多様性という言葉は苦手だ

昨今言われる多様性とはなんだろう

もうすぐアラフォーの私には
『十人十色』の方がしっくりくるし
多様性という言葉を武器にした
やったもん勝ちにしか見えない
◯◯性という時点で
色分けされているようにも感じる

多様性も何も、人間は多様であり
男とか女とか大人とか子供とか
住んでいる国や属する地域
肌の色や目の色
操る言語に加え
それぞれの個々の性質
好きな物や嫌いな物
気長だったり短気だったり
それぞれの要因がいくつも重なり
人を人として形作っているもので
それは必ずしも良いことばかりではなく
悪いこと足りない所もあるはずで
今の社会にはそれを受け入れる
そんな大きな度量はない

TVで人気のお笑い芸人も
おバカキャラで売り出し中のタレントも
きちんとした人間性を求められ
破天荒=カッコいい みたいな
一昔前の価値観はなくなった

今の日本で言われる多様性は
人の視線や反応を気にしつつ
人を傷つけることなく
自分の心も守りながら
自分らしく生きることが出来る
ごく一部の強く賢い人達だけが
口にしてよい言葉にしか聞こえない

それと同時に

自分らしさを持たない人には
生きづらい世の中になった気がする

発達凸凹の息子たちは
今の情報社会・監視社会の中で
本人らしさを失うことなく
人としての道を見失わず
生きていく事ができるだろうか

生きるのが下手くそな私が母になり
ひとすじなわではいかない子育ての中
多様性という言葉は今のところ
全くもってリアルではない

あれもこれもルール化され
多様化されたのは見た目だけだ

雑多に混じり会う性質を良しとせず
昔よりハッキリと色分けされ
あなたは◯◯ですねと名前をつけられ
その人らしさを良しとする社会とは
とても程遠く感じている

だからこそ引きこもりや自殺者が
この国は多いのではないのか

多様性と言えば言うほど
多様性から遠ざかっている
そんな気がして
私は多様性という言葉が苦手だ


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