ジャンケンのルール・ブック
中学生向け作文トレーニングの2つ目は「ジャンケンのルール・ブック」。中学・技術科の授業でコンピュータを使った「タイピング練習」の一環としてやっています。
ジャンケンのことを何も知らない人に説明するには「手の形」から説明しなければなりません。続いて「3種類の優劣関係」、できることなら「グー・チョキ・パーの由来」「具体例」を入れるとわかりやすいでしょうね。
タイピング練習の一環としてやるのですから、本当は正しい指使いでキーを打ちたいのですが、文章を書くのに一生懸命になると右手人差し指1本になったりするのはまぁよしとしましょう。生徒たちが一生懸命にタイプしている横で私が「『あいこの場合はもう一度』なんて書いて相手に伝わるか?『あいこ』って何だ?」などと声をかけたりしながら、50分の授業まるまる1回の実習課題です。最後にプリントアウトして提出。
わかりきっていることを丁寧に正確に文章化する練習です。500字という字数は、必要なことを全部含めて、しかもコンパクトに書いてちょうど収まるくらいの文字数です。
実際生徒たちに書かせると、あっという間に500字を超えます。それでいて必要なことが抜けている。だから書き換えることになりますが、その点ワープロは便利ですね。手書きに比べて圧倒的にやりやすい。考えてみると、この課題は「タイピング練習+ワープロの使い方実習+作文練習」の一石三鳥の効果ありですね。
《解説》
・何を書くか?
まず「全く知らない人に、正確に伝える」ためには「①勝ち負け、②あいこ、③手の形、④タイミング」の4項目を記載することが必須。
また「わかりやすく」 説明するためには「⑤手の形の意味」(「チョキはハサミで、パーは紙。 ハサミは紙を切るから、チョキとパーではチョキの勝ち」など)はぜひ欲しいところ。 他には「⑥ジャンケンをする目的(公平性など)、⑦具体例」などがあるとよい。
・どの順に書くか?
大きい項目から始め、次第に小さい項目に移るのが基本形。上記 ①~⑦ は別の段に記載する方が読みやすい。
なお、解答例の「余談」は、ホントに余談ですが、字数が許すなら、書いても良いでしょうね。実際にそんなことを書く人がいました。
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〜 思考力・判断力・表現力を育む 〜
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