昭和5年の中に残してきたネコのこと。
確証は無いけれど前世の感覚の話。
久世山という地名を意識してから、あの鷺坂を登って久世山の方を歩いてから僕は久世山のおうちに猫を残してきてしまったような気がしてならない。
前の人生、昭和初期。多分昭和5年頃。
僕はあの家で猫を飼っていた。とはいっても令和の時代のように家の中に閉じこめる感じじゃなく、放し飼いで猫も自由に家を出入りしている感じだった。
サバトラの猫だったような気がする。灰色の印象がある猫。
そのことを思い出すと涙が出てきて仕様がなかった。
あの猫はどうした