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【青白ロータス】エリア予選参加レポ


0.自己紹介

はじめまして、ワンチャンスと申します。過去には競技MTGに身を置いていましたが、今ではEDHを中心に色々なフォーマットをゆるく遊んでいます。
今回はチャンピオンズカップの配信を見て久しぶりに競技MTGをしたくなり、店舗予選、エリア予選と参加してエリア予選を合計3か所回ることで何とか突破できました。せっかく勝ったので簡単な大会レポと調整録でも書いてみようと思います。いわゆる勝ち語りになりますが、興味がありましたら是非お付き合いください。

1.大会レポ

タイトルにもあるようにエリア予選3回はすべて青白ロータスで参加しました。それでは各予選について簡単に触れていこうと思います。

最近流行りのやつら

1-1.8/12の晴れる屋TC大阪店

使用リストは次の通りです。

結局メインボードは予選3回ともこのまま変わりませんでした。個々のカード選択については後述します。

大阪予選はスイスドロー7回戦のトップ8までが予選抜けでした。
R1後手 緑単信心 ×〇×
R2後手 青赤フェニックス 〇〇
R3後手 青白コントロール ×〇〇
R4後手 ラクドスミッドレンジ 〇〇
R5後手 アブザンパルへリオン 〇×〇
R6後手 赤緑機体 〇〇
R7後手 ロータスコンボ ×〇×

0-1から這い上がるも最終戦の時点でオポが低くIDできませんでした。
最後はロータスコンボに負け予選抜けならず。

印象に残った試合はR5のアブザンパルへリオンとの3本目でした。
相手の場には<エシカの戦車>、<大牙勢団の総長、脂牙>、<ラフィーンの密通者>、2/2の猫トークン×2がいてこちらのライフは7。
相手のエンドに記憶の氾濫をプレイするものの全体除去は見つけられず迎えたラストターン。
なんと<スフィンクスの啓示>をトップデッキしました。
ここまで<睡蓮の原野>と<演劇の舞台>はたくさん引いていたのでX=11でプレイして一気にまくりました。
<スフィンクスの啓示>は<記憶の氾濫>で見つけることもできるので1枚だけですがとても役立ちました。

1-2.8/13の晴れる屋金沢店

大阪予選でプレイした感触からサイドの<加護をもたらす戦乙女>を<竜王ドロモカ>に変更し、<サメ台風>を1枚減らして枠を浮かしました。この枠にはあまり好きなカードではありませんが<思考のひずみ>を採用しました。思ったよりも青白ロータスがいたのでリストの段階で差別化を図るために採用しました。

金沢予選はスイスドロー7回戦のトップ4までが予選抜けでした。
R1先手 白単 ×〇〇
R2後手 ラクドス異形化 ××
R3先手 青赤フェニックス 〇〇
R4後手 白単 ×〇×

早々に2敗してしまい観光に切り替えました。
印象に残った試合はR4の3本目でした。
途中こちらが<ポータブル・ホール>を挟んだにも関わらず先手4キルされてしまい、白単の恐ろしさを再認識しました。

1-3.カードショップ若院(岡山)

至高の評決を合計4枚に。白単ゆるすまじ・・・

金沢予選でも青白ロータスは増えてきている印象があったこと、白単に対して<至高の評決>が合計4枚欲しいと考え上記のようなサイドボードに。なんとか青白ロータスミラーマッチを想定して差別化を図ろうとしたのですが、今回のサイドボードはかなり弱かったなと猛省しています。

岡山予選はスイスドロー6回戦(告知では5回戦でしたが6回戦で行われました)のトップ4までが予選抜けでした。
R1後手 ラクドスサクリファイス 〇×〇
R2後手 グリクシス魔人コンボ 〇×〇
R3後手 グリクシス魔人コンボ 〇××
R4後手 ラクドス独創力 〇〇
R5後手 ラクドスミッドレンジ ×〇〇
R6先手 緑単信心 〇×〇

無事2位で予選通過しました。
印象に残った試合としてR2のグリクシス魔人コンボとR5のラクドスミッドレンジの試合があります。

まずはグリクシス魔人コンボのお話。
魔人コンボ自体は理解しているもののデッキリストを把握しておらず、相手のサイドプランがイメージできていませんでした。
そこで、負け筋になりうる<厳しい試験官>を全抜きして対ラクドスミッドレンジのようなサイドボードをしました。
その結果、2本目は相手がたくさんのカウンターと<ヴェールのリリアナ>や<龍神ニコルボーラス>というサイドボードをしてきており、ゲームプランがかみ合わず負けてしまいました。
これを受けて3本目に向けたサイドボーディングを悩みます。
特に、<才能の試験>は複数枚うたれたためケアしたいと考えました。

ケアしたサイドボーディングで臨めば怖くない

そこで、<才能の試験>があたる<不連続性>を全抜き、<記憶の氾濫>も1枚減らしました。また、カウンターにあたりやすい<ドミナリアの英雄、テフェリー>を1枚減らしました。代わりに<サメ台風>や<竜王ドロモカ>と<睡蓮の原野>を置くように<厳しい試験官>をサイドインしました。これでデッキには<才能の試験>が当たるカードが3枚の<記憶の氾濫>と数枚の除去だけとなるので、<才能の試験>を相手の手札で腐らせる作戦です。また、プレイでもなるべくカウンターを意識してインスタントタイミングで仕掛ける立ち回りを心掛けました。
その結果、相手がカウンターばかり引いているところを<竜王ドロモカ>や<放浪皇>でアグロにせめて勝ちました。
この試合は相手のサイドボードがわからず、かみ合わなかったゲーム2の反省をゲーム3にうまく活かせた試合でした。

R5のラクドスミッドレンジとの3本目の話です。
今はこちらのメインフェイズ。
こちらの場には土地が7枚(ロータスなし)でライフが11。手札には<ドミナリアの英雄テフェリー>と<皇国の地、永岩城>。
相手の場には<黙示録、シェオルドレッド>、<勢団の銀行破り>、<目玉の暴君の住処>といくつかの血トークン。
ぱっと見かなりの劣勢ですが、歯を食いしばって<ドミナリアの英雄テフェリー>をプレイして+能力を起動、<不連続性>をドローしてライフが9になり、ターン終了時に土地が起きて4マナ立ててエンド。
そして相手のターン。
相手もこちらが4マナ立っていることから<放浪皇>がちらつき、簡単にはアタックに行けない様子。
熟考した後に血トークンや<勢団の銀行破り>でドローを重ねて見つけた<思考囲い>をプレイ。
こちらの手札には<皇国の地、永岩城>が残るのみであることを確認して<黙示碌、シェオルドレッド>がプレイヤーに攻撃してターン終了。
こちらのターンのドローでライフが3に。
<ドミナリアの英雄テフェリー>で<黙示録、シェオルドレッド>をデッキに戻しつつ<皇国の地、永岩城>で相手の<目玉の暴君の住処>を除去します。
そして<太陽の勇者、エルズペス>をトップデッキしたところで攻守交替。
この後に<黙示録、シェオルドレッド>が2体出てきてライフが1まで詰められますが、<太陽の勇者、エルズペス>と<不連続性>で捌きます。
また、<放浪皇>で自分のトークンを追放して<砕骨の巨人>1枚で負けないようにライフを3に保ちます。
このまま<太陽の勇者、エルズペス>が盤面を支配してなんとか勝利できました。
歯を食いしばって<ドミナリアの英雄テフェリー>を出して+能力を起動したことと<太陽の勇者、エルズペス>を引けたのがキーでした。

かつて青白コントロールを支えた最強PWをそろえて大逆転

2.個々のカード選択

ここからはデッキ構築の段階で検討した個々のカード選択について触れていこうと思います。

2-1.除去の選択

除去は全体除去と単体除去がありますが、全体除去は<告別>を3枚が確定で<至高の評決>も2枚まで確定です。あと1枚全体除去を取りたくて3枚目の<至高の評決>と<残骸の漂着>で悩んでいました。


安定の<至高の漂着>か奇襲の<残骸の漂着>か

今回はリスト非公開であることと緑系のデッキや青赤フェニックスに対して少なくとも1回だけは有効に使える<残骸の漂着>としました。ちなみに全体除去を減らしたいときは<残骸の漂着>を優先的にサイドアウトします。

続いて単体除去ですが、候補は<冥途灯りの行進>、<運命的不在>、<魂の仕切り>の3種です。

どれを何枚いれるのか

それぞれの特徴は次の通りです。
<冥途灯りの行進>
このデッキが苦手とするミシュラランドを効率的に除去できる点とアーティファクトとエンチャントも触れる器用さが売りです。また、ほかの2枚と違って損をしない除去です。その代わり重いです(一応序盤でもプレイできます)。

<運命的不在>
生物とプレインズウォーカーをしっかりと除去できるのが強み。相手に手がかりトークンを与えてしまいますが、このデッキは時間を稼げば稼ぐほど有利になるのでそれほど気になりません。追放ではないのが緑単信心に響くことがあります。

<魂の仕切り>
ミシュラランド以外何に対してもプレイできる広さが売りです。また、再プレイも確実に時間を稼いでくれるためこのデッキにはマッチしています。<黙示録、シェオルドレッド>のような根絶したいカードに対しては効果不十分です。

これらを比較してメインに<運命的不在>を2枚と<冥途灯りの行進>を1枚、サイドに<冥途灯りの行進>を2枚とりました。これは一番打ちやすい除去である<運命的不在>を優先させつつ、長引いた場合は<冥途灯りの行進>をプレイできるようになるので、<運命的不在>を3枚にするのではなく1枚だけ<冥途灯りの行進>にしました。
<魂の仕切り>は最初は採用していましたが、ラクドス系のようにミシュラランドを複数採用しているデッキに対して勝率を担保するために他の除去を優先しました。
このバランスには今でも満足しています。

除去の話ついでに<放浪皇>にも触れます。
<放浪皇>は一般的なリストでは3枚が多いですが、私は練習段階から一貫して4枚でプレイしていました。<放浪皇>はアグロ相手にはもちろん、コントロール相手にもインスタントタイミングで仕掛けられる貴重なカードです。どのマッチアップでも一定以上の役割があるため今後も4枚でプレイし続けると思います。重ねて引いた場合は何も考えずに出してトークンを出していきましょう。あとから引く<ドミナリアの英雄テフェリー>の生存率が大きく上昇します。

強いカードは4枚

2-2.土地の内容

一般的なリストでは基本地形が2枚で<演劇の舞台>が3枚ですが、私は基本地形を1枚減らして<演劇の舞台>を4枚にしています。基本地形を減らすことのデメリットは対青白コントロールでの<廃墟の地>に対する耐性が下がることと色事故の可能性が若干あがることです。このデメリットよりも<演劇の舞台>で<睡蓮の原野>をコピーできる可能性を上げる方が大切と考えたので上記のバランスにしています。特にサイド後は<睡蓮の原野>は普通にプレイすることが多く<演劇の舞台>でマナブーストするので4枚にしています。

採用率が高くないのでリスクとしては低め

また、サイドボードに<竜王ドロモカ>を採用していても<スパーラの本部>を<灌漑農地>より優先させるのは微妙と考えています。このデッキは序盤から<睡蓮の原野>を置くために2マナあまる場面があります。こういった場面で<灌漑農地>ならサイクリングできることを大きく評価しています。一方で、<スパーラの本部>が<灌漑農地>より活躍する場面は、<竜王ドロモカ>をサイドインした上で実際に<竜王ドロモカ>をドローし、かつ<睡蓮の原野>を引いていない時だけです。これを比べると私は<灌漑農地>の方が優先されるべきだと考えます。

<睡蓮の原野>を普通に置く時がある関係で2マナならよく余る

2-3.<スフィンクスの啓示>について

調整の段階では<多元宇宙の警告>を1枚だけ採用していたのですが、中盤引いても力不足であり初手に引いた時以外はいまいちでした。このデッキは<記憶の氾濫>のおかげで中盤以降は1枚差しのカードでも意図的に探すことができます。そこで<スフィンクスの啓示>を採用しました。たった1枚しか入っていないため<記憶の氾濫>で探す必要があるのですが序盤引きたくないこのカードにはマッチしていました。実際にエリア予選の21マッチ45ゲームの中で7回プレイしいずれも勝利しています。内6回は<スフィンクスの啓示>でなければ負けていた試合でした。相手が<スフィンクスの啓示>を想定しておらず全体除去をケアして全力で殴ってこないこともこのカードにとって追い風です。2枚はいらないけど1枚は絶対欲しいカードでした。

相手の心をへし折る

3.おまけ

ここからはエリア予選で経験した中から青白ロータスの倒し方で意識した方がいいことを述べます。慣れている人からしたら当たり前の話ですが、青白ロータスについてあまり触れたことがない人は参考にしてみください。また、以下の話はあくまで一般論もしくは私個人の感想になるのでご留意ください。

3-1.メインにカウンターが入っているのは稀

一般的なリストではカウンターはメインに採用されていません。これは、3ターン目に<睡蓮の原野>をプレイする関係でフルタップになるため構えられないからです。一応、<ジュワー島の撹乱>は複数枚採用していることがありますがケアせずにプレイすることをお勧めします。青白ロータスの序盤はマナブーストと時間稼ぎがメインなので、相手が引いているかもわからない<ジュワー島の撹乱>をケアしてみすみす時間を稼がせないようにしましょう。

1~3枚ほど入っています

3-2.<厳しい試験官>は無理に倒さなくてよい

エリア予選でも何度か<引き裂く流弾>プレイされたのですが、自分のデッキに<厳しい試験官>が効く場合を除き、除去を追加してまで倒さなくても大丈夫です。青白ロータス側も<厳しい試験官>が効果的でなければ減らすことがあります。

3-3.<婚礼の発表>に頼りすぎない

白単からたくさん出されるのですが、青白コントロールと違って青白ロータスは<告別>があるので<婚礼の発表>を苦にしません。むしろ盤面上のインパクトが薄く時間を稼げるので非常に助かります。

4.締め

簡単ですが、青白ロータスをエリア予選で使った感想と調整過程で考えた部分を書いてみました。
その他ゲームプランなども質問されたんですが、言いたいことはあるけれどうまく言語化できませんでした。
実力不足で申し訳ないです。
書いた内容以外に聞きたいことがあればTwitterなどで質問ください。
なるべく回答します。
この文書が青白ロータスに対する知見を深めるのに役立てば幸いです。

また、今回の青白ロータスを練習するにあたってゆうやんさんには色々と相談に乗ってもらいました。おかげで抜けることができたのでこの場を借りて感謝いたします。

以上

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