密林式製麹装置について

※この記事で紹介する製麹装置は、製品が本来意図している方法とは異なる使い方をしているため、安全性を保証することはできません。実践する場合はあくまで自己責任のもと行うようお願いします。

勤め先の酒蔵で麹を触っている時にふと、造りが明けたら自宅でも製麹をしたいな、と思い立ちました。
その日から、自宅で麹を作るためにはどうすれば良いのだろうか? という思案が頭の中で始まりました。
発酵食品作りにハマっている人の中には、自家製麹を行っている人も少なくありません。 大抵はこのような発酵器か、あるいはコタツなどを利用して製麹を行っているようです。
ただどちらの方法も個人的には不満を感じる部分があり、発酵器の場合はそこそこ値段が高いのにサイズが小さいので一度に作れる量が少ない点と、作業性が悪そうな点。コタツの場合はある程度改造しなければ製麹用途には使えない上、温度管理が難しい点と火事の心配がある点。
安全で、良い麹ができ、作業性もよく、一度にある程度の量が作れて、なおかつ廉価な製麹装置が作れないかな?
などと考えて行った結果、ある程度満足できるものができたので、紹介したいと思います。なお、製麹装置を作る際にほとんどの機材をAmazonで購入したため「密林式」という名前を冠しています。

製麹装置に必要なもの
ポップアップテント
フードドライヤー(熱源部)
温度計(2個)
育苗箱(2個)
タッパー(5リットル 2個)
銀マット
毛布(なるべく厚手のもの)
全部そろえてもおおよそ二万円くらいで買えると思います。
僕は育苗箱、タッパー、銀マットは近所のホームセンターで揃えましたが、Amazonよりも安く買えました(たしか育苗箱1個150円、タッパー1個900円、銀マット1000円くらい)。
また、元々フードドライヤーを所有していたので、手出しは五千円以下で済みました。

折りたたむとこれくらいで収まります。

設置は非常に簡単で、
1
まずテーブルの上に銀マットをしき、ポップアップテントを展開します。


2
ポップアップテントの中に育苗箱を入れて、フードドライヤーの熱源部を入れて、その上にもう一つの育苗箱を被せます。


3
その上にタッパーを並べて置き、テントの上に毛布を被せたら準備完了。


洗米前の米重量で1~4キロ製麹可能(3キロが最も作りやすい)です。

製麴装置以外の部分で最低限必要なのは、
米を蒸すための蒸し器
受け台
蒸し布
で、
あったほうが便利なのは
しゃもじ(蒸した米を広げる)
フードコンテナ(床代わりに)
ソフトクーラーボックス(床もみ後の保温用)
大き目のビニール袋

等ですね。
この製麹装置を使った麹の作り方を、次回説明したいと思います。

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