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4.=in the sky=の謎(ドラマ視聴中 編)

TPAの搭乗手続きを終え、戸惑いと新しい世界へのワクワクを胸に空の物語に向けて無事テイクオフした私でしたが、ドラマ本編が始まると、本当に、ドラマ視聴中に考える隙も与えないくらいの怒涛の「なんで?」で徐々に頭が混乱していきました。
私は「おっさんずラブ=in the sky=」を、「春田創一を中心としたおっさん4人+黒澤武蔵の娘のドタバタラブコメディ」という視点で見ていたのですが、本当に「なんで?」の連続でした。
ちなみに私が「なんで?」と思った一例は、下記の通り

  • 今回の『部長』は、なんでこんなにテンションが高いのか。いろいろリミッター振り切れ過ぎてないか?面白いけど。

  • 1話の春田は空気。なんで?

  • 2話以降の春田は、なんか、ふわふわしてる・・・なんで?

  • 役者の演技が時々大きくなるのはなんで?

  • なんでライティングの色がこんなに濃いの?

  • なんでこんなにテンポが速いの?2018年連ドラ版の倍近くあるんやない?追いつけないんだけどーーー(汗)

  • 物語の空白が多くない?解りそうで…解んない!話の流れが。

  • 春田の成瀬への対応は年相応なのに、なんでシノさんの前だとあんなに子供っぽいの?特に3話のピアノのシーンとか。甘えん坊将軍の次元じゃなくない?

  • 3話の成瀬と春田が抱き合っているのをシノさんが見つける場面。あの距離であんなにでかい傘を落としたのに、なんで成瀬と春田は気づかないの?

  • 話数を経るごとに、成瀬の気持ちの矢印は確実にシノさんに向かっているはず・・・だと・・・思うけど・・・え?主役って春田だよね?春田の存在とは???

などなど。
 
2018年連ドラ版のドラマ作りと比較すると、違和感や引っかかりが多々ありました。
しかし私はこれらを含めた数多くの「なんで?」が理解できなかったので、前述同様とりあえず謎として頭に置き続けていきました。
しかし、その謎のひと置きが限界に達したのが6話のあとの7話予告でした。

私は、ドラマが始まる前から1話まではシノさん推しでしたが、2話のテラスでひとり飛行機を愛おしそうに夜空に飛ばしている成瀬を見て「成瀬推し」に変わりました。
そのため私のドラマ視聴の軸としては成瀬の恋、つまり「成瀬のシノさんとの恋が成就しますように!」という純粋な気持ちと腐女子のよこしまな気持ちになっていました。
でも「おっさんずラブ」は春田創一の思いが最強じゃないですか。
そのため「なんで私には珍しくマイナー、というか公式では無いカップリング推しになってしまったのだろう・・・(泣)。」と弱気で肩身の狭い気持ちで視聴していました。あまりに辛かったので旧TwitterやPixivを覗いて、同志の感想やご意見を探しましたが、本当に少なかったです。あっても私の様に肩身の狭い感じのコメントばかりで、そんな皆さんに対して私は一方的に小さな連帯感を感じていました。
だからこそ、2018年連ドラ版のとき以上に武蔵のコメディーパートに精神的に救われていました。武蔵成分が少なかった5話はしんどかった・・・。
 

そんな肩身の狭い我ら「シノ成推し」に、公式様はとどめを刺さんばかりの非情な展開をご用意してくれました。
それが6話エンドからの7話予告です。
成瀬がシノさんに告白し、これから成瀬とシノさんの前向きな展開があるのかな!と期待して予告を見たのが地獄の始まりだった。

はっ!?成瀬が泣いてる・・・!?え!!あの優しいシノさんが成瀬に激怒!?シノさんの「いい加減諦めてくれ迷惑だ!」って何したの!シノさんに何したの成瀬!!シノさんに怒鳴られて成瀬めっちゃ怯えとるやん(泣)!!!武蔵の「紛れもなく、それは恋でした。」のナレーションと共に、春田と、成瀬の、ナニコレ・・・、え・・・デート・・・?いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや、ちょっ待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待てちょっと待て!!!成瀬は、シノさんのことが、とっても好き。それがたった一話の尺程度で変わるのぉ!?いやいやいやいや・・・・・ありえるな。「一年後―――」とかあったもんな過去に(2018年連ドラ版の6話エンドのことです)。あ!あの春田と成瀬のデートのような描写は、春田が恋愛初心者の成瀬のためにデートのシミュレーションをしてくれたのですねって春田つっっっっらっ!!!成瀬マジか!?ええー・・・これってもしや成瀬が春田からの愛を一身に受けて自分の心に問いかけてどのように選択するのかが最終回のハイライトなんじゃ・・・え・・・でもさ、だったらさ、「シノさんと成瀬の7日間」もほしいよねシノ成推しとしては。どーせシノ成は最終回でその思いを心の古墳に埋葬することになると思うから覚悟はできたから(嘘です)。シノ成推しにもっと夢を見させてくれよ。一瞬だったよ!成瀬の告白から7話予告までだったよ!夢見させてくれるはずの7話が命日になりそうでつらい。でも一番辛いのは、ドラマのキャラたちみんなだよね。「おっさんずラブ」は、男性同士の恋愛に注目されがちだけど、本当に純粋におっさん達のラブストーリーなんだよねって本当に思う。別に男でも女でもそうじゃなくても大切なの愛じゃね?って公式様がなってて良いですよね。ああ、最終回はいろんな意味で涙涙だよたぶん。成瀬は愛を見つけることができるのか。春田はどうなるのか。シノさんの切なさは解消されるのか、黒澤親子の着地点は?いいなぁー春成推しの人は。夢が、希望があってさ。シノ成は本当に瞬殺でしたよ!ゔゔゔーーーーシノ春以上に、瞬殺でしたよ!夢の時間1分あったぁ!?ホントに、推しカプだの推しだのキャッキャ言ってた1、2話の頃が懐かしい。こんな地獄になるなんて思ってもみなかったよ。ドラマでこんなに辛い思いをするとは・・・(涙)。でもカプ推しは置いといて、こんなにも人の心はままならないけど、人と向き合うことで前に進むことができる。その結果がどのようなものになるのか、もう私には想像できないので徳尾先生楽しみにしてます!(とかいって辛さを紛らわせてみる)。でもねでもね、2%くらいの確率で、シノ成ワンチャン諦めてないよ!でも、非公式に、ワンチャンなど、あるのかよぉぉぉぉぉぉぉぉ――――(号泣)!!!
 

すみません。当時の私の混乱具合を文字で表現してみました。長い。
ご容赦ください。

あの6話エンドからの7話予告は、シノ成エンドを夢見ていた我々シノ成推しにとって本当に地獄でした。特にシノさんの成瀬拒絶が…。
こんな感じで6話エンド後の7話予告後、私はめそめそウジウジ自分の心に古墳を作り始めていたわけです。
そんな時に私はある方のツイートを目にしたのです。そのお方は徳尾浩司先生で、2019年12月4日のツイートになります。

当時の私はこのツイートの画像を見て「パラダイムシフト」という言葉しか目に入らなかったんですよ。

「パラダイムシフト」という言葉はいろいろな解釈があるようですが、私は「ものの見方を変える」という解釈で理解していて、この画像を見て「ん?徳尾さん、見方を変えろってどういうこと?」と思ったのです。
そして私はこの「パラダイムシフト=見方を変える」というキーワードの意味を考え始めたのですが、そこである大切なことが頭からすっかり抜けていたことに気づいたのです。
 
なぜ私はこのことを忘れていたのだろう。
あれだけ細部まで緻密で秀逸な作品を作ったチームが新たに一から作った作品なんだ。
この作品も細部まで緻密で秀逸な作品でない、わけがない。
「おっさんずラブ」チームは、意味の無い設定や演出、作品作りは絶対にしない。
今見ているもの、これまで「なんで?」と思ってきたことには、全て必ず意味がある。
 
なんてこった!
「おっさんずラブ=in the sky=」の1話を見た時点で「2018年連ドラ版と全く違う作品だな~。」と思ったのに、私の2018年連ドラ版の作品フィルターが取れていなかった。これまでの私の「おっさんずラブ」の固定概念を取っ払ってまっさらな状態で「おっさんずラブ=in the sky=」を見る必要がある。
今見ているもの感じていることには全て意味がある。だったらその意味を全部考えてやろうじゃないか!!!

というわけで、ここから私の「おっさんずラブ=in the sky=」の見方を変える作業が始まったのでした。
 そして、この作業が自分の人生観を大きく変えることに繋がることを、この時の私はまだ知らないのであった。
 

〜続く〜

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