【2021年度　下半期】　募集価格なんて関係ない！！　クラブ馬の馬体番付～

9月に本note内で本年度（2021年産）のクラブ募集馬の短評を公開した馬たちのうち、馬体診断での上位番付として76頭をとりあげた。
（こちら→【2021年度　上半期】　募集価格なんて関係ない！！　クラブ馬の馬体番付～）

今回は、それ以降の下半期に募集されたクラブ募集馬の中での上位番付を公開する。

馬体診断での上位番付として19頭をとりあげた。

（2022年1月19日追記。当初の公開後にノルマンディーオーナーズクラブと京都サラブレッドクラブが募集したため、上記の19頭に2頭追加しております。）

（各クラブの募集馬短評はこちらから→２０２１　一口馬主クラブ　募集馬短評）

アスリートとして健全性を含めた高い資質を兼ね備えている馬と捉えていただけたらと思う。

内訳は以下のとおりである。

横綱　1頭
大関　4頭
関脇　3頭
小結　7頭
前頭　6頭

今後の馬選びにも大変参考になるはずだ。

募集開始時に、私が公開した短評を各馬そのまま載せてあるので、カタログ冊子やインターネット上で馬体確認をしながら見ていただけたらと思う。

まだ、現時点で募集中の馬が含まれているので有料とさせていただいた。
（※現時点2021年11月26日）

ただし、全てを総括したうえでの格付けなので、相当価値のある内容だと自負している。

馬名は、母馬の名前に「の20」を付けて示している。

(※同じ番付内の順番での優劣はありません。上に示している馬が下の馬より良いというわけではありません。)

横綱

・ワイルドココの20　（牡、総額5,800万円、ロードサラブレッドオーナーズ）

No.10　ワイルドココ’20　牡／父ロードカナロア
馬体バランス良く、父の産駒にしては胴に伸びがあるタイプです。
各パーツの造りがしっかりしており、キレイな背のトップラインが示す通りの柔らかい歩様も好印象です。

大関

・ヴィニーの20　（牡、募集総額4,500万円、インゼルサラブレッドクラブ）

No.1 ヴィニーの20　牡／父ロードカナロア
馬体バランス良く、上体のボリュームも申し分ありません。
しなやかで長さのある首、深さ十分の胸、容量十分のトモは好印象です。
歩様も柔らかく、素軽さ感じれる点も良いです。

・スカイダイヤモンズの20　（牡、募集総額6,000万円、インゼルサラブレッドクラブ）

No.5　スカイダイヤモンズの20　牡／父ハーツクライ
馬体バランス良く、各関節の造りがしっかりしています。
品のある顔、集中力そして気持ちの強さが伺える真っ黒で済んだ瞳も好印象です。
トモの容量も豊富で、後躯の幅も十分です。
歩様も柔らかく、全身の柔軟性が表れています。

・キャプテンガールの20　（牡、募集総額3,000万円、ロードサラブレッドオーナーズ）

No.3　キャプテンガール’20　牡／父ロードカナロア
馬体バランス良く、各関節の造りがしっかりしており、品のある顔も好印象です。
適度な長さと厚みのある首、バランス良い前駆・後躯からも大きな推進力が期待できます。
歩様が柔らかいのも良いです。

・スピーディボーディングの20　（牡、募集総額5,000万円、東京サラブレッドクラブ）

No.43　スピーディボーディング20　牡／父Kingman
馬体バランス良く、品のある顔、しなやかな首、各関節の造りがしっかりしている点は好印象です。
前駆後躯のバランスも整っており、全身無駄のない造りです。
歩様も柔らかく、前進気勢漂う動きは良いです。

関脇

・マジックシアターの20　（牡、募集総額2,000万円、ラフィアンターフマンクラブ）

No.40　マジックシアターの20　牡／父アジアエクスプレス
胴に長さがあり、全身伸びある馬体です。
しなやかで長さのある首、大きな飛節、容量十分のトモも好印象です。
歩様は柔らかく、四肢の連動性の高さが感じられる点も良いです。
立ち写真では、前肢の繋の傾斜角度がキツイ（急）印象がありますが、動画にてその部分における伸縮性は悪くないので気にしなくても良さそうです。

・キトゥンズロアの20　（牡、募集総額8,500万円、ワラウカド）

601. キトゥンズロアの2020　牡／父Frankel
馬体バランス良く、品がありながら意志の強さを感じさせる鋭い眼光の持ち主です。
トモの容量が豊富で、肩周りの筋肉量も申し分なく、肩の傾斜角度も緩く、大きな前駆の可動域が期待でき、全身から大きな推進力を生み出すことのできる馬体構造です。
歩様自体は硬めですが、四肢の連動性がとれており、リズミカルな素軽い歩様は良いです。

・エーピードリームの20　（牡、募集総額4,800万円、東京サラブレッドクラブ）

No.46　エーピードリーム20　牡／父American Pharoah
馬体バランス良く、前駆後躯の造りがしっかりしています。
良い意味で米国産馬らしいゴツゴツとした筋骨隆々のタイプではなく、しなやかさを有しており、柔らかい歩様も好印象です。

小結

・ゲッカコウの20　（牡、募集総額2,000万円、ラフィアンターフマンクラブ）

No.37 ゲッカコウの20　牡／父ゴールドシップ
まとまりあるバランス良い馬体です。各パーツの造りがしっかりしており、全身無駄のない造りです。
肩の傾斜角度も緩く、大きな前駆の可動域が期待でき、繋の傾斜角度と同じ点も好印象です。
四肢の連動性が高く、柔らかい歩様も良いです。

・エバーブロッサムの20　（牡、募集総額7,000万円、サラブレッドクラブライオン）

No.2　 エバーブロッサムの2020　牡／父ロードカナロア
上位のボリュームが豊富で、まとまりあるバランス良い馬体は父の影響が色濃く出ている印象です。
後躯の幅も申し分なく、しっかりと適度な太さのある四肢も全身を支えながら推進力を生み出すには十分です。
歩様は決して柔らかくはないですが、四肢の連動性がとれていて良いです。

・レオソレイユの20　（牡、募集総額2,400万円、サラブレッドクラブライオン）

No.14　レオソレイユの2020　牡／父ファインニードル
伸びがあってバランス良い馬体です。
シャープな造りで前駆後躯がしっかりしており、品のある顔も好印象です。
歩様も柔らかく、良いです。

・エヴァの20　（牡、募集総額1,800万円、ウインレーシングクラブ）

No.26　エヴァの20　牡／父クリエイターII
馬体バランス良く、各関節の造りがしっかりしており、品のある顔も好印象です。
父の産駒はシャープな身体つきが多く、本馬は上体のボリュームがその中でも豊富で、良い意味で父の典型的な産駒とは馬体構造が異なっており、その点は母系のキングカメハメハの影響も見えます。
歩様は硬いですが、後肢の踏み込みはしっかりしており、ダートを舞台に走るには問題ありません。

・アステュートの20　（牡、募集総額2,500万円、ウインレーシングクラブ）

No.25　アステュートの20　牡／父リオンディーズ
父の産駒らしく低重心でまとまりある馬体です。
上体のボリュームも適度で、各関節の造りもしっかりしています。
トモ幅があり、首の長さ、厚みからしても短い距離に適性があります。
歩様は硬いですが、父も同様で、それは産駒に見られる傾向であり、そこまで気にしなくても良く、素軽い動きは良いです。

・スクリプティドの20　（牡、募集総額2,000万円、ロードサラブレッドオーナーズ）

No.32　スクリプティド’20　牡／父アメリカンペイトリオット
馬体バランス良く、骨量・筋肉量が豊富で、まるで父をコピーしたかのような馬体構造です。
前腕がやや反ってきそうな印象で、このまま進行しなければ許容範囲で問題ないです。
歩様が柔らかいのも好印象です。

・Gem Gemの20　（メス、募集総額5,700万円、広尾サラブレッド俱楽部）

202019-1　Gem Gem' 20　メス／父American Pharoah
馬体バランス良く、米国産馬とは思えないほどしなやかでシャープな全身構造です。
各パーツの造りがしっかりしており、素軽い印象です。
歩様は硬めですが、四肢の運びはしっかりしており、ダートで能力は発揮できそうです。

前頭

・フルマークスの20　（牡、募集総額2,880万円、ノルマンディーオーナーズ）

No.11　フルマークスの２０　牡／父カレンブラックヒル
低重心で馬体バランス良く、骨量・筋肉量と申し分ありません。
しなやかな首も好印象です。
前腕が反ってきそうであり、健全性を考えたら心配ですが、このまま反りが進行しないと問題ありません。
歩様も柔らかく、肩の出が良いのも好印象です。

・ビウイッチアスの20　（牡、募集総額1,500万円、ウインレーシングクラブ）

No.28　ビウイッチアスの20　牡／父モーリス
馬体バランス良いです。
肩回りの豊富な筋肉、小さくて軽そうな印象の頭、しっかりとした各パーツの造りは好印象です。
歩様は硬めですが、四肢の連動性が高く、後肢の踏み込みがしっかりしている点は良いです。

・ギガンティアの20　（メス、募集総額1,700万円、ウインレーシングクラブ）

No.32　ギガンティアの20　メス／父シャンハイボビー
まとまりある馬体で、豊富な上体のボリュームは牝馬離れしています。
首は太くやや短めですが、トモの容量・幅と申し分ないくらい豊富で、距離の融通は利かない印象ですが短い距離の舞台では首の構造をカバーして十分に能力を発揮できます。
深い胸も好印象です。
歩様は硬くも柔らかくもないです。

・ピエモンテの20　（牡、募集総額1,800万円、ロードサラブレッドオーナーズ）

No.29　ピエモンテ’20　牡／父マジェスティックウォリアー
馬体バランス良く、各関節の造りがしっかりしており、肩と繋の傾斜度が適度で同じな点、容量十分のトモも好印象です。
歩様も柔らかいです。

・チャンドラプラバーの20　（牡、募集総額1,440万円、ノルマンディーオーナーズ）

No.33　チャンドラプラバーの２０　牡／父タリスマニック
ゆとりのあるしっかりとした胴の持ち主で、バランス良い馬体です。
各関節の造りもしっかりしており、容量豊富なトモも好印象です。
歩様も柔らかく良いです。
腰に力が付くのに時間はかかる印象で、長い目で見る必要はあります。

・ノーブルクラウンの20　（メス、募集総額1,000万円、京都サラブレッドクラブ）

⑫ノーブルクラウン2020　メス／父シニスターミニスター
胴にゆとりのある長さを有し、馬体バランス良い馬体である。
十分な長さでしなやかさを兼備する首、容量豊富なトモも良いです。
歩様は硬めですが、ダートを舞台に走るには問題なく、素軽い身のこなしは好印象です。

※作者　一口馬主マスターB
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