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「春ピリカグランプリ」朗読配信ウラ話/⑥『断たれた指の記憶』 作:豆島圭

「春ピリカグランプリ2023」個人賞入賞作品の朗読について、読ませていただいた感謝と作品への向き合いを綴っています。

今回は『猫田雲丹賞』を受賞された豆島圭さんの『断たれた指の記憶』についてです。

豆島圭さんとの絡みは、今回の朗読が初めてでした。
個性的なホラーで知られる猫田雲丹さんが選出されただけのことはあるという、さすがの完成度に、身の引き締まる思いがいたしました(^^♪
「断たれた指」というワードから、怖いテイストであることはわかるものの、テーマが見えない中で読み進めていくと、終盤、一気に物語が展開し、「謎解き人怖ホラー」ともいうべき伏線回収の見事さが印象に残る作品でした。

この作品を朗読するにあたって、意識したのは以下のような点でした。
・「怖いもの見たさ(聞きたさ)」感を煽る冒頭。
・導入BGMを締めの山場でリフレイン。
・物語のキーとなる祖母の声色。冒頭のシーンでは、妻として亡き夫に優しく声をかけるように。でも、聞きなおすと何かしら含みがあると聞こえるように。
・過去の回想シーンは、「私」の後ろめたさを仄めかしつつ。
・少女時代の「私」の泣き声は、わたしの限界でした(´;ω;`)
・終盤での祖母のセリフは、謎解きのキーワード。やりすぎない範囲で立てる。

アンソロジーホラー集に蒐集されていてもいいくらいの、今作。朗読でもお楽しみいただけると幸いです!

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