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【カンファレンス直前!】有志活動ってなに?最近注目されている有志活動について調べてみた【有志活動のコツ Vol.1】

こんにちは。
ONE JAPAN事務局 有志団体活性化担当(通称ACTI:アクティ)の諸藤です。
ここ数年、社内変革や越境に関するセミナーや書籍を目にする機会が多くなりました。そんな中でも、「有志活動」というアプローチがあることを皆さんご存知でしょうか。【有志活動のコツ】シリーズでは、有志活動の活動内容やノウハウについて連載形式で少しずつご紹介していきたいと思います。

<参考記事>
◎One Benesse(ベネッセ)
ベネッセの社内有志活動「One Benesse」が目指す社内改革に迫る。“ナナメ”の関係づくりは会社にどんなプラスをもたらすのか(HRpro)
https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=1967

◎CONNECT(日本電気株式会社)
「社内に面白い人がいるはずなのに、出会えない…」NEC社員が立ち上がり企業カルチャーの変革に挑む――「越境」で新たな価値を生み出すNECの今(リクナビ・ジャーナル)
https://next.rikunabi.com/journal/20190510_c11/

■有志活動とは?有志活動は企業内でのボトムアップ活動の総称


 第一弾の本記事では、有志活動の活動内容とその魅力についてお伝えします。
 有志活動は、「企業内で同じような思いを持つ社員があつまって業務の枠を超えた活動を行うもの」です。
 もっと良い会社にしたい、もっと挑戦の場がほしい、様々な思いをもつ社員同士が集まって企業内で日々活動をしています。ONE JAPANはこのような有志団体が集う実践コミュニティであり、公式ホームページをみていただくと各社の有志団体名がずらり(有志活動ってこんなにあるんだ!と驚く方も多いと思います)。

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今回はこれらの団体へのヒアリング結果をもとに、有志活動の実態を紐解いてみます。

■どんな活動しているの?キーワードは「マ・ツ・コ」

ONE JAPANの参加団体については、20-30代の若手5~10数名が運営事務局として集まっているケースが多いです。
活動内容は、大きく以下3つに大別されました。

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①まなぶ系
一緒に新しいことを学ぶ勉強会です。例えば、社内外の講師に登壇してもらって「SDGs」や「Post-COVID」「DX」について学んだりするようなタイプです。
②つながる系
部門間・会社間の縦割りなどに課題を感じている場合に企画されます。何かしらの共通点をもとに人を集めて、縦・横・斜めのつながりを促進します。例えば、「新入社員歓迎会」「アルムナイ(転職者との交流会)」などのイベントを開催するほか、社内SNSで「組織横断チャンネル」等を運営し、タテヨコナナメの交流の場を作っているケースもあります。
③行動する系
具体的なアウトプットを目的として、集まるケースです。一番多いケースは「新事業創造」と「会社変革への提言」です。社内のビジネスコンテストにエントリをするケース等です。

先にご紹介したベネッセさんの記事でも、コンセプトは「まなぶ・つながる・とがる」の3つだと挙げられていますね。

有志活動は、アカデミックには「組織市民活動」と言われているものです。従来から工場の品質改善を行う「QCサークル」なども本質的には同じだと思われます。ただし、この10年はSNSツールやオンライン会議ツールが著しく発展しました。その結果、同じ想いを持つ社員がつながりやすく、会社全体を巻き込みやすくなったことで、有志活動が注目を集めているのだと思います。
このような活動を後押しするようなコミュニケーションスペースが社内に設置される事例も増えましたね。そんな動きも活動の後押しになっているのかもしれません。

■有志活動を行う価値とは?遊んでいるだけじゃないの?

ここまで読んでいただくと、趣味の範囲を超えないのでは?と思われた方もいるかもしれません。私は、社員・会社双方にとって価値のある活動になると考えています。

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【社員視点(越境)】
 ・本業以外での経験がつめる
大企業では仕事の分業・効率化が進んでおり、例えば販売担当が商品企画を経験できる機会はなかなか得られなかったりします。有志活動の中では、各自が企画・広報・経営といった異なる立場で行動することが求められます。本業で得られない経験をすることで、自身の適性も考えることができます。
 ・人脈を拡大できる
大企業では、社内に様々なスキルや人脈を持った社員がいます。このような社員を巻き込めることは、ビジネススピードが高まる昨今はより重要であるといえます。また、本業では知り合えない社外の人脈を拡げるパイプにもなります。
 ・自分の想いを振り返る
通常業務では、なかなか自身の意志を業務に反映する機会は少なかったりします。すると、いつの間にか自分の意志を忘れてしまって、、という話も聞かれます。有志活動を行うことは、自分の志は何か、ということを常に考える場にもなるのです。

【会社視点】
・能動的に行動する社員が増える

VUCA時代において、能動的に現場で行動を起こす社員を求める声は増えています。【社員にとっての価値】に記載したように、自ら想いを持って行動する社員が一定数育つことにより、組織の自律的な変革・改善が促されていきます。

・社内外の弱いつながりが、イノベーションにつながる
ヨーゼフ・シュンペーターの「イノベーションは遠い知と知の結合」といった研究で知られているとおり、一見非効率・不要なつながりが、イノベーションには不可欠です。しかし、これらをその価値を説きながら公式に継続していくことは容易ではなく、有志のつながりによるコミュニティが一役買います。
また、イノベーションにはやってみる回数も重要でしょう。現在のビジネススピードにおいては技術や手法の陳腐化が激しく、1から勉強するのでは追いつかなくなってきました。一方で、大企業の強みは、様々なスキルをもった社員が社内に在籍していることです。コミュニティを活用し、社内に埋もれた無数のWILLやCANを活用することで、「やってみた」を増やすこともイノベーション発掘につながります。

・公式には実現困難な速度・アプローチ
公式な組織においては成果や手法の確からしさが求められます。すると、どうしても尖った活動にはなり難く無難なアプローチに落ち着きがち。企業によっては、様々な社員が集まる有志活動の発想に期待して、イベント企画や運営を任せるケースもあります。


■有志活動をもっと知るには? 2020/10/11開催「 ONE JAPAN CONFERENCE 2020」の有志活動セッションも是非!

2019年に秋葉原で開催したONE JAPANカンファレンスでも、有志活動代表者4名で登壇し有志活動の魅力を語らせていただきました(ボクシルさんの記事にもなっています)。

○「社長に直接メールを送ったことはありますか?」組織を変える社内有志活動のリアル
https://boxil.jp/mag/a6652/

さらに!今年はオンライン開催となるONE JAPAN CONFERENCE 2020において、「有志活動の魅力・ノウハウ」に関するセッションをご用意しています。NTT東日本、AGC、東洋製罐、東京海上日動、旭化成、アステラス製薬などの有志活動代表者が集結し、有志活動の魅力、盛り上げ方などをお話します。

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申し込みはこちらから。
ONE JAPAN加盟団体/企業用
(パスワードは各代表者等にお問い合わせください)
https://onejapanconference2020.peatix.com/
一般、学生の方用
https://onejapanconference2020ippan.peatix.com/

■有志活動をもっと知るには? これからの連載にご期待ください!

ぜひとも、魅力的な有志活動がいろいろな企業で増えていくことを期待しています。
この連載でも、そうした各社の有志活動から得られた学びやTipsを順次ご紹介していきますので、ぜひご期待ください!

執筆:諸藤 洋明(ONE JAPAN事務局 有志団体活性化担当幹事)

■ONE JAPAN 公式HP
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