見出し画像

懸案事項とTODO

先延ばし

 「懸案」とは解決されずにある問題、と辞書には書いてある。英語に翻訳するとpending problem で保留中の問題と訳される。そうすると、解決されずにある問題の中でもいつか処理しなければならないが、先延ばしにしている問題というのが意味的にぴったりくるのではないか。
 言葉のニュアンスの問題になるが、では、懸案事項の先延ばしとはどれぐらいの期間をいうのであろう。今日すべきことを明日に延ばす事案があった場合これを懸案事項とは普通は言わない。相当の期間解決策を模索している必要があるような印象がある。なので、解決する意思がなく、放置している問題や解決しそうもない事案に対しても懸案事項と言い放つのはどうか。

課題・難題

 似たような言葉で課題と難題がある。先延ばししている懸案事項と区別するとすると、解決策が見い出せるかは不透明である点があげられる。よって期間を区切られることがなく、解決策を見い出せない場合は永遠に課題として残ることになる。そして、精神面においては課題は課題として心に留めておくにしても、先延ばしにしている懸案事項とは別の意識が働く。すなわち、期日を切られ締め切りによる脅迫観念に苛まれない。
 課題・難題に取り組む姿勢は個別の案件にもよるが、個人の資質に大いに関係し、しばしば評価の対象になる。自分自らに課した課題に対しては、成し得た結果について自己評価という形で心に刻まれることになろう。

日常の懸案

 私達が日常生活において悩まされる主なものは、どちらかと言えば懸案事項の方である。季節の移ろいの中で、そろそろ準備しておくべき、お彼岸、衣替え、お盆、お中元、お歳暮、年末の大掃除、年始の挨拶、それに法事や旅行の計画なども入ってくる。子供の進学や就職にしても親の立場で悩ましい事の一つになる。先延ばしにしたところで限界がある。だから一つひとつ処理していかなければならないが、時期によってはいろいろなことが重ねって優先順位を付ける必要にも迫られる。

書き出し

 あれもこれもと問題があると思っていても実際に書き出してみると思ったより多くない。精神的に病んだときの一つの手法としても、悩みを書き出すというのがあるが、これに相当する。書き出す項目は主にいずれはやらなければならないことなのに先延ばしにしている懸案事項や予想される処理すべき問題がそれに当たる。コンピュータの処理になぞらえれば、懸案事項を一旦記憶媒体に移す、そうすることで処理する頭脳のメモリ領域が広がり、また他のジャンルの懸案事項の処理に邪魔されることが無くなる。時々、記憶媒体を確認して優先的に処理すべきものから処理するようにすればいい。すなわち、記憶媒体に書かれている懸案事項についていつも考え倦ねる必要がない。ただ、忘れることにならないよう、いつでも確認できる状態に整理して記録しておく必要がある。

懸案事項記録アプリ

 メモアプリに類するもので一般的にはTODOアプリというのがある。眼の前にある処理すべき問題を忘れないよう、また、今日中、明日まで、二三日中に必ずしなければならないことをメモしておくアプリだ。もちろん優先順位があり、できなければ先延ばしになる項目もある。ここで話する「懸案事項記録アプリ」との決定的な違いは、懸案事項の方は長いスパンで解決していかなければならない事項と言える。一つ例を挙げるとすると、今年中にある論文を仕上げたい、これが懸案事項とすれば、今日はその論文の「第一章」を書き上げる、これがTODOになる。もう一つ例をあげると、年末の大掃除を計画的に済ませなければならない、これが懸案事項で、きょうは網戸を洗う、換気扇を掃除する、などがTODOとなる。TODOのみで行動すると大局を見失うことになり、やるべきことが抜け落ちたりするので、大きな目標を懸案事項と捉え管理する。
 Notionというアプリを使う方法もあるが、ガントチャートなどを駆使してプロジェクトの推進状況を把握するなど仕事上の計画や推進状況の把握に携わることでなければ、結果的にこの方法(懸案事項とTodoを分けて管理)がわかりやすいのではないだろうか。
 グーグルプレイでアプリの検索をすると「懸案事項」では、Todoリスト、時間管理、今日のタスクチェックリストなど、また「Todo」では、Todoリスト、やることリスト、時間管理などのアプリがヒットする。すなわち、懸案事項のように長いスパンで処理するタスクも今日、明日中にやるべきタスクも一つのTodoアプリで管理するのが主流であるようだ。
 別な観点からみれば、これらのタスク管理はメモ帳アプリ一つで行うことができる。ここからは私のアプリに対するコンセプトになるが、特に情報弱者と言われる高齢者には、実用アプリは単機能で、アプリアイコンのタップ一発でその機能が使えるものでなければならないと考えている。

使ってみる

 まずは使ってみましょう。それで2つのアプリでタスクを管理するのが煩わしいとなれば、どちらか一つに絞って使えばいいでしょう。ネットに繋がずスマホ内で動作するアプリなので、通信量を使わない、動作が安定しているアプリです。

懸案事項



 

Todo



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?