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関係の質を高め、アウトプットに繋げる-秘密結社わるだ組 組長代理 斎藤謙一【ONE JAPAN事務局インタビュー】


大企業の若手・中堅社員を中心とした約50の企業内有志団体が集う実践コミュニティONE JAPAN。その運営を担う事務局メンバーを紹介する【ONE JAPAN事務局インタビュー】
前回までは、共同発起人/共同代表の山本将裕や事務局メンバーの北野悠基(AGSeed/AGC)のインタビューを紹介してきました。


ー前々回、前回の記事

 今回は、ONE JAPANの事務局で経理やDigital Tech チームを担当し、ONE JAPANの運営を縁の下で支えている斎藤謙一に、有志活動に参加し始めた経緯・そこで実現したい想いなどをインタビューしました。

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【斎藤謙一】
2005年富士ゼロックスシステムサービス株式会社に入社。福岡の支店でのソリューション営業を経て、現在は東京で事業戦略の企画部門に従事。
富士ゼロックス有志団体「秘密結社わるだ組」でONE JAPAN共同発起人でもある大川から組長代理(ボスはわるだっくまというキャラクター)を引き継ぐ。ONE JAPAN運営事務局のDigital Techメンバー・経理メンバーとしての活動のほか、ソーシャルインパクト分科会やハッカソン分科会の活動に力を入れている。

○営業で全国を回っていた若手時代

-斎藤さんのキャリアについて教えて下さい。
斎藤:2005年に入社してから8年間は福岡の支店で営業をしていました。地元は福島なのですが、今まで行く機会すらなかった鹿児島や沖縄といったエリアを任され、さまざまなお客様に育てていただいたのは良い経験です。一方、与えられた仕事の枠に窮屈さも感じていて、次第にもっとチャレンジをしてみたいと考えるようになりました。

-営業から変わった転機があれば教えて下さい。
斎藤:大きく変わるきっかけになったのは、沖縄での経験でした。沖縄のお客様が当時大変お困りなっていたある紙帳簿の管理事務に対してソリューションを「営業の立場から」社内提案したところ、開発が認められ、販売実績を上げることができました。思い入れが強いソリューションだったので、形にしてお客様に届けられたことが自信に繋がったと思っています。その後、当時の上司との面談の中で「沖縄だけでなく、全国のお客様に役立つようなソリューションの企画にチャレンジしたい」という思いを話したところ、ほどなくして異動を認めて頂きました。


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○継承された「わるだ組」

―有志活動について教えて下さい。
斎藤:
私が業務外の「有志」活動を始めたきっかけは、3年前に参加した社内での次世代リーダー育成研修での経験です。研修の学びから、社外との交流の中で刺激を得てひいては本業にも活かしたい、という思いが強くなり、社外のイベントに参加し始めました。福岡の営業時代は出張がメインで、疲れて帰る日も多く、業務外に活動しようと考える余裕も視野も持てていなかったので、有志活動にもっと若い頃から取り組んでいたかったな、との思いはありました。また、3年前の当時は若手の離職問題が深刻になっていて、解決に向け何かできないか、という思いもありました。
 そうした状況下で活動を続けていたところ、秘密結社わるだ組創始者の大川さんから声をかけていただき、2年前に組長代理を引き受けました。私は、自身の活動に取り組みつつ、社内の若い人にも組織の枠を超えて交流する機会、チャレンジする機会をGIVEしていけば、自社の良さや課題を見つめ直すきっかけとなり、会社もより良くなっていくのではないか?と考え有志活動を進めました。

-運営していく上で大事にしていること・考えていることはありますか。
斎藤:自分自身がDoしていくことで、結果的に自発的にアクションを始める人が周囲に増えていければよいと考え活動しています。加えて、アクションを始めた仲間には、別のDoerに積極的につないでいき、アクションを応援していくことも大事にしています。わるだ組には、個人がアクションする場となるような有志活動が沢山あります。東洋思想・アート・ハッカソン・マインドフルネス・AIラボなどのさまざまな活動。さらに、自分で新規事業立案制度を社内に提案し実現しているメンバーもいます。みんな、根底には、会社を経営者任せにせずボトムアップで変えていきたい、という思いが強いのだと思います。
私は、自分自身も活動してDoerとつながっていきながら、さまざまな有志メンバーをつなげていくことで、わるだ組が伝統的に大事にしてきた「関係の質」を高め、有志活動を大きなうねりにしていきたいと考えています。

-団体の課題はありますか?
斎藤:自社ブランドへの愛着が薄い人も少なくないことや、富士フイルムを含めたグループ会社全体でのコラボレーションの余白がたくさん残されているということです。ONE JAPANでのつながりを活かして、「くものす」(富士フイルムの有志団体)を含めた新しい有志活動への刷新を検討し始めています。

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○共通目的があり、自走できる組織

-ONE JAPANに参加した経緯について教えて下さい。
斎藤:ONE JAPANに関わるようになったのは、大川さん(ONE JAPAN共同発起人)から、第4回のカンファレンスに誘っていただいたのがきっかけです。実をいうと、それ以前にも、社内で行われた2泊3日での起業体験プログラム(社外参加者も招待)の中で、ONE JAPANメンバーと交流する機会があり、ディスカッションを引っ張ったり堂々とピッチしたりする彼らの姿を見て刺激を受けていたんです。素直にこうしたメンバーと一緒に活動して自分をアップデートしていきたいと思い、ONE JAPANの活動に取り組んでいくようになりました。

-斎藤さんは経理・ITといった裏方からONE JAPANを支えていますが、ONE JAPANの魅力を教えて下さい。

斎藤:ONE JAPANのいいところは、「挑戦の文化を作る」という共通目的をみんなが強く認識して行動しているところと、みんなが自走できるところだと思います。個人のWILLは本当に人それぞれで、いろいろなことやってんなーと思うことも多いのですが、それでいて歯車ががっちり噛み合って自走しているコミュニティです。
 例えば、デジタルチームの活動は、各社から集まったメンバーでわいわい話し合いながら課題を解決するプロセスを経験できるのも魅力の1つで、先日も100人をオンラインでつなげて代表者会議する、という企画に携わることができ貴重な経験でした。事務局で検討したり考えたりしたことは、社内に持ち帰って活用できるものも多く、その意味でも有意義です。

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○ソーシャルインパクトを起こしたい

-最後になりますが、有志団体・斎藤さんご自身の今後の抱負について教えて下さい。
斎藤:ONE JAPANの他の有志団体では、若いメンバーがたくさん出てきているので、わるだ組においても、若い世代の自発的なチャレンジを促していきたいと思っています。また、若手に知恵やノウハウ面で支えてくれるベテランの巻き込み活動もしていきたいと思います。もちろん、ONE JAPANの事務局の活動にも参加する人が増えると嬉しいですね。
 また、今後のライフワークとして、ソーシャルインパクトの分野での活動に取り組んでいきます。ONE JAPANの分科会活動の中で、横須賀や釜石で地方創生にかかわっている方々との交流の機会に恵まれ、貴重な関係が今も続いています。地域との人間関係構築から始まり、課題と解決のコンセプトをさまざまなプレーヤーと考え、ONEJAPANをてこに大企業のリソースを動員して解決する。そのようなプロセスを丸ごと経験していく中で、ソーシャルインパクトにつながる何かを実現していきたいです。

ONE JAPANの事務局にとって、なくてはならない存在となっている斎藤。
幹事や事務局メンバーからも絶大な信頼を寄せられています。
表に出にくい部分でも人知れずONE JAPANのために走り続ける、その源泉となるたくさんの熱い想いが伝わりました(インタビュアー)


インタビュー・編集:岩田健太
撮影:香西直樹 伊藤淳

■ONE JAPAN 公式HP
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■ONE JAPAN 公式Facebookページ
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