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【人間関係のお悩みvol.3】

長年のキャリアを持つ元CAが培ったコミュニケーションスキルや、心理学、コーチング理論に基づき、仕事場や女性同士の人間関係の悩みを解決していく連載です。

お悩みvol.3

「人見知りで、会社の人との距離感に悩んでいます。」

人見知りでいらっしゃるとの事ですが、
コミュニケーションに慣れていないと、自分から話しかけたりするのは難しいですよね。どんな距離感で接しようかと最初から構えてしまうのではないかと思います。
今回のお悩みに対する答えは「まずは自分を開放してみましょう」という事です。

仕事の自分とOFFの自分、皆様はどのように分けていますか。
その差が大きいと精神的な負担は大きいのではないでしょうか。その様な人ほど、距離感に悩んでいらっしゃるかもしれません。
どこまで自分をさらけ出すか、また相手のプライベートをどこまで聞いていいのかも悩みどころかと思います。
何も知らない相手に対して自分を開放するのは難しいかもしれませんが、まず自分を開放する事で相手を開くことができます。少しずつでも歩み寄ってみてください。

少しだけ近年の職場のコミュニケーションに関するお話をしたいと思います。
世代や文化的背景によって考え方が違うかもしれませんが、昨今では業務外での付き合いをなるべくしたくないと考えている人も多いのではないかと感じます。
エン・ジャパン株式会社が運営する、女性向け求人情報サイト『エンウィメンズワーク』が2019年に女性約500名にアンケート調査を行ないました。その調査で「業務時間外の職場の方との交友を望みますか?」と伺うと、「望まない」人が「望む」人の約2倍多い結果となったそうです。
この結果から、昨今の職場の人間関係が遠くなっている様に感じました。

必要以上の関わりを求められていない現在、どのようなコミュニケーションを意識すれば良好な人間関係を築けるのでしょうか。
また、どうしたら良い距離感で良い人間関係を築けるのでしょうか。

「ジョハリの窓」の開放領域を広げましょう。

「ジョハリの窓」という言葉を聞いたことはありますか。考案者のジョーゼフ・ラフト(Joeseph Luft)とハリー・インガム(Harry Ingham)の名前を合わせて命名されました。

「ジョハリの窓」は
①開放領域(自分も相手も知っている自分)
②盲点領域(相手は知っているが、自分は知らない領域)
③隠蔽領域(自分は知っているが、相手は知らない領域)
④未知領域(自分も相手も知らない私)
の4つの領域に分かれています。

『コミュニケーション学入門』(2000年/植村勝彦、松本青也、藤井正志著)によると、
対人関係の深まりは、このうちの①開放領域を広げることが大事だと言われています。
どのように広げるかというと、
②盲目領域と③隠蔽領域を狭めることだそうです。
まず、盲目領域を狭めるためには、他者からフィードバックをしてもらうことにより短所だけでなく、気づかなかった自分の長所にも気がつく事ができるそうです。そして、隠蔽領域を狭めるには、相手に見せていなかった自分を開放するという事です。

この本によると、「自己開示の返報性」というものがあるそうです。つまり、自分が開放しただけ、相手も開放してくれるという事です。絶対相手に言えないと思っていた事も、少しずつ自分を開放して相手を知るにつれて、言える仲になるかもしれません。相手との距離を縮めながら、その人にどれだけの自分を開放できるのか様子を見ながら進めていきましょう。

自己開示という言葉を初めて心理学に取り入れたジュラード(Jourard)がある実験を行いました。その実験は実験者が自己開示をした後に被験者に質問した場合と、実験者が自己開示をせずに質問した場合の会話持続時間を検証したものです。実験の結果を、本文から引用して説明すると、“深い自己開示が、被験者からより多くの(時間的に長い)、そしてより深い自己開示を引き出す”という事が明らかになったそうです。

仕事に対する考え方や悩みなどを伝えることで、相手との信頼関係が生まれる事も多くあります。徐々に開放を進めながら、お互いに心地の良い距離感を掴んでみてください。

私達の投稿が少しでもお役に立てれば幸いです。

今後も様々なお悩み相談を掲載予定です。
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