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月百姿 名月や畳の上に松の影 其角

松尾芭蕉の蕉門十哲に数えられた俳諧師・宝井其角(たからいきかく、1661年-1707年)の雑談集より、収録されている題名の句にちなんで描かれた。

名月や畳の上に松の影

この句の季語は「名月」、時期は「仲秋」。秋の涼しさを感じる中秋の名月を、畳の上でくつろぎながら眺める様子が詠まれている。雑談集では11世紀の中国の詩人である王安石の「月移花影上欄干」という句に着想を得たと記している(出典)。松の影が畳の上に映り込む情景を通じて、月の美しさと秋の静けさが感じられる。

摺りは良いが松葉の影がやや薄い珍しい1枚、意図した表現だったのか。

空摺り


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