YouTubeにおいてマンネリズムをどう捉えるか

人は矛盾を抱えた生き物だ。水戸黄門やいわゆるカノン進行の様に、慣れ親しんだものを強く受け入れる傾向がある一方で、常に新しいものを求め、少しでも同じ事が続くと直ぐに飽きてしまう。この心理をうまく利用する事はYouTuberにとって重要な気がしている。

いかに視聴者の記憶に残るか?

「マンネリズム」という言葉は主にはネガティブワードとして利用されると思うが、少し見方を変えるとザイオンス効果を誘発する起爆剤として機能すると思っている。YouTubeの「攻略法」で度々出てくる「毎日投稿」というものは、こういった心理をポジティブに利用した好例だと思う。人はすぐに忘れてしまうので、そうなる前に人々の前に現れる必要がある。

視聴者の「飽き始めた」状態は新たな仕掛への「シグナル」

一方、通常通り「マンネリズム」という言葉を通常通りネガティブに利用する方法としては、新たな仕掛けのタイミングを図るための「シグナル」としての利用が考えられる。視聴者の状態はYouTubeではアナリティクスでほぼリアルタイムに監視できるので、それを投資のチャートの様に捉え、優れた投資家の様に振舞うのだ。

損切りは早く、利確は遅く

投資の基本だが、これはYouTubeの戦略としても使えると思う。視聴者の同行を「値動き」同様に捉えて、明らかに受け入れられていないものは素早く手仕舞う。損切りである。一方、ガンガンに伸びている戦略を直ぐに変更してしまうのはもったいない。利益は出来るだけ伸ばす事で、損小利大を実現するのが投資家のあるべき姿だ。

その際に重要なシグナルになりうるのが、「マンネリズム」である。

視聴者を飽きさせない新たな企画の準備が必要なのは言うまでもない。しかし、それをYouTuber側の都合で出すのは少しもったいない様に思える。世の中と視聴者の状況を見て、伸びが鈍ってきたり、ガンガン伸びた後に更にもうひと伸びした時(これを投資ではバイイングクライマックスという)など、シグナルが出た時に新たな展開を加えるべきだ。

予定調和と裏切り

飽きるほどに何かを続けると見せかけて、ふっと新たな展開を持ってくる。しかしその根底に流れているマインドやキャラクターなどは、空気の様に当たり前なものにする。これが継続の秘訣だと思う。人は安心感の中で刺激を求めたいものだ。その心理を上手につく事がYouTubeでの成功の秘訣なのではないかと、ぼくは考えている。

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