見出し画像

Yogaとは関係なさそうな舞踏公演を主催する理由

舞踏広島公演 HIROSHIMA SOUL MANDALA
結び舎One World代表 クレイトン真紀 挨拶

「いつだったかテレビでオバマさんが映っているのを見ながらお母さんが泣いていて、あれは広島という所だよ、いつか連れて行ってやるからと言っていたけど、まさか住むことになるとは」
7年前家族で海外から広島に引っ越して来た時、当時12歳になる娘が言った。

全人類にとって広島はとても重要な土地であるはずなのに海外ではそこで起きたことが正しく伝えられていない、あるいは伝えることを意図的に阻まれている。そのことは私にはとても歯がゆい事実だった。
京都で青龍会舞踏家原田伸雄先生とアメリカ人舞踏家エリックラーセン氏と初めてお会いした時に私の使命は広島にお二人をお呼びする事だと、ほとんど直感的に感じたのは長年のそんな想いが背景にあるのかも知れない。

78年前この街を埋め尽くした何十万もの屍。
屍と生きている人間との違いは何か? 舞踏を鑑賞する時に頭をよぎるのはその問いだ。

生きているとはただ呼吸をして食べて排泄することではない。
人間存在を人間たらしめるのは魂だ。
それがなければ現代の平和な街を歩いている人間であっても屍と同じだ。
その人間の魂を表現しようとするのが舞踏ではないか。

この広島という特別な土地で性別、国境、信条も言語も超え人間同士が魂を共有する。
心は震えているか?
唇は歌っているか?
愛し合っているか?

それさえ確かめ合えば世界が絶望することはない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?