腹圧を鍛えて腰痛や肩凝りを防ごう
▶︎腹圧と腰痛の関係
なぜ、腹圧を上げると、腰の負担を和らげるか。
空の丸まったホースに水を流した時のことを思い浮かべると理解しやすいです。空の丸まったホースに水を流すと、ホースの中の水圧でホースが真っ直ぐに伸びようとしてホースがうねります。同じように、腹圧を上げることで下半身と上半身を繋ぐ体幹が真っ直ぐに伸びる力が働きます。その分、上半身を支えるための腰の負担が軽減される訳です。
腰を痛めた時にコルセットをしたり、筋トレで重いものを持ち上げる時にベルトをするのは、腹圧を上げることで腰の負担を和らげる意味があります。
横紋筋・腹斜筋などのお腹の筋肉は収縮することで腹圧を生まみす。腹圧を上げる横紋筋・腹斜筋は、元々体に備わっている「コルセット」のような役割をしているのです。
▶︎腹圧を上げることの他の利点
また、腹圧を上げると、姿勢が正され、身体の偏りある負担が軽減されるだけでなく、他にも利点があります。
・お腹周りが引き締まる
腹横筋・腹斜筋は「コルセット」のようにお腹を絞るように位置しているため、鍛えることで、お腹周りを引き締めることができます
・お腹の調子が良くなる
背筋が伸び、お腹が引き締まることで、たるんだ腸管があるべき位置に正されます。また、腹圧が上がることで、腸管内圧が上がり、蠕動運動が効果的に働くようになります。
・腹圧を意識して呼吸することで、呼吸が深くなり、自律神経が整う
・腹圧が上がると、お腹から声が出せるようになり、いい声を出せるようになる
▶︎腹圧を上げるためには
腹圧を上げる簡単なイメージは、息を深く吸った後、息こらえをする時のイメージです。日常生活でも、かがんで起き上がる時に、息こらえして腹圧を上げると、腰に負担をかけずに起き上がることができることを感じられると思います。
腹圧を高めるために日常生活でできることとしては、腹式呼吸をして、お腹周りの筋肉を使ってあげることが大切です。息を吐く時、しっかりとお腹を凹ませて息を吐き切ることを「ドローイン」、息を吸う時、お腹をしっかり膨らませて息を吸い切ることを「ブレーシング」と言います。「ドローイン」は腹横筋を収縮させることで、外から中へ圧が高まり腹圧を上げます。「ブレーシング」は、横隔膜が下がることで、中から外へ圧が高まり腹圧を上げます。
▶︎ 丹田を意識した腹圧を鍛える方法
また、腹圧を鍛える時、「丹田」という場所を意識するといいとされています。「丹田」は臍下5cmに位置しています。古代中国の医学では、「丹田に力を入れることで、健康と気力を得られる」としており、丹田は気の流れの中心とされています。
↓参考記事
https://diamond.jp/articles/-/91702
https://www.venus-comrade.co.jp/blog/program-to-train-inner-muscle/
▶︎ 必要な力を入れ、不必要な力を抜く
このように腹圧を意識すると、座って作業をしている時も、疲れることなく正しい姿勢を維持することができます。
腹圧を上げることで、姿勢が正され、猫背が改善し、肩凝りにも効きます。
日常動作の小さな意識の積み重ねが、偏った筋肉疲労を軽減させ、生活の質を低下させる慢性疼痛を防ぎます。
ぜひ腹圧を意識して生活してみてください。