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レムデシビル製剤特例承認と懸念

レムデシビル製剤が特例承認されました。

が、この薬は、回復までの期間が少しだけ短くなる可能性がある薬で、亡くなる方を減らせる薬ではない。

中国湖北省の10病院で、重症者158人うち、79人に偽薬を投与した際も、症状の改善に差がなかったという。

何故、承認を急いだのだろう…

レムデシビルの供給体制が整うのは、2020年後半になってからと、今朝の日経P5に書かれている。

特例承認とは?
特例承認とは、健康被害の拡大を防ぐために、他国で販売されている日本国内未承認の新薬を、通常よりも簡略化された手続きで承認し、使用を認めること。
特例承認を受けるには、以下のようないくつかの条件がある。
・健康被害が甚大である、蔓延の可能性があるなど、緊急の対応が必要な場合
・特例承認以外に、適切な方法がない場合・特例承認対象の新薬が、日本と同じ水準の承認制度を持った国で販売・使用されていること

レムデシビルは、アメリカの製薬会社がエボラ出血熱の治療薬として開発した薬で、

ウイルスの増殖を抑える効果があるとされています。

アメリカの国立衛生研究所は、新型コロナウイルスの患者1063人を対象に臨床試験を行い

その結果、レムデシビルを処方した患者の回復期間は11日(中央値)

偽薬を処方したグループよりも31%早かったといいます。また、死亡率をみると、レムデシビルを投与された患者は8%。偽薬のグループは11.6%

しかし、気になるのは、

死亡率はあまり変わりがなかったという点、

さらに気になったので、メディア情報レベルですが、調べてみると、

WHOが検査をしたところ、薬剤に有意差がみられなかったと報告しているようです。


 「レムデシビルの緊急使用承認について防対本のクォン・ジュヌク副本部長は前日、「権威ある米国機関が緊急使用を承認したということの意味は防疫当局も承知している」としつつも、「レムデシビルの臨床試験結果については専門家の領域であるため、

一部の死亡率に関しては統計学的な有意性について少し疑問を呈する専門家もいる」と述べた。

同日、食品医薬品安全処も「当該医薬品(レムデシビル)は現在、臨床試験が進められている最中のため、COVID-19治療薬としての安全性と有効性を判断する段階にはない。試験の分析対象者数、試験対象者の情報、異常反応などの追加資料が必要」との反応を示した。レムデシビルは現在、韓国国内でも3件の臨床試験が行われている。」


重症者には効果があるとされながら、死亡率には変化がないとは?

このタイミングでの特例承認…製薬会社がアメリカ…死亡率は変わらない、さらにWHOは有意差がらないと…なんだか微妙な感じがしてしまいます。アビガンの方が、副作用は変わらずありますが、効果的な情報が聞こえてくる印象です。

また、途中で検証してみたいと思います。


うむ、承認されましたが、どこまで効果があるのか、

定かでないなか、国も不安視しているように見えます。

副作用について、緊急使用の許可を出したアメリカの食品医薬品局が、

低血圧や吐き気、さらに、肝臓の炎症や細胞損傷

などを挙げています。世界的な評価も定まっていません。

まだ臨床試験段階だったため必ず起こりうる副作用は不明であるものの、臨床実験の段階では肝機能障害、下痢、皮疹、腎機能障害などの頻度が高く、重篤な副作用として多臓器不全、敗血症性ショック、急性腎障害、低血圧が報告されています。

医療の監視下で、副反応と効果をみながら使用する薬剤。人工呼吸器や人工心肺、エクモ使用時に投与で、死亡率に変化が見られないのであれば、ほんとに薬剤としてどこまで効果があるのかは、使っていくなかで明らかになる印象です。

報道によりますと、当面、日本への供給量は当面は少ないとみられ、厚生労働省は、病院ごとに必要な量を把握したうえで、重症患者を治療する病院に優先的に配ることにしています。

現時点では、実態は見えませんが、重症者を診る病院に優先的とされていますが、重症化は、どの段階からでもありうるため、

どの病院に搬送されるかにより、治療や薬剤の影響を受ける可能性があるような印象ですが、

現在は、病院にいないため、推察はこのくらいにしたいと思います。


●本剤の適正使用について


(1) 承認時点では、最適化された用法・用量に関するデータが得られていないため、
現在進行中の治験及び臨床試験の結果から、推奨される至適用法・用量が変更され
る可能性があること。


(2) 本剤の添付文書の特定の背景を有する患者に関する注意において、

肝機能障害患者については、ALT が基準値上限の5倍以上の患者については投与しないことが望ましいと記されている。

また、腎機能障害患者については、本剤の投与により腎機 能障害が悪化するおそれがあり、特に重度な腎機能障害患者については、治療上の 有益性が危険性を上回る場合のみ投与するよう記されているため、それらを踏まえ て本剤の投与を判断すること。

その他の使用上の注意については添付文書を参照さ れたいこと。


(3) 本剤の重要な基本的注意には、急性腎障害、肝機能障害があらわれることがある ので、投与前及び投与中は、毎日、腎機能検査及び肝機能検査を行い、患者の状態 を十分に観察することが記されており、有害事象の早期発見のために臨床症状や臨 床検査値を適切にモニタリングすべきである。

実施中の臨床試験において、安全性 に関する臨床検査として、白血球、白血球分画、ヘモグロビン、ヘマトクリット、 血小板数、クレアチニン、グルコース、総ビリルビン、AST、ALT、プロトロンビン 時間の測定が規定されていることから、本剤を投与する場合には、これらを参考に されたいこと。

また本剤の腎臓への影響を踏まえ、必要に応じて尿検査の実施も検 討すること。


(4) 適応患者の選定においては、本剤の承認申請時に提出されたコンパッショネート ユース時に用いられた適格基準と除外基準のうち特に以下の点を参考にされたい こと。


<適格基準>
・PCR 検査において SARS-CoV-2 が陽性
・酸素飽和度が 94%以下、酸素吸入又は NEWS2 スコア4以上 ・入院中


<除外基準>
・多臓器不全の症状を呈する患者 ・継続的に昇圧剤が必要な患者
・ALT が基準値上限の5倍超
・クレアチニンクリアランス 30 mL/min 未満又は透析患者 ・妊婦


という製剤の副反応が示されています。

ご参考までに。

特例承認のため、データが不足している状況での、使用となるため、今後、適用量などの変更や、使用そのものの変更なども、ありうる可能性があるかもしれません。



薬剤でいうと、

もうひとつ、

寄生虫薬のイベルメクチン、

既存薬なので、安全性は担保されており、北里大学が臨床試験を行う。米ユタ州にて、このイベルメクチンを使ったところ、

投与した患者の死亡率が6分の1に低下している。

がっ、新型コロナの治療に使えるようになるためには、試験が必要で、そのため、承認の時期か見えていない。

医療現場にいた人間として、あえていうと、レムデシビルは重症化した際に使う薬剤で、死亡率に関係していないようであれば、ちょっと効果かあるかもしれない、程度の薬剤。結果、重症者に使う薬剤なのに、死亡率に関係がない、となると、

今後、どのように効果を検証するか、

副作用が強いだけに、毒なのか薬なのか、見極める時期がやってくるのではないだろうか。


就労支援ネットワークONE
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難病患者の就労支援、就活、働く準備、書類作成、使えるサービスや支援機関、整理の仕方等、難病患者の就活について、当事者の皆様をイメージしながら、元難病患者就職サポーター、リワーク支援、医療現場での支援の体験と実践に基づいて書かせていただいています。