鶴の恩返し。

＊ここに綴られているのは2014年5月〜7月に経験した、皆川暢二のアメリカ自転車8000kmの物語です。脳内だけでも広い世界を経験してもらえれば何よりです。

2014年5月2日　アメリカ自転車旅　２日目

朝、小鳥の鳴き声で目覚める。

昨日の疲労は意外にも残っていなく、心身共にスッキリしている。

モーテルに泊まれたからだと思う。
実は昨日、最初モーテルに行った時、部屋が空いてないと言われたので、諦めてモーテルの裏にある広場にテントを張って、野宿をしようとしていた。
そしてテントを立てている最中に、モーテルのおばちゃんがいきなり現れて、「部屋が一つできたわよ」と言って、わざわざ呼びにきてくれた。

でも何で俺が裏にいるのが分かったんだろう。

そんなおばちゃんに、鶴。

この旅ではお世話になった人に対して、自分なりの感謝ということで、折り紙を渡そうと決めていた。バンクーバーにいる時に実家からわざわざ送ってもらいました。ありがとう。ちなみに今は鶴と手裏剣しか作れません。

おばちゃん、ありがとう。
初日が野宿じゃなくてよかったです。

そして9時、おばちゃんに鶴を渡して出発！

本日も快晴。
順調に漕いでいると、いきなり隣に黒いバンは停止する。

やっぱこのルートは自転車が駄目だったかのかーっと、思ってたら助出席の窓が下がっていき、

「どこまで行くの？乗ってく？」

えっ神様？

自動ヒッチハイク。

名前はマイク。
マイクが言うには、ここから何キロ先迄は自転車が駄目だと言う。
自転車禁止のエリアとかがあるみたい。正直全然その禁止エリアが把握できなかった。なのでお言葉に甘えて乗せてもらうことに。

マイクは牧場主で元自転車屋で働いていた経験がある。
写真を見て頂ければ分かると思いますが、親切な感じが一目でわかる。
親切が滲み出すぎ。

そして自転車の細かいメンテナンスまで教えてくれる。
ちなみに今の自分の英会話力は、軽い日常会話に毛が生えたくらいのコミュニケーションしかできません。自分が理解できてないポイントを察してくれながら、丁寧に話してくれる。

アメリカに来て初めて、ちゃんと話す人がマイクで良かった。

別れ際にマイクとメールアドレスとFacebookを交換して、最後にチョコレートをくれた。

「甘いもの好き？甘いものは必要だからね！」

ごく普通に当たり前のことのように気を遣ってくれる。

俺はこんなにも自然に、人に対してこういうことができるだろうか？
正直自信を持ってできるとは言えない。

そして、笑顔で「Good luck」と言って、マイクは車で去っていった。

走り去る車を見送る。

本当にいいヤツだっ、、、

だぁーーーーー！！！！！

折り紙渡すの忘れたーーーー！！！

まさにこういう時のためなのに。。

マイク、俺をメタメタにぶん殴って下さい。

Facebookにブログの写真を載せるからといってあるので、おそらく見てくれているとは思うんだが。

マイクは自分のやっている仕事を物凄くたのしそうに話していた。
本当に好きなんだろうなー。
言葉がしっかり理解できなくても、話している表情を見ていれば分かる。

今日はマイクに、30km程乗っけてもらった分を含めて約100km。

明日はシアトルまで行けるだろう。

今はアメリカのメッカ、マクドナルドでブログを書いている。
フリーWifiありがたやー。

今日はアメリカ初野宿になる。

いいスポットが見つかりますように。

恐怖すぎ。。。

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