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せんちめんたる・なんせんす

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嘘吐きは夜の海を散歩する。嘘吐きの僕の日常のことです。
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2024年3月の記事一覧

行きずりの女の子とした話。

何時のことだろうか。 彼女とはもうとっくに分かれて居た頃だった。 僕は誰のものでもなかった。 ある夜に一人の女の子と話が盛り上がった。 曰く「私、割り切った身体の関係平気だよ。そういうの楽しめる方」 と云うことだったので、「成程、僕もそうだよ」と意気投合した僕たちは、一度きりの割り切った関係として身体を重ねることにした。 彼女はパーマをかけて居たかどうか……とにかく割と派手なヘアメイクをしており、顔にはそばかすがあったかな。目は小さめで、サバサバして良い意味で女を感じさせな

君にプロポーズをした日

昭和に入ってからのことだっただろうか。 或る晩に僕は恋人にプロポーズをした。僕より年下の[恋人] 、当時数えで17歳だったと思う。 劇場か何かわからないけど、僕は彼女の仕事が終わって出て來るのを、煌々とした光を放つ白くて四角い大きな建物の前でまっていた。辺りはその建物以外は特に何もないようで、その路地は真っ暗だった。 僕はいつも彼女を迎えに来ているようだったけど、今日はプロポーズをすると心に決めており、すごくドキドキした心持ちで彼女が出てくるのをその建物の前で待っていた。