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【新卒採用】お金をかけずにエントリーを増やすたった3つの方法

新卒採用の期間が長期化し、オンライン化により施策の種類や数だけ延々と増えていく──時間の捻出にお悩みの新卒採用担当の方も多いのではないでしょうか。

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このnoteでは、ワンキャリアとお付き合いのあるクライアント様の声や自社の事例を基に、予算や時間をかけずに応募を増やす3つの方法を解説していきます。早期に着手する程効果を発揮しますので、ぜひ選考早期の段階でご覧ください。

【ポイント1】 3C分析でタイミングを最適化する

最初にご紹介するのは最も短期的に効果を発揮する施策で、主に説明会やインターンのエントリーを増やす方法です。3Cとはマーケティングにおける「3C分析」の要素、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)のことです。

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ターゲット学生(Customer)の情報収集時期を逃して認知してもらえない、人気企業(Competitor)のインターン日程と被り選ばれない等の積み重ねにより、エントリー数を取り逃がしているケースは少なくありません。限られたお金と時間を投資するのであれば「最も効果のある時期」にするべきです。

タイミングを最適化する為の情報収集は、コツを掴めば1日で終えることも可能です。以下に手順をご紹介します。この章には「ワンキャリアクラウド採用計画」を活用した方法も掲載していますので、よろしければ事前にご登録ください(完全無料)。

手順1. 採用ターゲットの就活時期を知る

まずは自社で採用したいターゲットが多く所属する大学の学内行事のスケジュール、就活開始時期、エントリー活況時期等の把握を行ないます。ターゲット校のテスト期間にインターン日程が被ってしまうようなことも事前に防ぐことができます。これらの情報は各大学のホームページで調べることができます。

ワンキャリアでは、学内行事はどなたでもダウンロードできる場所にpdfにまとめてご提供しており、就活開始時期・エントリー活況時期等を大学別に閲覧できるツールもご提供しています。ご自由にお使いください。

▼ 大学毎の学内行事表(ダウンロード資料)
【関東】大学生のテスト期間・長期休暇・催事スケジュール
【全国(関東以外)】大学生のテスト期間・長期休暇・催事スケジュール
※ 21年4月に2021年版も公開予定

▼ワンキャリアクラウド採用計画(新卒採用担当向け情報収集ツール)
上記の学内行事に加えて就活開始時期やエントリー活況時期をカレンダーとグラフで視覚的に確認できるツールです。調べられる情報の詳細はこちらの記事からご確認ください。
(※)ワンキャリアクラウド上の情報は就活サイトONE CAREERの統計情報・ウェブ上の公開情報・匿名のクチコミ情報をまとめた内容であり、個人情報や企業様から取得した情報は含まれておりません。

採用計画詳細

更に詳しい事情を知りたい場合、その大学出身の若手社員や内定者にイベントに参加しやすい時期を聞いてみましょう。大学や専攻によって「この時期は研究が忙しくて就活どころではない」「水曜午前は必須参加の授業が多くて参加しづらい」等、学生に聞かなければわからない情報も出てきます。

そもそも採用ターゲットが決まっていない為調べられないという場合は、「 #新卒採用のトリセツ」でターゲット設定の方法に関する記事を明日公開ご予定です。そちらもご覧ください。

手順2. 採用競合企業の動きを確認する

学生の動きだけを見るのでは片手落ちです。採用競合企業に先んじて母集団を形成されてしまう、または逆に、早く母集団形成をしすぎて後から奪われてしまうといったことが容易に起こるためです。

採用競合がいつ何をするかを知る為には、これまでは競合企業の採用ページや就活媒体で募集情報を見たり、非公開であれば昨年の採用スケジュールをその企業を受けていた学生からヒアリングしたりといった方法をとるのが一般的な方法でした。

ワンキャリアではこうした作業を効率化する為、「ワンキャリアクラウド採用計画」上にこれらの情報をまとめて提供しています。ご活用いただくことで、情報収集が圧倒的に楽になります。

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採用競合が分からない場合は、自社の内定者に併願していた企業を聞いてみたり、以下の記事を参考にデータ上の採用競合を調べてみてください。

ワンキャリアクラウドで「正しい採用競合」を設定する方法

手順3. 自社の戦略に沿って、タイミングを決定する

最後は調べた情報を基ににタイミングを決定します。各社の採用状況によるところが大きいですが、例えば下記のようなケース別に対応が分かれます。

【採用競合に対して知名度で劣るケース】
・採用競合の選考前の「練習台」となってでも、先んじて母集団形成を開始し、先に学生を魅力づけする
・採用競合の併願先として学生も競合も動く時期に同時に募集をかける(日程被りのみ避ける)

【採用競合に対して知名度で勝るケース】
・採用競合より後に、採用競合を既に受けた学生も含め一気に母集団形成をする(採用競合の選考に進んでいる学生を自社に振り向かせる前提)
・よりレベルの高い競合企業を設定しなおし、選考通過率の高い学生を集める

各施策(募集・イベント・選考・内定)を実施する時期の決め方をより詳細に解説した記事も「 #新卒採用のトリセツ 」で近日公開予定です。

募集のタイミングを変えるだけで、応募数や応募者のタイプががらっと変わります。応募数・応募学生の属性・学生の併願先等を記録しPDCAを回すことでタイミングは年々最適化していくことが可能です。

【ポイント2】 学生の志望度に合わせた採用アクション

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ここでは本選考のエントリー数を増やす方法をご紹介します。皆さんは、説明会やインターンシップなど、採用イベントで接点をもった学生がどれだけ「本選考を受けてくれそう」か分かりますか?それがわかるだけで本選考のエントリー数を大きく改善できます。

ここでは、どんな企業であっても導入しやすい方法として、以下の3つのセグメントに分けて母集団をみることをおすすめします。

A. 本命:もともと興味があり、第一志望群に入る
B. 候補:今後志望するかもしれないが、他に良い企業やイベントがあればそちらを優先する
C. 認知:単に社名を知っているだけ

採用担当者から、よく「夏インターンのエントリー数は昨年より増えたが、思ったほど有効な母集団が残っていない」という状況をお聞きしますが、それはAは昨年と同水準で、BとCが増えた、あるいはB、C層の自社への関心を引き上げられなかったということだと推定できます。

セグメントで分類できたら、あとは「定期的に進捗を把握」しながら、「今後のアクションを決定(改善)する」ことを繰り返すだけです。ここから具体的に「志望度を可視化」し「志望度を基にアクションを変える」方法を事例を交えてご紹介します。

1. イベントごとに志望度の割合を可視化する方法

志望度を可視化する為のアンケート事例を2つご紹介します。このアンケートの目的は「学生ごとに提供するコンテンツを最適化すること」と「自社の採用の改善」です。率直な回答を得られるよう、選考と混同しないようにしましょう。

事例1)ワンキャリアのインターンシップ参加者向けアンケート
ワンキャリアの自社インターンシップではイベント終了後、参加学生に下記のような志望度を問う質問に回答いただいているほか、インターンシップ全体の満足度や、セクションごとの満足度も伺っています。

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「志望度の把握」と「満足度の把握」はそれぞれ別の目的に活用します。満足度が高くても志望度が上がらない場合、それがすなわちコンテンツの問題ではないこともあるからです。「満足度の把握」はイベントのコンテンツの改善に活用します。

事例2)YouTube企業説明会『ONE CAREER LIVE』での各社アンケート
弊社主催のYouTube企業説明会にて、各企業のセッション後に参加学生に答えていただいているアンケート内容をご紹介します。

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この設問では志望度だけでなく、志望度の「変化」も把握できるように設計しています。出演企業の採用担当者は回答結果を基に、説明会の投資対効果を確認したり、次回以降の訴求内容を改善したりすることができます。

志望度を把握することで、まずは採用人数が圧倒的に見立てやすくなります。また注力するべき層がわかることで、ニーズに合ったイベントやコンテンツの企画ができるようになります。

2. 志望度を基にアクションを変える方法

続いて、1.で把握した志望度を基に、どのようにアクションを変えれば本選考のエントリーを増やせるかを説明します。ここでは上記のアンケート回答結果を用いた説明会のレビュー例を記載します。

A社の事例(説明会アンケート結果とアクション方針)

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<考察とアクション方針>
・参加者の31%を「本命企業」への引き上げることに成功し「就職先候補から外れた」は0%、「判断がつかなかった」も5%であることから、ネガティブ要素も極めて少ない有益な説明会であったことがわかります。

・今回の説明会を見ていないプレエントリー済み学生にも説明会動画の視聴を促すことで、大半を占める「本命以外の学生」の志望度を引き上げられる可能性がある。

・ネガティブ要因がほとんどないため、メールで一斉に告知する以外に面接の日程調整メールでもアーカイブ動画を案内することで選考中に志望度を引き上げる、といった使い方もできる。

B社の事例(説明会アンケート結果とアクション方針)

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<考察とアクション方針>
・知っているだけの状態から「就職先の候補に入った」が60%もおり、まず候補に入れてもらうための施策としては今後も機能する可能性が高い。

・一方で「判断がつかなかった」が20%存在することから、学生の判断材料となる情報を届けられなかった部分もあり、それらの理由をひとつずつ解消していく必要がある。

・また、「就職先候補のうち本命企業となった」は13%のみであるため、本命にまで引き上げるためのコンテンツは別途用意する必要がある。

このように良かったコンテンツをストックしてエントリーを増やすことに活用したり、次のコンテンツ作成を改善する根拠にすることで施策の精度を上げていくことが可能になります。


【ポイント3】 クチコミの資産化と活用

最後は少し長期的な戦略の話をします。選考参加者の「クチコミ」の活用です。

たかがクチコミと侮ってはいけません。クチコミは採用活動における重要な資産となり得ます。クチコミを資産として活かせた企業は採用がどんどん楽になります。

実際にワンキャリア上でクチコミ点数の高い企業は、アンケートの「その企業を知ったきっかけ」で「人からの紹介」の割合が高くなる傾向があります。もし人からの紹介でエントリー数が10%アップするとなれば広告費を抑えることができます。紹介経由の応募は、選考通過率や内定承諾率が高くなりやすいのも利点です。

既にご存知の方も多いかと思いますが、学生は企業選びにおいてクチコミを重要視しています。視野を広げたいとき、どの説明会に参加するか選びたいとき、限られた時間をどの企業のインターンに使うかを決めるときなどにクチコミは重要な判断材料になるからです。

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出典)電通報 就活生に影響を与える意外な情報源とは?

求人広告や採用ページは、既に興味を持っている学生にさらに理解を促すためには有効ですが、数ある求人の中に埋もれてしまい、結局は有名企業や広告費を多く使う企業に勝つことができません。

そんな中で知名度や広告費に頼らず、クチコミを活用して新たな認知獲得を行っている企業も出始めています。例えばIT企業のユナイテッドは、クチコミ評価を高めた結果、ワンキャリアの「東大・京大就職人気ランキング」でも2020年に大きく順位を上げました。

こちらの記事では、インターンシップのクチコミを採用広報に活用した同社の事例が紹介されています。

就職活動においてクチコミを重視して学生が企業を探し選ぶのが当たり前になっている時代に、良い体験を提供し、体験を可視化して自社の認知度向上に活かすことは今後ますます重要となるでしょう。

まずは自社がいまどのようなクチコミを得ているのか、学生からの評価が高い企業やライバル企業はどのような点を評価されているのかを見てみましょう。今まで気づかなかった改善点が見つかると思います。こちらでは自社のクチコミをチェックする方法もご紹介します。

まずは長年運営されている就活生のクチコミサイト「みん就」です。ログインすると各社のクチコミを閲覧することができます。


弊社で運営している就活サイトONE CAREERのクチコミは、「ワンキャリアクラウド採用計画」上でご確認いただけます(※)。クチコミの点数をレーダーチャート化しており、企業視点で各社の強み弱みがわかりやすく表示されているのが特徴です。
(※)クチコミは匿名で個人情報は提供しておりません。またご提供しているクチコミはワンキャリアクラウド採用計画上での公開について学生の規約同意を得たもののみとなります。

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以上、お金をかけずに応募を増やす3つの方法をご紹介してきました。どの方法も一度取り入れてしまえばデータがたまり年々改善が楽になります。

ワンキャリアではより本質的な採用活動を目指す新卒採用担当の方向けに、新卒採用の体系的な考え方から、すぐ活用できる実践方法まで、最新の事例をもとに解説する「 #新卒採用のトリセツ 」を公開していきます。

このシリーズが企業の採用力を高め、そして実践する企業が増えることで、学生の就職活動もより健全になることを願っています。

今後も週1のペースで記事を公開予定です。
フォロー、マガジン追加をお待ちしております。

また、今後とりあげるテーマについてリクエストも受付けています。リクエストをいただける方は以下のフォームからご連絡くださいませ。

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この記事の筆者

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