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この球団はこう組め。2024年12球団おすすめ打順

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セイバーメトリクスの研究により、試合に大きな影響を及ぼすわけではないとわかってきたのが打順だ。日本野球では1番が塁に出て、2番が送って、3番が返すと言った物語が語られその並びが重要と考えられているが、実のところ影響はそう大きくない。もしチーム最強打者を9番で、最弱打者を1番で起用しつづけるようなら得点力は大きく変わるだろう。しかし現実にそんなことは考えづらい。基本的にチームの起用打者のOPSの合計で得点力は決まってくると考えてよい。どういった並びになるかより、そもそも誰が打線にいるのかが重要なのだ。

とはいえ現状の戦力をやりくりする立場の首脳陣にとって、打順決定は重要な仕事だ。そして現在のNPBでは非効率な打順の組み方も少なくない。今回はDELTA編集部が12球団の昨季の打順の組みかたをおさらい。そのうえで2024年にこのような打順を組めばよいのではという提案も行っていく。もちろんこれは完ぺきなものではない。あくまで一つの案だ。シーズン中には調子の良し悪しによって前後を入れ替えることもあるだろう。それほど厳密な決定的なものとは考えず、肩ひじを張らずに楽しんでもらえればと思う。

阪神

昨季、大きく優勝に貢献し、完璧な1・2番コンビにも思える活躍をしたのが近本光司と中野拓夢だ。ただ、セイバーメトリクスの観点から見ると、打順の組み方としてはより良い選択肢があったように見える。平均を100としたときの攻撃力を示すwRC+で見ると、近本が務めた1番は138と平均を大きく上回っていたのに対し、中野が多く入った2番は102。また、シェルドン・ノイジーが多く入った3番も99であり、ともに平均程度である。チーム内で見ても、トップ層よりもやや劣る打者に多くの打席が与えられてしまっている。一方で、佐藤輝明が多く起用されていた5番はwRC+137。上位打順に比べて重要度が低い5番に、チームトップクラスの打者が起用されている状態だ。

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