リハビリはしてないのに

何度も書いているけれど、
私が介護しているパートナーは
一人で起き上がることができない

理由は、
そもそも体が異常に固いのに
第8胸椎を骨折し、上と下からがっつり
ボルトで止めてあるからなのか、
筋力が落ちているからなのか、
肩が硬すぎてひじを使えないからなのか
よくわからないけど
とにかくベッドから起き上がることができない

なので、離床支援ベッドのお世話になっている
訪問入浴のお姉さんとお兄さんが毎度
「このベッドすごいですねー」と感動する
本当によくできたベッドだ

が、家人はこのベッドでさえ起きるときには
大騒ぎなのだ

まず最初に上半身だけ起こされるとき、
「腰が痛い痛い！！！」と騒ぐ
なので、びっくりする程リモコンをカチカチ押して
メチャゆっくり起こしていく
(というか、壊れそうだからやめて！っていつも思う)

そして、
最後の工程で、本格的に背中が垂直になるとき
クビに筋を立ててエリマキトカゲみたいになって
「痛い痛い痛い痛い痛い！！！！」と騒ぐ

通常なら２～3分で起きられるベッドが
起こすまで10分以上かかる…

が、最近は一人で騒がずに起きられるようになってきた！

最後の工程は
私がリモコンと家人の腕を取って、
手に必要以上に力が入らないように
「はい、吸って―、吐いて―」と
吸うときに手を万歳させて、力を抜きながら
リモコンを少しづつ押している

すると、痛くないまま終わるのだ
(というか、そもそもたいして痛くないのだ
　過緊張で余計な力が入るから痛いだけ)

「ね、痛くないでしょ？
　もう大丈夫なんだよ」
「そうかなぁ」
「そうかなってなんだよ！(怒)
　実際痛くなかったんでしょうが！」
「ああ、そうだね」
という不毛な繰り返しを毎日数回…

その後、
ベッドから車いすの移乗も大騒ぎ
でも、
「一緒に足踏ん張って前かがみで起きる
　その後、少しでいいから右足を動かす(イメージ)
　車いすは今座っているところより
　ずっと低いからそこもイメージしておいてね
　はい、いくよ！」
と言って移乗すると
あまり騒がなくなった

リハビリの先生より私の方がずっとうまいぞ！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊

年末年始になると
「ああ、やっぱり今年も全然治らなかった」
と落ち込む

リハビリの先生に聞くと
「リハビリとは、今の生活に順応させるためのもので…」
なんて話を始める

結局、治らないって言いたいわけ？

「悪いけど高齢者のリハビリじゃなくて、
　交通事故に遭った人のリハビリなの！
　リハビリの学問を習いたいわけじゃなくて
　少しでいいから起き上がったり、　
　立ち上がったりできるようにしてください！」
と毎回腹立たしい気持ちになる

リハビリの先生の話は私には言い訳に聞こえる

だから、
急速にリハビリの情熱が減退している

一か所だけ
「10年経っても回復は期待できますよ！」
と言ってくれるリハビリを除いては。
(リハビリは、介護保険で１、民間に3つお願いしている)

お金と時間の無駄遣いではないかと最近思い始め
リハビリの先生たちに
「今年1年頑張って回復しないなら施設に入れます！」
と断言した

「なまぬるいリハビリしてんじゃねーよ！」
(言葉悪くてスミマセン）
という圧のつもり

けど、
それを聞いている家人が危機意識を持ち始めたのか？！
と思うような回復ぶりだ

このところ、
ショートステイで10日以上リハビリしていないのに

あ、ショートステイがいい環境なのかな