の考え方では

それぞれの内臓は感情も深く関わりを持っています。

例えば肝臓は怒り、肺は悲しみなどと言った具合に

その臓器に感情を溜め込んでしまうと

そこから心身の不調を来してしまうのです。

 

記憶も筋肉や臓器に溜まります。

だから何かの経験を思い出すとキュッと身体が硬直したり

お腹が痛くなったり胸がドキドキしたりするのですね。

 

陰ヨガで内臓や身体の奥深い部分を刺激して

その部分に残っている記憶や溜まっている感情を

解き放すことができるのです。

 

今年の夏に膵臓癌で55歳で亡くなった義理の弟が

ゲイであることを私と夫はこっそり知っていましたが

ついに本人から誰にもカミングアウトすることなく

告知を受けてから1年間2ヶ月で逝ってしまいました。

私はちょうど陰ヨガの勉強をしていたのですが

膵臓は愛と深く関わりのある臓器だと学びました。

あの朗らかな笑顔の裏で誰にも告げられない愛を

臓器の奥深くに溜め込んでいたのだ。

陰ヨガを教えてあげたかった。

そうつくづく思うのです。

 

ヨガで出来ることはこんなにたくさんある。

美肌や外側の身体を取り繕うのがヨガではない。

もっと

本当に本当に健康で幸せになれる。

それを伝えるのが私たちのダルマです。

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