知らない街

Twitterアカウントを移行している。

『MIU404』を観て、暴れて、救われて、暴れて、祈ってから、ずっとどこかで後悔していた。
わたしはこれまでアカウントを変えることなくTwitterをやってきていて、幼さも醜さも多く残している。
今がいちばん素敵だし一秒先はもっと素敵。過去の自分がいなければ今の自分はいないから、過去のすべてを愛している。というかまあ、愛さなければやっていられない。好きで抱えた負債ではないが、その負債が自分の持てるやさしさの可能性を広げるのであれば、悪くないだろうと思う。

けれど、自分が世界を拒絶して、友人になる可能性をみずから絶ってしまったひとがたくさんいることを、悲しく思うようになった。それは今までも感じていたことだけれど、それよりもずっと、悲しい。
『MIU404』が必要なひとに届いてほしいと言うとき、その発言が届く可能性を自分の手で摘み取ったひとがたくさんいる。その矛盾に耐えられなくなった。

もちろん、アカウントを変えたからといって、これから二度とブロック機能を使わないとは言えない。自分をそこまで信用することはできない。
けれど、まっさらな状態で、もう一度『MIU404』の話がしたくなった。

難しいのは、わたしが『MIU404』を愛しているがゆえにブロックしたくなることがあるということで、というかブロックなんてものは大概そういう理由でするものだけれど、けれど、そういうことを、改めて引き受けてみたくなった。無理かもしれないけれど。投げ出してしまうかもしれないけれど。ちょっと、やってみたい。

アカウントを変えることが逃走のようになるのは嫌なので、ハンドルネームも名前もそのまま。どうせわたしの人生が続いていることには変わりないので、そのへんはどうでもいいと言えばどうでもいい。そこまでやるのは面倒すぎるし……。

わたしのゼロ地点は『MIU404』なので、『MIU404』を新しい場所から見届けたら、そちらに行く。そこからどこへ向かうのかはわからない。その先にうつくしい景色があればいいなと思う。祈る。願わくば、そこであなたと友人になれますように。