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ChatGPTに「メモリ機能」(長期記憶)が登場!ビジネス効率化への活用アイディア集

ChatGPTに「メモリ」機能が登場!長期記憶を手に入れたChatGPTの活用法。

これまでのChatGPTは、チャット間で記憶が引き継がれないため、毎回同じ説明を繰り返さなければならないのは面倒ですよね。

そんなお悩みを解決する新機能「メモリ」機能を使えば、効率的なチャットが可能になります。

本放送では、メモリ機能の基本的な使い方から、ビジネスの効率化につなげるアイデアまで、実例を交えてご紹介します。

【要点】
・メモリ機能を使えば、どんな情報をChatGPTに記憶させられる?
・最新の専門的な情報をメモリに記録させる方法とは?
・自分好みの文章スタイルをメモリに覚えさせるコツは?
・複雑なタスクの手順を1クリックで実行できる画期的な使い方
・メモリ機能の登場で、GPTsは不要になる?デメリットにも言及

以降の記事は、上記のVoicyの音声をAI文字起こしし、AIにより記事化したものです。

第1章 はじめに

■ChatGPTのメモリ機能登場

今回は、ChatGPTに新しく追加されたメモリ機能について紹介したいと思います。2月頃から一部のユーザーに公開されていたこの機能が、最近になって多くのユーザーに追加されました。メモリ機能によって、ChatGPTが長期的な記憶を持つことができるようになったのです。

■メモリ機能の効果

メモリ機能を使うと、ChatGPTに特定の事実を覚えておくように依頼することができます。これにより、別のチャットを立ち上げた際にも、前回の会話内容を覚えていてくれるようになります。例えば、私の名前はたてばやし淳で、別名はエクセル兄さんであるという情報を記憶させておけば、次回以降のチャットでもその情報を踏まえた会話が可能になるのです。

■メモリ機能の活用アイデア

当初、私はメモリ機能にあまり役立つイメージを持っていませんでした。しかし、よく考えてみると、ビジネスの効率化につながる様々な活用方法があることに気づきました。例えば、最新の情報や専門的な情報をメモリに記録させたり、好みの文章スタイルや回答形式を覚えさせたりすることができます。さらに、タスクの手順そのものをメモリに保存させることで、GPTsを作らなくても複雑なタスクを自動化できる可能性もあります。本記事では、こうしたメモリ機能の活用アイデアについて詳しく解説していきます。

第2章 ChatGPTのメモリ機能とは

■メモリ機能の概要

ChatGPTのメモリ機能は、簡単に言うとChatGPTに長期記憶を持たせることができる機能です。特定の事実を覚えておくように依頼すると、メモリという領域に記憶してくれます。これにより、別のチャットを立ち上げた際にも、前回の会話内容を覚えていてくれるようになります。

■これまでのChatGPTの問題点

従来のChatGPTには、チャット間で記憶が共有されないという問題がありました。例えば、「私の名前はたてばやし淳です」とチャットで伝えても、別のチャットを立ち上げた時には、その情報を忘れてしまうことがありました。しかし、メモリ機能を使えば、「たてばやし淳」という情報をちゃんと長期記憶にしておいてくれるので、次回以降のチャットでもその情報を踏まえた会話が可能になります。

■メモリ機能の活用可能性

メモリ機能の登場により、ChatGPTの活用可能性が大きく広がりました。単に個人的な情報を覚えさせるだけでなく、最新の情報や専門的な知識をメモリに記録させることで、より高度な会話が可能になります。また、好みの文章スタイルや回答形式を覚えさせたり、タスクの手順そのものを記憶させたりすることで、ビジネスの効率化にもつながる可能性があります。次章以降では、こうしたメモリ機能の具体的な活用方法について詳しく解説していきます。

第3章 メモリ機能の基本的な使い方

■メモリに情報を記録する方法

メモリ機能を使ってChatGPTに情報を記憶させるには、チャットの画面で普段通りのチャットをしながら、「これを記憶して」「次の事実を記憶してください」「メモリして」などと命令します。例えば、「次のことを記憶してください。私の名前はたてばやし淳です。私の別名はエクセル兄さんです」と言うと、ChatGPTは「はい、記憶を更新します」のような返答をして、その情報を記録してくれます。

■日本語の情報を記録する際の注意点

日本語で情報を記録させると、ChatGPTが自動的に英語に翻訳して記憶することがあります。特に固有名詞などは、無理やり英語に変換されてしまうことがあるので注意が必要です。この問題を解決するには、記憶させる際に「英語翻訳せず、日本語として記憶してください」と明示的に命令すると、ChatGPTはその指示通りに、直接英訳せずに日本語のまま記憶してくれます。

■記録した情報の確認方法

一度記憶させた情報は、管理ページで一覧として見ることができます。ただし、大量の情報を記録させてしまうと、何を覚えさせたのかを把握しきれなくなってしまう可能性があります。また、記録した情報は手動で削除しない限り残り続けるので、古くなった情報などが残ってしまう可能性もあります。したがって、メモリ機能を使う際は、本当に必要な情報だけを厳選して記録させるようにすることが大切です。

第4章 最新情報や専門的な情報をメモリに記録する

■ChatGPTの知識の限界を補う

ChatGPTの知識は、一定の時点までの学習データに基づいています。そのため、最新の情報や専門的な知識については、ChatGPTの記憶には含まれていない可能性があります。しかし、メモリ機能を使えば、こうした情報をChatGPTに記憶させることができます。例えば、私が最近情報収集したCopilot for Financeという最新のExcelアドインについての情報を、ChatGPTにメモリに記録させることができます。

■長文の情報をメモリに記録する方法

メモリに記録させる情報が長文の場合でも、テキストをまるごとコピーして「これを記憶して」とChatGPTに伝えれば、要約しながら英語で翻訳した上でメモリに保存してくれます。こうすることで、最新の情報やChatGPTの記憶にない情報についても、次回以降のチャットで議論することができるようになります。

■機密情報や個人情報の扱いに注意

ただし、機密情報や個人情報については、メモリに記録させる際に注意が必要です。ChatGPTのデフォルト設定では、メモリに記録した情報もAIモデルの学習対象データに含まれる可能性があります。したがって、そうした情報をメモリに保存する際は、ビジネスプランやチームプランのように、データが学習に用いられない設定のアカウントを使うことをおすすめします。また、個人プランでも、設定や手続きによってデータがモデルの学習に利用されないようにすることができます。

第5章 好みの文章スタイルや回答形式をメモリに記録する

■文章スタイルや回答形式のカスタマイズ

"会議の議事録では、見出し、箇条書き、アクションアイテムが下部に要約されている方がよいと説明しました。ChatGPT はこれを記憶し、この方法で会議を要約します。"

OpenAIの公式ブログより引用  
https://openai.com/blog/memory-and-new-controls-for-chatgpt

メモリ機能を使えば、文章のスタイルや回答の形式など、自分の好みに合わせてChatGPTの出力をカスタマイズすることができます。例えば、議事録を書く際に、タイトルと箇条書きとToDoリストの形式で書いてもらうことが好みだと伝えておけば、ChatGPTはその形式で議事録を作成してくれます。

■プログラミングの言語やフレームワークの指定

"コーディングするときは、ChatGPT にプログラミング言語とフレームワークを伝えます。後続のタスクのためにこれらの設定を記憶し、プロセスを合理化できます。"

OpenAIの公式ブログより引用  https://openai.com/blog/memory-and-new-controls-for-cha

プログラミングのコードを書かせる際にも、メモリ機能を活用できます。普段使っているプログラミング言語やフレームワークをメモリに記録させておけば、コードを書くように依頼した際に、自動的にその言語やフレームワークに沿ったコードを生成してくれます。これにより、いちいち言語を指定する手間が省けます。

■カスタム命令との違い

こうした文章スタイルや回答形式のカスタマイズは、従来のカスタム命令でも可能でした。カスタム命令では、命令を詳細に書くことができるので、より細かな指定ができるというメリットがあります。一方、メモリ機能では、ChatGPTが自動的に要約や翻訳を行うので、詳細な指定は難しいかもしれません。したがって、詳しく厳密に指定したい場合はカスタム命令を、簡単に覚えさせたい場合はメモリ機能を使い分けるのが良いでしょう。

第6章 タスクの手順そのものをメモリに記録する

■複雑なタスクの自動化

メモリ機能の強力な使い方の一つが、タスクの手順そのものを記憶させることです。例えば、メールの返信を書くというタスクをChatGPTに依頼する際、従来は手順を細かく指示する必要がありました。しかし、その手順自体をメモリに記録させておけば、次回からは「このメールの返信を書いて」という簡単な命令だけで、ChatGPTが自動的に手順に沿ってメール返信を作成してくれます。

■GPTsの代替としてのメモリ機能

私は以前、返信メールを書くタスクを自動化するために、カスタムGPTというものを作成していました。しかし、メモリ機能を使えば、そのタスク手順をメモリに記憶させることで、GPTsを作らなくても同じことができるようになります。つまり、メモリ機能を使えば、複雑なタスクの手順を覚えさせることで、いつでも使える自分専用のタスク実行マシンを作ることができるのです。

■メモリ機能の限界と注意点

ただし、メモリ機能ですべてのタスクが自動化できるわけではありません。メモリに記憶できるのは、命令文やプロンプトとして記述できる手順だけです。外部のデータベースと連携したり、Excelなどの外部ファイルに記録させたりするようなより高度なタスクは、GPTsでないと実現できません。また、GPTsは他のユーザーと共有することができますが、メモリに記録した情報は基本的に自分だけが使えます。チームでメモリを共有できる可能性については、OpenAI社の説明に示唆がありましたが、詳細は不明です。いずれにせよ、メモリ機能はGPTsのすべての機能を代替できるわけではありませんが、適材適所で使い分けることで、ChatGPTの活用の幅が広がるでしょう。

第7章 メモリ機能によってGPTsは不要になるのか?

■GPTsの役割とメモリ機能

GPTsは、複雑なタスクの手順を自動化したり、外部のアプリケーションと連携したりするのに便利なツールです。一方、メモリ機能は、命令文やプロンプトとして記述できる手順を記憶させることができます。この点で、メモリ機能はGPTsの一部の機能を代替できるように思えます。

■GPTsの独自の強み

しかし、GPTsにはメモリ機能では実現できない強みがあります。例えば、GPTsでは外部のデータベースと連携したり、Excelなどの外部ファイルに記録させたりすることができます。こうした高度な機能は、メモリ機能だけでは実現が難しいでしょう。また、GPTsは他のユーザーと簡単に共有することができるので、チームでの活用にも適しています。

■GPTsとメモリ機能の使い分け

以上のことから、メモリ機能の登場によってGPTsが完全に不要になるわけではありません。メモリ機能で実現できる範囲のタスクについては、GPTsを作らずにメモリ機能を使うことで効率化できるかもしれません。しかし、より高度な機能が必要な場合や、チームでの共有が必要な場合は、引き続きGPTsを活用することが重要です。つまり、メモリ機能とGPTsは競合するのではなく、うまく使い分けることでChatGPTの活用の幅が広がると考えられます。

第8章 メモリ機能のデメリット

■情報管理の煩雑さ

メモリ機能を使う上で最大のデメリットは、メモリの管理が面倒になることです。メモリに多くの情報を記録させると、管理ページで一覧を見ても、何を覚えさせたのかを把握しきれなくなってしまう恐れがあります。記録した情報は手動で削除しない限り残り続けるため、古くなった情報が蓄積されていくことも問題です。

■情報の厳選の必要性

このような問題を避けるためには、メモリに記録させる情報を厳選することが重要です。ChatGPTとのやり取りを効率化するために不可欠な情報だけを選んで記録させるようにしましょう。メモリに大量の情報を保存しすぎると、かえって管理が大変になり、メモリ機能のメリットが損なわれてしまいます。

■長期的な運用の難しさ

また、メモリ機能を長期的に運用していく上でも、情報管理の問題が立ちはだかります。ChatGPTの知識ベースが更新されると、自分が記録させた情報との整合性が取れなくなる可能性があります。そうなると、古い情報を削除したり、新しい情報に更新したりする作業が必要になります。この作業を怠ると、ChatGPTとの会話がかみ合わなくなったり、誤った情報に基づいて応答が生成されたりするおそれがあります。

以上のように、メモリ機能は強力な機能である一方で、情報管理の面でのデメリットがあることを理解しておく必要があります。メモリに記録させる情報を厳選し、定期的にメンテナンスを行うことで、これらの問題を最小限に抑えることが重要です。


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